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富谷教会ホームページ・礼拝説教

富谷教会は宗教法人の教会です。教会は礼拝室と二つの茶室からなる和風の教会です。ゴルフ場に接する自然豊かな環境にあります。

「聖霊の賜物」使徒言行録2章1節-11節

2025-06-02 18:52:25 | キリスト教

↑ ファン・バウティスタ・マイ―ノ「聖霊降臨」1615-1620年作 マドリード・プラド美術館蔵   (説明:中央の女性は、イエスの母マリア、その右の顔だけの女性はマグダラのマリア、母マリアの左に立っている黄色の衣服の人はペトロか?その右に顔だけ見える女性はクロパの妻マリアか?(男性はマティアが加わった12の弟子達+バルサバの13人)

981-3302宮城県富谷市三ノ関坂ノ下120番地12  TEL:022-358-138

〒981-3302 宮城県富谷市三ノ関坂ノ下120番地12 

TEL:022-358-1380 FAX:022-358-1403

E-mail:munekuni-hemmi@vesta.ocn.ne,jp

    日本福音教団 富谷教会週報

 聖霊降臨節第1主日 2025年6月8日(日)午後3時~3時50分

 礼 拝 順 序

司 会              斎藤 美保姉

奏 楽              辺見トモ子姉 

讃美歌(21) 343(御霊よ、降りて)

交読詩篇   51:12~19(神よ、わたしの内に清い心を創造し)

主の祈り   93-5、A

使徒信条   93-4、A

聖 書 使徒言行録2章1節-11節(新p.214)

説  教      「聖霊の賜物」  辺見宗邦牧師

祈 祷

讃美歌(21) 342(神の霊よ、今くだり)

献 金

感謝祈祷              

頌 栄(21)   24(たたえよ、主の民)

祝 祷             

後 奏 

     「次週礼拝 6月15日(日)午後5時~5時50分

      聖書  エフェソの信徒への手紙1章3~14節

      説教   「神の富」

      讃美歌(21)287 522 24 交読詩編99:1~9

  本日の聖書 使徒言行録2章1~11節

 2:1五旬祭の日が来て、一同が一つになって集まっていると、 2突然、激しい風が吹いて来るような音が天から聞こえ、彼らが座っていた家中に響いた。 3そして、炎のような舌が分かれ分かれに現れ、一人一人の上にとどまった。 4すると、一同は聖霊に満たされ、“霊”が語らせるままに、ほかの国々の言葉で話しだした。 5さて、エルサレムには天下のあらゆる国から帰って来た、信心深いユダヤ人が住んでいたが、 6この物音に大勢の人が集まって来た。そして、だれもかれも、自分の故郷の言葉が話されているのを聞いて、あっけにとられてしまった。 7人々は驚き怪しんで言った。「話をしているこの人たちは、皆ガリラヤの人ではないか。 8どうしてわたしたちは、めいめいが生まれた故郷の言葉を聞くのだろうか。 9わたしたちの中には、パルティア、メディア、エラムからの者がおり、また、メソポタミア、ユダヤ、カパドキア、ポントス、アジア、 10フリギア、パンフィリア、エジプト、キレネに接するリビア地方などに住む者もいる。また、ローマから来て滞在中の者、 11ユダヤ人もいれば、ユダヤ教への改宗者もおり、クレタ、アラビアから来た者もいるのに、彼らがわたしたちの言葉で神の偉大な業を語っているのを聞こうとは。」

 本日の説教

 説教では、次の【 】内の記事は省略する。

 【教会暦では、今日が聖霊降臨日(ペンテコステ)の日です。キリスト教の三大記念日の一つです。「ぺンテコステ」とは、イ―スターの日から五十日目に当たる日に、イエスの弟子たちに聖霊が降ったことから、この記念日を「ペンテコステ」という名前で呼んでいます。英語ではPentecoteと表記します。

 この日は、ユダヤ教の過(すぎ)越(こし)祭(さい)の安息日の翌日(日曜日)から、七週を数えたその翌日、すなわち五十日目の「七週祭(シャーブオート)」の日です(レビ記23:15~16)。この日は、ギリシャ語が共通語の時代に、五(ご)旬(じゅん)祭(さい)(ペンテコステ)という別名で呼ばれました。この祭りは新しく穫れた小麦粉で作ったパンを神に献げ、収穫を感謝する日でした。五旬祭は、後期ユダヤ教時代(B.C.5~3世紀)になると、モーセがシナイ山で律法を授かったことを記念する日とされ、ユダヤ教の三大祝祭(過越祭、五旬祭、仮庵祭)の一つとして大切に守られていました。

 使徒言行録二章によると、ユダヤ教の五旬祭(ペンテコステ)の日に主イエスの弟子たちの上に聖霊が降り、初代教会の宣教活動が始まったと伝えています。】

 「五旬祭の日が来て、一同が一つになって集まっていると、突然、激しい風が吹いて来るような音が天から聞こえ、彼らが座っていた家中に響いた。そして、炎のような舌が分かれ分かれに現れ、一人一人の上にとどまった。すると、一同は聖霊に満たされ、“霊”が語らせるままに、ほかの国々の言葉で話しだした。」(使徒言行録2:1~4)

 五旬祭の日に、イエスの使徒たち<一同>が一つになって集まっていました。彼らが泊まっていた家の上の部屋と思われます。<風>は霊の活動を表現し、天からの<音>は神の直接の働きを示し、<炎>は神が現れたことを示す表現です。<舌>は言葉を表しています。

 すると聖霊に満たされた一同は、御霊の語らせるままに語る者となり、<ほかの国々の人たちの<故郷の言葉(方言)で話し出したのです(2:6、8、10)。彼らは主のよみがえりを証言し、福音を伝える者になりました。彼らは<神の偉大な業>について語り、神を賛美したのです。

 「さて、エルサレムには天下のあらゆる国から帰って来た、信心深いユダヤ人が住んでいたが、この物音に大勢の人が集まって来た。そして、だれもかれも、自分の故郷の言葉が話されているのを聞いて、あっけにとられてしまった。」( 2:5、6)

 <あらゆる国から帰って来たユダヤ人>とは、祭りを祝うために帰ってきた巡礼者達ではなく、もとは国外に離散していたユダヤ人が、現在は祖国に帰り、エルサレムに住んでいる人達です。このようにエルサレムには外国生まれのユダヤ人たちや、ユダヤ教に改宗した異邦人たちも数多く住んでいました。エルサレムに住むこのような大勢の人が、この聖霊降臨の出来事の物音に集まって来ました。そしてだれもかれもが、自分たちが生まれた故郷の言葉(方言)が話されているのを聞いて、あっけにとられてしまいました。

 「人々は驚き怪しんで言った。『話をしているこの人たちは、皆ガリラヤの人ではないか。どうしてわたしたちは、めいめいが生まれた故郷の言葉を聞くのだろうか。』」(2:7、8) ガリラヤ出身の使徒たちは、人々が自分たちの生まれ故郷の言葉を話すのを聞いて驚いたのです。聖霊の賜物は異なった言葉で語るという奇跡的な賜物でした。

 「わたしたちの中には、パルティア、メディア、エラムからの者がおり、また、メソポタミア、ユダヤ、カパドキア、ポントス、アジア、フリギア、パンフィリア、エジプト、キレネに接するリビア地方などに住む者もいる。また、ローマから来て滞在中の者、ユダヤ人もいれば、ユダヤ教への改宗者もおり、クレタ、アラビアから来た者もいるのに、彼らがわたしたちの言葉で神の偉大な業を語っているのを聞こうとは。」(2:9~11)

 これらの民族の地名は、ユダヤを中心にして東方から( パルティア、メディア、エラム、メソポタミア)、北西へ(カパドキア、ポントス、アジア、フリギア、パンフィリア)、またそこから南西へ(エジプト、キレネ、リビア)円を描くように記され、その円から遠く離れた最果てにローマがあります。<クレタ、アラビアから来た者>は、西方の海洋民と東方の内陸民です。

 当時、国外へ離散していたユダヤ人の数は4~5百万です。エルサレムを含むパレスチナに住むユダヤ人の数はわずか50万ほどでした。ユダヤを含むシリア地方、メソポタミアの共通語はアラム語でした。聖霊降臨の時、使徒たちはこれらの共通語であるアラム語(ヘブライ語とは方言程度の差)やギリシア語(コイネー)で話したのではなく、十五の地域の、それぞれの言葉で語ったと言うのです。この出来事は、全世界の人々がやがて、自分たちの国語で、イエスの福音を聞く日が来ることを、象徴する出来事でした。

 聖霊降臨日に起こった霊の注ぎは、個人の内面にかかわる聖化としてではなく、教会が福音を持って「民衆の場へ出て行く」力であり、教会に民衆を引き付ける力でした。臆病だった弟子たちに、語るための力が与えられ、言葉の賜物、異なった言語で語るという賜物が与えられたのです。それぞれの地域の人々に理解できるように話す言葉、通じる言葉が与えられたのです。主イエスが昇天の時、「あなたがたの上に聖霊が降ると、あなたがたは力を受ける。そして、エルサレムばかりでなく、ユダヤとサマリアの全土で、また地の果てに至るまで、わたしの証人となる。」(使徒言行録1:8)と告げたことが起こったのです。

 弟子たちはエルサレムに住むユダヤ人や改宗した異邦人に、聖霊に満たされて神の偉大な業を語りました。この日、ペトロの説教の後、三千人ほどの人が洗礼を受け、仲間に加わりました。ペンテコステの日、宣教する教会はこうして誕生しました。私たちも、聖霊の力、民衆の場に出て行く力、隣人を愛す力を与えられたいと思います。

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