プルーン畑から日本の食糧を考える。

2007年09月18日 | 日々のこと
この3連休に全精力をつぎ込んで、プルーンの収穫に励んだ。採ることよりも、その選別に時間と労力がかかるのだ。今年は台風の後だったので選果場のチェツクがより厳しい。いいもの消費者にということなのだろう。とっても正しい言葉ではあが。

 でも、それは本当なのだろうか。消費者は粒の揃った、傷一つ無いものだけを求めているのであろうか。
 今年のように、霜害・雹害てプルーンの実に「さび」や「小さな星型」がついているものが極端に多い。市場に出る量が少なければ価格が上がるというのが、市場原理のはずだが、生産者レベルにはそんな様子はないようだ。物には値ごろ感があるから果物などの嗜好品は高くなれば売れないからだ。

 結果として、生産者はお天道様しだいということになる。我が家も80歳を越えた父が生きがいで作っている。私にしても収穫時の手伝いは出来ても、間の管理や手入れはできない。となるともう時間の問題だ。周囲を見回してもみんなそんなレベルだ。田んぼはかろうじて荒地は少ないが(山間部になるとほとんど荒れている)、耕作されていない畑が多い。それは3割・4割にも及ぶ。

 お天道様次第と言う農家の収入では、暮らしていけないという厳しい現実がある。今年、国は新しい政策を発表した。これで少しでも田畑の荒廃地に歯止めがかかればと願う。

 旅に出ると出来るだけ市場を覗くことにしている。私の見た範囲では、わが国のような野菜や果物の選別をしているとこはなかった。

 きゅうりの話は良く聞くところであるが、マーケットに並ぶきゅうりを見て消費者はきゅうりはみんなあんな状態で採れるものだと思っているのではないかと思う。私は自家用のきゅうりしか知らないが、あの揃ったきゅうりの方が普通ではないと思っている。いかに規格外品をだしているかだ、規格外品は加工用にまわされるが、その価格はうそのような価格だと思う。

 食糧自給率の低下は深刻だ。今手を打たないと大変なことになると思う。70代80代が今の農業を支えている。この後は・・・・・・。

 娘の子は、どういう訳か野菜が大好きだ。それも父が作ってくれた野菜なら食べるという食通だ。それを見てると私もこの子らのためになんて・・・・・。

                          美恵子
 
コメント
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