昔からJAZZを聴いていると、特別好きだという人がいます。すでに亡くなっていればそれまでですが、若いときに聴いた人、まだ元気です。
そんな人がアルバムを出しました。去年、ギンザJAZZフェステバルにVOCALのバックとしてエントリーされ、主役のはずなのと、残念だった実力者です。
私にとってのスーパースターは今も変わりません。
http://blog.goo.ne.jp/monakasm/d/20060730
かなり以前にこんなことを書きましたが、この人、達人だと思っています。これほどピッタリとしたタイミングで音を出すサックスはなかなかいません。
さてその私にとってスーパーが、私のJAZZを聞き始めのころのやはりスター、キャノンボール集を作るのですから、これは凄いと思ってしまいます。
T・スコットというとテナーサックスとかリリコーンですが、最初に学んだアルトであること自体意気込みです。そしてパーソネルもこれって凄いメンバーです。
1曲目から3曲目まで、まさに私のヒットパレード、“Jive Samba”を一曲目、嬉しくなる選曲です。変に煽ることなく、落ち着いたトム・スコットのフレーズ、ブランチャードのソロもしっかりした独自の演奏です。
2曲目“ワーク・ソング”昔子供のころに一番笛で真似できた曲でしたが、アレンジきいて面白い演奏です。トム・スコットの言うようにこのバンド“dream band”というように、キャノン・ボール・アダレーをなぞっているのでなく、全く別のものです。
3曲目“Mercy,Mercy.Mercy”キャノンボールのバンドのザヴィヌルの後釜、ジョージ・デユークのローズを聞くと、この曲、この人たちの曲だったのでと思ってしまいます。ゴールディングスのB3の一瞬の音にアレンジの凄さ感じますし、スコットはスコット節を吹きます。ブランチャード、こちらはニューオリンズの色が強く出ます。コピーしたバンドでない新しい演奏、この曲の名演が生まれたと感じました。
4曲目と9曲目は1961年“Nancy Wilson with Cannon ball Quintet"を録音したNancy Wilson が歌います。テナーのような太く低い音がスコットの実力です。
5曲目、当時ではないマーカス・ミラーのベースラインが、これは、キャンノンボールをトリビュートしているアルバムでですが、もう一つ“ドリーム・バンド”と言っている事がうなずける演奏です。
10曲目、Scottはアルトで“Stars Fell On Alabama”を吹きますがが、これは完全にトリビュートの演奏でスコット節を抑えたてキャノンボールの甘い歌い口でまとめています。そこにもスパーの実力を感じます。
このような本当に実力ある演奏を生で聴きたい、ドリームバンドが全てそろわなくても、横浜JAZZに来て欲しいとバンドです。
CANNON RE LOADED / TOM SCOTT
Tom Scott:alto sax
Terence Blanchard:trumpet
George Duke:piano, Rhodes and Wurlitzer
Marcus Miller:bass
Steve Gadd:drums
Larry Goldings:B3 organ
Dave Carpenter:bass 8,10
with special guest Nancy Wilson on 4,9
1 Jive Samba
2 Work Song
3 Mercy, Mercy, Mercy
4 Save Your Love For Me – featuring Nancy Wilson
5 Sack O’ Woe
6 Country Preacher
7 Inside Straight
8 I Should Care
9 The Masquerade Is Over – featuring Nancy Wilson
10 Stars Fell On Alabama