「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

日本と世界のリアル状況確認と僕の思索を書き留めるブログ。
重要なことはメルマガで展開していますので、ご購読下さい。

玄海原発再稼動が真の争点とならない佐賀県知事選は今日25日告示、最有力はガレキ受入推進の元武雄市長。

2014-12-25 21:15:50 | 福島第一原発と放射能

毎週金曜夜に配信、木下黄太メールマガジンの最新号 [第46号 2014/12/19]の内容。

・・・・ I N D E X・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【 「火曜サスペンスもびっくり!!「近所に変死(⇒突然死)が多く、警察や鑑
識に慣れっこになった」という、福島・郡山からの便り 】
【 「黒い物質」とも見える釧路の放射性物質汚染集積、その付近で確認されて
いる植物奇形 】
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
続きは購読してお読み下さい⇒http://www.hoshanobogyo.com/

年内の最後の配信は、明日12/26(金)夜の予定

======================================================== 

 今度は、年末と年始をまたいで、佐賀県知事選挙がおこなわれます。アベノミクス解散に伴って、佐賀県知事が衆議院選挙に出馬したことによるものです。

 きょう25日が告示、年をまたいで、1/11が投開票日となります。

 本来であれば、他所から見ている感覚からすると、玄海原発再稼動が争点となりそうですが、どうやら情勢は違うようです。

 党本部が推す樋渡啓祐元武雄市長と、地元農協などが推す元総務省官僚の山口祥義氏の保守分裂選挙の様相を呈しています。

 他には、脱原発候補として九州大大学院教授の島谷幸宏氏も出馬。他に農業の飯盛良隆氏も出馬するそうです。

 しかし、残念なから、実態としては、原発再稼動をOKとする候補同士、この保守分裂選挙での事実上一騎打ちしかないと思います。

 玄海原発が、本当の意味での選挙争点にならないことこそ、佐賀の問題が大きいと感じています。

 この候補者のうち、これまでに僕のブログ記事にも記述したことがあるのは、樋渡氏だけです。

 自民・安倍政権中枢の菅官房長官が後ろ盾ですから、やはり最有力と見られる樋渡氏ですが、武雄市長としてガレキ受け入れを九州で確信犯的に行おうとした人物であることだけは、過去記事を確認していただければ、はっきりとわかると思います。

 放射性物質を含んだガレキ受入に、自ら積極的に動いた首長は、西日本ではごく少数です。

 彼はそういう政治選択をする人物であることは、間違いありません。

 積極的に選択するものが乏しい中で、それぞれの、こうした過去の政策決断をみなさんが確認することだけは、肝要であると僕は考えます。

 過去記事は二本あります。リンク先も確認してください。

========================================================

佐賀県武雄市長のガレキ受け入れ発言をそのまま放置するわけにはいきません。

2011-11-30 03:03:58

========================================================

佐賀・武雄市長ガレキ提案断念。しかし皆さんのガレキ反対の声を押し潰したい朝日新聞の病。

 2011-12-01 17:04:26

 

 みなさんの声が多く集まって、佐賀の武雄市長は、ガレキ受け入れの提案を断念しました。こういう声をきちんとあげることは、とても大切です。皆さん、意味があることなんです。いろんな形でこうした動きを作っていくしかありません。皆さん、がんばりましょう。 

 しかし、こうしたことを押し止めようとする、マスコミがあきらかに存在します。まず、問題なのは、なんと朝日新聞です。

 

  今回は、放射性物質が付着しているガレキの受け入れ反対の声が、普通に数多く寄せられていることに、佐賀の武雄市長が、自分の考えを押し通すことができなくなっただけなのは、客観的にあきらかです。この中に、文言のおかしい電話があったと主張して、市長が自分の立場を守りたいだけの発言をしているようです。こんなことは、明々白々です。この下らない言い訳を見出しにとって、脅迫が相次いだというイメージを植えつけようとする朝日新聞はいったい何をやっているのでしょうか。おきている事象を正確にみず、トレースしない。正直、他紙の記者よりも、例えば、読売の記者よりも、朝日新聞の記者は現場で、ひらばで取材を密にする人は、元々、少ないです。これは、現場を知っている感覚では常識と思います。ある意味、エリート意識の中で、記事を出している人が多い。今回は市長側に心理的に近い記者が、発表丸呑みで出稿している感じでしょう。それを、さらにデスクが扇情的な見出しをつけて、住民や市民が声をあげることを押し止める役割を果たそうとしています。ひどすぎます。こうした人々の思いも理解しないし、放射性物質の危険もきちんと認識しない、なのに良心的な見せ掛けだけをごまかして続けようとする新聞は、保守側の新聞よりも、実は本質に悪質です。その病は深いです。 

 「放射能防御プロジェクト」の土壌会見も朝日新聞は取材にも来ていません。TBSや読売新聞は取材し、ニュースにはしています。最低限の基本取材もできていません。自分たちの立場が本質的におかしくなるスタンスを、この放射能被曝問題について、取り続けている状況が、他紙よりも実は酷いということを、朝日新聞は、いい加減に気づくべきと僕は思います。  

以下は朝日の記事の引用です。

 =======================================================

 佐賀・武雄市、大震災がれきの受け入れ撤回 脅迫相次ぎ 

 東日本大震災で発生したがれきの処理について、佐賀県武雄市の樋渡啓祐市長は1日、これまで表明していた受け入れ方針を撤回すると発表した。この日開会した12月定例市議会の冒頭、「電話などで市職員や市民への脅迫行為が続いているため」と撤回理由を説明した。

  がれきの受け入れについては、樋渡市長が11月28日、同市など3市4町でつくる広域市町村圏組合の首長会議(12月6日)に提案し、了承を得た上で、放射線量の独自基準を設けて受け入れる方針を示した。

  だが、受け入れ方針が報道されると県内外から電話やメールで約千件の意見が寄せられた。大半が批判や抗議で、「受け入れたらお前たちに苦しみを与える」「市や市民主催のイベントを妨害する」「武雄市産の物品の不買運動をする」などの脅迫もあったという。

  受け入れ方針の撤回を受けて、6日の広域市町村圏組合の首長会議は中止が決まった。樋渡市長は「市民や職員の安全や安心を考えたら、見過ごせないため断念した」としている。

  環境省の全国調査では、がれき処理の受け入れを決定済みか検討中の市町村や一部事務組合が54(11月2日現在)にとどまり、放射性物質への懸念などから4月時点と比べて10分の1に激減するなど、全国で撤回の動きが相次いでいる。

  佐賀県によると、環境省からの照会を受けて4月、がれきを受け入れ可能な自治体を調査。その結果、県内の4市1町が計1万2千トン分、一部事務組合2団体が1万1千トン、民間業者2社が2万トンのがれきを「受け入れ可能」と回答した。ただこの時点では「放射性物質が含まれている可能性があるがれき」という前提がなかった。

  10月に放射性物質を考慮した上で再調査を実施したが、結果について県循環型社会推進課は「国も個別の自治体を公表していないため、コメントは差し控える」としている。

 ======================================================

 日本のリアルな現状から、福岡という位置をどのように捉えるか。東京から岡山へ移住し初の来福となる三田医師と、震災後全国で講演し福岡でも定期的に講演を重ねてきた木下黄太。この二人による待望の本音トークです。 トークイベントにぜひご参加下さい。   

  【1/25(日)午後 三田茂医師&木下黄太講演会 in 福岡】

  申込&詳細⇒http://kokucheese.com/event/index/242461/

 2015年1月25日(開場14:00/開演14:30)

 福岡市立中央市民センター・ホール 福岡市中央区赤坂2丁目5-8 

地下鉄空港線「赤坂駅」2番出口徒歩5分

バス→明治通り「赤坂門」バス停から徒歩5分、国体道路「警固町」バス停から徒歩3分

====================================================

来年の皮切りとなる講演、それが熊本。

【1/25(日)午前 三田茂医師&木下黄太講演会in熊本】 

2015年1月25日(日)  9:30開場 9:45開演  

場所/市民会館崇城大学ホール(熊本市民会館)大会議室 
熊本市中央区桜町1番3号  

熊本交通センター(バスターミナル)から徒歩2分、もしくは市電の花畑町電停から徒歩すぐ。

 詳細&申込先⇒http://kokucheese.com/event/index/241118/

==================================================== 

 原子力に反対する 100 個の十分な理由 ~100 gute Gründe gegen Atomkraft~

 

#41 経済の崩壊

破局的な大災害は、国民経済の崩壊を招く。
ドイツのような国における破局的な大災害は、2.5~5.5 兆ユーロの損害を引き起こす。こ
れは Prognos 研究所が、すでに 20 年前にドイツ連邦経済省の委託研究で試算したもの
である。インフラを考慮すると、今日ではその総額は確実に上昇しているだろう。
比較すると――世界の先進工業国上位 20 ヶ国における目下の経済危機緩和のための景
気対策プログラムは、総額で 3.5 兆ユーロである。

 


これをひたすら先送りするのが、日本のやり方。まあ時期がずれるだけですけど。。。本質的回避は難しいですよ。