防衛費って、必要なものなのかね。全部なくしてしまえば、もっと福祉のための財源が増えていいんじゃないの? なーんて疑問もってる人、いませんか?
幸福の科学の大川隆法先生は、『アダム・スミス霊言による「新・国富論」』(幸福の科学出版)で、「経済学の父」として有名なアダム・スミスの霊の言葉(「霊言」)を、次のように伝えておられます。
うーん。防衛費と言ったが、まあ、軍事費と言い換えてもよいとは思うんだけれどもね。日本では、防衛と軍事は違うのかもしれないが(笑)。
軍事費の最大の効用というのは、やはり、他国と貿易をする際に、国際ルールに則らない、不正なことが起きたりすることを防ぐような点かな。(中略)
例えば、有名な宝飾店などでは、ガードマンが立っているでしょう? 本当はガードマンなど立たないほうが、客は入りやすいけれども、いろいろな客が入ってきたら、ときどき、商品を持って逃げたりする人がいるよね。それを考えると、お客にはたくさん入ってほしいけれども、客を選別する必要がある。(中略)同時に、財産を護っているところもある。また、「重要な客が来て商取引をする際の安全を護る」という役割が、そのガードマン代には、実は入っているわけですね。
だから、今、日本のような国が、防衛費用というか、軍事費用を使う理由には、何があるか。
一つには、まだ、完全に「脱石油文明」にはなっていないと思うので、タンカーを使っての石油の輸送ルートの確保があるでしょう。その途中で、マラッカ海峡のように海賊が出る所もあるし、海賊ならぬ、国自体が襲ってくることもあるかもしれない。日本のタンカーに魚雷の一発でも撃ち込まれたら(中略)、そのとたんにどうなるか。
石油を使う日本の産業、要するに、石油そのもので走らせる自動車産業からはじまって、石油を使って化学製品をつくっている化学業界、それから、発電など、石油を燃料にしているいろいろな産業すべてが、機能麻痺を起こしてしまう。(中略)
貿易、通商を行うためには、本来は平和でなければいけないんだけれども、軍事力は、そういう意味での安全性や、公正な取り引きを担保するためにあると言うべきでしょう。(中略)
もう一つ、政治的な面で見れば、外交は、やはり、軍事力によって担保されている面が大きいですね。(中略)軍事力なき外交というのは、本当は、ほとんど無力なんです。「片方が軍事力を持っていて、片方が持っていない」という場合、商業だけで生きていこうとしたら、基本的には、もう、貢物を持っていって朝貢する以外に方法はないでしょうね。(中略)
今、実際に軍備拡張をし、侵略性のある国があるので、私は、やはり、防衛費も経済原理のなかに織り込まないといけないと思います。これだけの金持ちの国が、今後も繁栄していくためには、それは、当然、織り込まなければいけないコストだと思いますね。(中略)
「国防費が増えたら、税金が上がって、経済が発展できなくなる」と言うかもしれないけれども、経済的繁栄を護るためには、一定の防衛費の負担は、やはり要ると思うし、一定の防衛力を持っていることが、相手から不公正な押し付けをされたり、不当な圧力をかけられたりせずに、自由にものが言えるための条件になると思います。
だから、私は、やはり、一定のコストは払うべきであり、消費税相当分ぐらいの防衛費は持ってなければいけないと思いますね。
(18~25、27~35ページ)
軍事費の最大の効用は、他国と貿易をする際に、国際ルールに則らない不正なことが起きたりすることを防ぐこと。
政治的な面で見れば、外交は、軍事力によって担保されている面が大きい。
実際に侵略性のある国があるので、経済的繁栄を護るための一定のコストは払うべきであり、消費税相当分ぐらいの防衛費は持ってなければいけない──。
経済系の高級霊であるアダム・スミス霊の考えは、とても明確です。
防衛費は必要なコストなんであって、その額は消費税相当分ぐらい、というのです。
たしか、本書が出された2010年ころ、日本の防衛費は、GDP比の1%以内にずっと抑えられていて、金額にすれば5兆円ぐらいだと聞いたことがありました(現在も、この数字はほとんど変わっていないようです)。
そこで消費税の税収額はというと、2010年当時は消費税が5%の時代で、税収は年間10兆円程度だったようです(消費税はその後8%から10%に上がりましたので、今の消費税の税収はもっと多いのだと思います)。
つまり、このアダム・スミスの霊言が出されたのは、日本の防衛費が消費税の税収の半分程度だった時期ですから、要はGDP比で2%程度にすべきだというのが、アダム・スミス霊の考えだということになりそうです。
そういえばですが、昨年の秋ごろ、アメリカの国防長官が、日本などに対して、国防費を少なくともGDP比2%以上に引き上げるよう要望したというニュースが、大きな話題になっていました。
10年前のアダム・スミス霊の意見の正当性は、こんなニュースによっても裏付けられたのではないかと私は思っているのです。
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『アダム・スミス霊言による「新・国富論」』
大川隆法著
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