理事長ブログ 心と体を癒やす

健康とは「健体康心」の略語です。体が健やかで心が康らかな状態を指します。心身の健康をセルフケアする方法を紹介しています。

円心五法の真髄433 骨粗しょう症がテレビで話題

2014年03月10日 | Weblog
5日のテレビ番組、「ためしてガッテン」で骨粗しょう症の新しい概念が放送され、話題を呼んでいます。ご覧になられた方も多いと思いますが、興味深い内容でしたので今回はこのテーマでお伝えしたいと思います。

今回の番組では骨に関わる新しい概念が報告されました。今までは老化とともに骨も衰えていくというのが一般的な考え方でした。ところが、全く逆の考え方が紹介されたのです。「骨が衰えると、全身が老化する」といい、この事実がマウスの実験で分かってきたというのです。

骨はカルシウムの塊ではなく、代謝をくり返しています。古くなった骨を壊して吸収する「破骨細胞」と骨を作りだす「骨芽細胞」の働きで、1年に20%~30%が新しく入れ替わっています。ところが、骨にはもう一つ「骨細胞」という細胞があります。

この「骨細胞」は、骨に衝撃や重力などの負荷がかかると、「骨細胞」が活性化して、全身の臓器を活性化させる為のシグナルを送りだします。しかし、身体を動かさないで、骨に負荷がかからない状況が続くと、「骨細胞」が減ってしまい元気シグナルも出にくくなってしまうのです。

その結果、免疫機能の低下や赤血球の減少、動脈硬化、認知症など、全身の臓器の働きの低下を引き起こしてしまうのです。加齢だけでなく、若い人でも骨に負荷がかからないと骨密度が落ちたり、骨強度が低下するだけでなく、骨細胞が減少し、身体の機能にまで影響するということです。

骨粗しょう症はお年寄りの病気だと思っていませんか。大規模な調査を行った結果、40代の人にも、なんと10人に1人が骨粗しょう症もしくはその予備群という報告がされていました。私たちが思っている以上に早い時期から、骨密度の低下は始まっているようです。

この典型的な例として、43歳の女性が紹介されていました。Aさんは、管理栄養士の資格をお持ちで、バランスの良い食事をされ、週に1回はエアロビクスの運動もされていたのに、病院でたまたま受けた骨密度測定で、骨粗しょう症と診断されたのです。

何故でしょう、実は、食事や運動よりもっと骨密度に影響する要因があったのです。この要因の第1位が「やせ型」ということです。やせていると骨にかかる体重や重力の負荷が少なくなり、また、脂肪が少ないと、骨を強くする作用のある女性ホルモンが少なくなる傾向があり、骨密度が低下するのです。

第2位の要因は「母親の骨密度」が子どもの骨密度と関係が深いことが調査の結果分かってきました。骨密度が低くなりやすい体質かどうか知る目安となるのが、母親や祖母の骨密度に関係していて母親が骨粗しょう症の場合、子どもも骨粗しょう症になるリスクが高いことが分かってきました。

第3位の要因は身長です。やはり身長が高い人ほど骨に負荷がかかりやすいからです。第4位に運動がきます。第5位にようやカルシウムが来るのです。

二十歳の頃に骨密度は、ピークを迎えます。しかし、この数値には個人差があり、体重や身長などの影響で平均より低めの人は生活習慣に気をつけ、骨密度を減らさない工夫が必要です。二十歳になったら、一度、骨密度検査を受けられることをお勧めします。

二十歳の時の骨密度が、将来骨粗しょう症になりやすいタイプなのかどうかを知っておくことで、生活習慣を見直し、骨密度の減少を最小限に抑えることも可能になります。
骨密度の低下を防ぐポイントをまとめてみました。

食事では1日、およそ700mgのカルシウムを摂るようにしましょう。必要以上にサプリメントなどで摂っても骨密度を高めることにはなりません。皆さんご存知のようにカルシウムの吸収を助ける、ビタミンD、Kも一緒にとることが大切です。キノコ類や豆類などと一緒に食べるようにしましょう。

運動はジャンプなど、骨に負荷をかける運動が骨密度アップに効果あります。大きなジャンプを10回程度、週に2~3回やるだけでOKです。これができないという人は、階段を4階まで上り下りするだけでも効果があります。

1日15~30分、日光浴をすることで、カルシウムの吸収を促すビタミンDが合成されます。日光を浴びるのは手のひら程度の面積でもOKです。

いかだでしたか、骨細胞が減少すると、老化現象も同時に進行するということでした。この骨細胞は骨に負荷がかかると増えるということですので、歩くときに大股で、速足で歩くようにしましょう。

それでは本日はこの辺で。

NPO法人日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士

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