Evgeny Lebedevのデヴュー・アルバム「
fall」が2007年に出た時は凄い衝撃でその年のベスト3に入れたことはいまだに鮮烈でありました。
ところがこの1984年うまれの(「fall」を録音したのは21の時)このロシアの人がアメリカにわたって2009年リリースしたのが「From East To West」というアルバム、もちろん待っていて買ったアルバムですが、探しても記事にしていません。時々記事にできないアルバムがあるのです。どうもTo Westしてカッコの良いアルバムを作りたかったのでしょうか。プレーヤーとして印象的ではありませんでした。
そして今年新しいアルバムが出たので、ショップに並ぶのをまっていましたがなかなかならばない。ネット上にはあるのでもうしこんで、だから入手に一寸時間がかかりました。
1曲目美しいアルペジオとパーカションに始まり良い音のベース・ソロ、この人前のアルバムと同じひとだけれどこんなにさわやかだったけ。
2曲目もベースとピアノがメロディをかけあう始まりで、ピアノのソロとなるとデヴュー作のミステリアスを思い出すプレーです。
3曲目落ち着いた感じで、ここでもベース・ソロ、かなり重要なポジションにいるのですね。前作はゲストもいれておしゃれなアルバムにしようとした感がありますが、この曲後半はミステリアスに弾き切って、けれども破たんしないところが成長です。
4曲目、ハマシャンとにた感じのブルガリア民謡、女性ヴォーカルがヴォイスをつけたスタイリッシュな演奏です。
5曲目リリカルな小品ですけれどピアニストのセンスが解る演奏です。
6曲目はリズミックなファンキー・ナンバーベースとバースを撮りながらかなりバラエティあるというか、久しぶりに力を見せる演奏です。
8曲目はベースの人をテーマにした曲で東欧風たたみかけるメロディパターンからベースソロ、“ハガイと呼ばれるこの男は何”というこのベーシストNYで活躍していますね。
9曲目がタイトル曲“On The Road ”まさに彼らのことなのでしょうが、高村幸太郎の「道程」と同じ意味合いでないでしょうか。
話は飛びますがロールプレイング・ゲームでHPを回復させるアイテムとしてポーションとか、エーテルとか、薬草とか強走薬というものがあるそうです。私は使ったことはありません。
2作目のアルバムのあとずいぶん間はありましたが、この復活のゲームの復活のような華やかさです。
今回のアルバムそのような復活がはありますが、実はミュージシャンにそんなエーテルはありません。(昔ミュージシャンは勘違いして嵌った人がいる)
2007年リリースが評判でしたが2009年で評判とならなかったEvgenyの苦労が想像されます。今回、薄いケースにペラのジャケ印刷、4年後にやっと出したアルバムだと思います。
そう思って聞けば最後の“LULLABY”彼ららしいララバイになっています。
私的にはリリースがとてもうれしいアルバムになりました。
On The Road / Evgeny Lebedev
Evgeny Lebedev (p)
Haggai Cohen (b)
Lee Fish (ds,per)
Marina Satti (vo on M4)
01. Land of the Sun
02. Two and a Half
03. Esbjorn
04. Yove Male Mome (feat. Marina Satti)
05. Mother's Song
06. Boogie
07. The Sea
08. What Is This Guy Called Haggai
09. On the Road
10. Searching for Path
11. Lullaby