昭和50年代後半、福島県いわき市に住んでいた。
いわき市には炭鉱のボタ山が残り、鉱山からは温泉が湧いていた。
常磐炭礦は炭鉱から観光へ業態をシフトし、
”常磐ハワイアンセンター”という巨大な温泉観光センターを展開していた。そこの年間会員になっていた。
残業がない日は、帰宅後に長女を連れてハワイアンセンターに行っていた。
いわき市を去って後のこと、ハワイアンセンターは「スパリゾートハワイアンズ」と名称を変えた。
そして『フラガール』という映画にもなった。
映画はハワイアンセンターの踊り子さんの物語で、豊川悦司(トヨエツ)や蒼井優が主演。
その蒼井優が演じたダンサーが亡くなったと、今日の新聞に載っている。
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【産経ニュース】
映画「フラガール」のダンサー役のモデルで、初代フラガールの小野恵美子(おの・えみこ)さんが4日午前6時30分、
アルツハイマー型認知症終末期のため福島県いわき市の老人福祉施設で死去した。79歳。
いわき市(旧内郷町)出身。
高校卒業後、常磐音楽舞踊学院に1期生として入学。1966年にオープンした常磐ハワイアンセンター(現スパリゾートハワイアンズ)の舞台に立ち、初代リーダーを務めた。
76年、結婚を機に引退した。
その後は同学院や自ら設立したダンス教室で後進の育成に取り組んだ。
2006年公開の映画フラガールで俳優、蒼井優さんが演じたダンサーのモデルとなった。
高校生がフラ日本一を競う「フラガールズ甲子園」を発案した。
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「ハワイアンセンター物語」 猪狩勝巳 加納出版 昭和55年発行
舞踊の募集は、
「常磐炭坑の精神が生き、炭鉱人の血を受け継いで、炭鉱の空気の中で育った人。
毎日ズリ山を見ることが出来る場所で踊りの訓練をしてもらう、
炭鉱人の素朴な心を生かしたショーを上演してもらう」
元常磐炭鉱人の娘で、
「どうぞ私の娘を常磐炭坑の新しい仕事に役立たせてください」と父娘同伴で応募してきた。
内郷市で生まれた豊田恵美子さんである。
彼女は磐城女子高校からバレエを続けていた。
恵美子さんは豊かな才能と絶えざる努力で踊りを見事に成長させ、プリマドンナとして名をあげた。
昭和52年、勿来の人と結婚し舞台を去った。
いま美恵子さんは一児の母として幸福な家庭を営むかたわら、いわき市平にバレエ教室を開いて後進の育成に励んでいる。
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いわき市にいる時、好間・内郷の常磐炭坑跡に行ってみた。
内郷の山の、またその奥に、ボタ山が残っていた。
半分崩れた野球場とプールが、その山中にあった。
黒いダイヤの盛隆当時をまざまざと感じた。
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