「滝」の俳句~私の心に見えたもの

220728 佐々木博子(「滝」瀬音集・渓流集・瀑声集 推薦作品より)

仏壇のらふそくの減り蟬時雨 高森久典 「滝」10月号<滝集>

2015-10-22 04:28:44 | 日記
 盂蘭盆は、ご先祖様や亡くなった人を家に迎えてまつる。
遠くにいる子供たちも帰って来て先ずは線香をあげなければ
その先の全てが進まないと言っても過言ではない。親戚や縁
者がその家の先祖にお参りをしてくれる風習は、全国的に普
遍である。この家も沢山の人々がお参りに来てくれている。
そのために仏壇の蝋燭は火を付けたままにしてある。久しぶ
りの親戚・縁者との再会でもある。積もる話しで時間が過ぎ
て行く。外は蝉しぐれである。中七の「らふそくの減り」が、
すべてを語っている。しみじみとした日本のよき習慣の景で
ある。(鎌形清司)

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