富谷教会ホームページ・礼拝説教

富谷教会は宗教法人の教会です。教会は礼拝室と二つの茶室からなる和風の教会です。ゴルフ場に接する自然豊かな環境にあります。

「試練から逃れる道」 コリントの信徒への手紙一、10章13節

2019-05-11 12:22:36 | キリスト教

             ↑ 「主はわたしの羊飼い、わたしには何も欠けることがない。」詩篇23篇1節

981-3302宮城県富谷市三ノ関坂ノ下120番地12  TEL:022-358-1380 FAX:022-358-1403 

      日本福音教団 富 谷 教 会    週 報

          復活節第4主日   2019年5月12(日)   午後0時30分~1時20分 

    (仙台青葉荘教会壮年会との合同礼拝)  

                              礼 拝 順 序

                                                司会 三輪大(ひろし) 兄

前 奏              奏楽   辺見トモ子    姉

讃美歌(21) 204(よろこびの日よ)

交読詩編   63(神よ、あなたはわたしの神)

主の祈り   93-5、A

使徒信条   93-4、A

司会者祈祷

聖 書(新共同訳)コリントの信徒への手紙一、10章13節(新p.312)

説  教      「試練から逃れる道」 辺見宗邦牧師

祈 祷                                

讃美歌(21) 493(いつくしみ深い)

献 金

感謝祈祷              

頌 栄(21)   24(たたえよ、主の民)

祝 祷             

後 奏

   合同礼拝 日本キリスト教団仙台青葉荘教会の壮年会の皆様は毎年5月第二主日の昼頃から、富谷教会支援のために、富谷教会で合同礼拝をしてくださいます。弁当も用意して下さいます。昼食後は、茶室で抹茶の接待をし、懇談の時を過ごします。終了は2時30分頃の予定です。

                                           次週礼拝 5月19日(日) 午後5時~5時50分 

                                           聖 書 ヨハネによる福音書15章12~17節

                                           説教題   「キリストによる愛の命令」 

                                           讃美歌(21) 56 393 24 交読詩編 119

 

           本日の聖書 コリントの信徒への手紙一、10章13節

 「あなたがたを襲った試練で、人間として耐えられないようなものはなかったはずです。神は真実な方です。あなたがたを耐えられないような試練に遭わせることはなさらず、試練と共に、それに耐えられるよう、逃れる道をも備えていてくださいます。」

          本日の説教

  2月12日火曜日に、高校三年生、18歳の競泳選手の池江璃香子さんが、自身のツイッターで、体調不良のためオーストラリアから緊急帰国し検査を受けた結果、「白血病」という診断が出たことを公表し、「私自身、未だに信じられず、混乱している状況です。」と語ったことから、日本全国に衝撃が走りました。

   翌日、彼女はツイッターを更新し、「私は、神様は乗り越えられない試練は与えない、自分に乗り越えられない壁はないと思っています。」と、完治を目指し、戦っていく決意を表明しました。彼女の言葉が、多くの人に勇気と感銘を与えました。

   池江さんは、自分の言った言葉が、聖書の言葉と関係していると知らずに言われたのかも知れません。彼女の言った言葉は、ドラマや映画でも使われているようです。

   聖書の言葉は、次のように記されています。

  「神は真実な方です。あなたがたを耐えられないような試練に逢わせることはなさらず、試練と共に、それに耐えられるよう、逃れる道をも備えていてくださます。」(コリントの信徒への手紙10章13節)

  池江さんは、「神は耐えられないような試練に遭わせることはなさらない」を「神様は乗り越えられない試練は与えない」と池江さんは言っています。

 抗がん剤治療は、半年くらい続くようです。池江さんの次のツイートは3月6日でした。「思ってたより、数十倍、数百倍、数千倍しんどいです。三日間以上ご飯も食べれてない日が続いてます。でも負けたくない」とツイートしています。

  池江さんは、3月13日以来、途絶えていたツイターを、5月8日(水)に、今度はホームぺージに代えて、自筆の文を添えて発表しました。一部分を披露すると、「現在、治療は順調に進んでいます。…正直、心が折れそうな時もありますが、たくさんの言葉にはげまされ、最後まで頑張りたい…どんな時も1人でない事を忘れません。…引き続き温かく見守っていただけたら嬉しいです。」

   多く方々が、池江さんの完治の早いことを願い、激励の言葉を寄せています。

 池江さんは、「神は試練と共に、それに耐えられるよう、逃れる道をも備えていてくださる」ことを知っているでしょうか。今日の聖書の箇所を「フランシスコ聖書研究所の「原文校訂による口語訳聖書」では、次のように訳しています。

  「あなた方を襲った試練は、何一つとして人間に耐えられないようなものではありませんでした。神は信頼に値する方です。絶えられないような試練にあなた方を遭わせるようなことはなさらず、むしろ、耐えることができるように、試練とともに抜け出る道をも用意してくださるのです」と訳しています。

  「試練に耐えられるよう、逃れる道」とは、「耐えることが出来るように、試練から抜け出る道」を用意してくださるということです。

   試練と共に逃れる道をも備えて下さる神様のことを、「神は真実な方です」と言い表しています。聖書の神様は、御自分の言葉、約束をどこまでも固く守り、実行される真実な方です。

   紀元前1950頃に、イスラエル族長アブラハムに、神は「あなたは多くの国民の父となる」と契約を結びました(創世記17:4)。神はアブラハムを祝福の源として、全世界の民を救う約束をされました。紀元前1280年頃には、神はシナイ山でモーセを通してイスラエルの民と契約を結ばれ、民が神との契約を守るならば、神はイスラエルの民を祭司の王国とし、他のすべての民族を神に導く仲介者とすることを約束されました(出エジプト記19:5-6)。民はしばしば契約を破りましたが、神は契約を破ることはありませんでした。

   そのことが、神様の独り子イエス・キリストにおいて、鮮やかに示されました。神様は私たちを救うという約束を果たすために、ご自分の独り子を十字架につけてくださり、その死と復活によって、私たち人間を罪と死の支配から救ってくださったのです。キリストは天上に あって、父なる神と共に世を支配しておられます。

   私たちはさまざまな困難や誘惑、試練にとり囲まれたままであってそれから解き放たれるものではないが、しかしわたしたちのために執り成しの祈りを祈ってくださる主イエスが私たちと共におられ、聖霊として側にいて下さるのです。

 主イエスはわたしたちを生きるための重荷から解放してくださるために、わたしたちがそれに耐えるように助けて下さる。主イエスがわたしたちと共に歩み給うという仕方で神はわたしたちに逃れるための道を備えてくださるのです。

 主イエスは、「疲れた者、重荷を負う者は、だれでもわたしのもとに来なさい。休ませてあげよう」(マタイ11:28)と呼び掛けています。

 わたしたちは、まさに八方ふさがりとしか思えないような試練に取り囲まれることがあります。それを突破して行くことが出来るのは、神が真実でありたもうこと、この神が逃れる道を備え給うという確信です。どんなことがあろうとも、真実であられる神様は、きっと私たちを最後まで責任を持って導いて下さるはずです。どんなものも、「わたしたちの主キリスト・イエスによって示された神の愛から、わたしたちを 引き離すことはできないのです。」(ローマ8:39)

   私たちは聖書の神を知る時に、たとえ人生の不幸を味わうことがあっても、その不幸の意味を知らされます。それが恵みであるということを知らされるのです。それは、聖書の神は、私たち人間を愛しておられる方だからです。聖書の神は、不幸の中に、あなたにとっての恵みを示しておられます。

 神戸市に住んでいる27歳の保田広輝さんという青年は、筋ジストロフィーという生まれつきの進行性の難病を抱えています。「明日を夢見て 神様と筋ジストロフィーと共に生きる」と検索すると、彼のブログを見ることができます。彼は自分の余命は8年と言っています。電動車椅子と人工呼吸器を24時間使用しながら生活しています。以前自分のことを不幸だと思っていたそうです。何度も神様の存在を疑い、怒りや恨みをぶつけたこともあった、と言っています。この方が特に慰められた御言葉が、今日の聖書の言葉だと語っています。

 「神様が背後にいて下さって、難病の人生という任務を全うしなさいと神様が任命してくださったからこそ、困難な人生にチャレンジしていけるのです。どれほど苦しい日々でも、信仰と希望と愛があれば、最後までいきていくことができる」と語っています。

  彼は自分の余命は8年と言っています。電動車椅子と人工呼吸器を24時間使用しながら生活しています。以前自分のことを不幸だと思っていたそうです。何度も神様の存在を疑い、怒りや恨みをぶつけたこともあった、と言っています。この方が特に慰められた御言葉が、今日の聖書の言葉だと語っています。

 「神様が背後にいて下さって、難病の人生という任務を全うしなさいと神様が任命してくださったからこそ、困難な人生にチャレンジしていけるのです。どれほど苦しい日々でも、信仰と希望と愛があれば、最後までいきていくことができる」と語っています。

 使徒パウロは、「キリストの力は弱さの中でこそ十分に発揮される(コリント二,12:9)」と言っています。自分の強さを誇るのでなく、自分の弱さを認めるときに、キリストの力がわたしたちの内に宿り、強くされ、神の恵みがあふれるのです。

 真実な神は、「耐えられない試練に遭わせません。試練に耐えられるように逃れる道を備えてくださるのです。」

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