アッパレじゃ!

大好物は舞台観劇♪ようござんすか?ようござんすね。”私見”バリバリ入りますっ!ネタばれアリアリ~。

還暦からの挑戦 中村吉右衛門 日向嶋景清

2006年03月30日 | 歌舞伎

3/24 「新作歌舞伎を創る」 BShi
3/26 「日向嶋景清までの10ヶ月」 NHK教育

”引き継ぐ=継承”
3月の歌舞伎座で松嶋屋が父の当たり役を!これがスタンダード。
   詳しくはこちら → 三月大歌舞伎
二代目中村吉右衛門の継承の形はこうだ!

『嬢景清八嶋日記(むすめかげきよやしまにっき)』
1959年(S34年)
実父・八代目松本幸四郎(初代白鸚)が、
文楽の八世竹本綱大夫・七世竹沢弥七と2回だけの上演。

これを今回、語り・台詞など吉右衛門自身が手を加えて、題名も新たにリニューアル!
『日向嶋景清(ひにむこうしまのかげきよ)』

景清は源氏の世となった今、世捨て人となり自らの手で眼をつぶした。
♪右も左も真っ暗闇じゃあござんせんか♪(by鶴田浩二)
亡き主君・平重盛を弔う貧しい生活。
そこへ、生き別れになっていた娘・糸滝が訪ねて来る。
景清に大金をプレゼント!
それが廓に身を売った金と知った時
遠くに見える船に向かって、泣き叫ぶー。髪を掻きむしるー。
娘を救うために、武士の忠義を捨て、
頼朝のもとで生きて行く決心をするのであった。

当時、中学生だった吉右衛門も出演。
目の前で見る父の熱き心ッッ!
潰した両眼を開ける一瞬の為に、赤いコンタクトをっ!
今みたいに手軽に使えるカラコンじゃあないヨ。
ドクターストップ!ぶ厚くて大きくて危険!本当に眼が潰れるかも!
そんなリスクを背負ってまで演ったんだー。


南青山の自宅(前を通ったことあるヨ~ん)
甥・染五郎に、違う歌舞伎の稽古をつける
「ここに来たという事は”播磨屋型”を学ぶということだから」
重い言葉でございますなぁ。


母方の祖父・初代吉右衛門の養子に!!
藤間久信少年、4歳の大大大ショック~。
そ~して、初代吉右衛門の映像~。貴重じゃ~。お宝じゃ~。
10歳で養父を亡くしてからの実父との関係!
初代の50回忌!自ら迎えた還暦!
車も運転するし!家でご飯も食べてる!
濃いぃドキュメンタリーじゃ~!!


ファーストステージ 2005年4月 こんぴら歌舞伎

他の俳優の演技、音楽、浄瑠璃、舞台装置、照明…
何から何までGOサインを出すのは吉右衛門。
そりゃ~大変だろ~。猫の手も借りたいだろ~。
私の手も貸してあげたい~(要らんやろ~)

娘・糸滝役は中村隼人くん(信二郎の長男・11歳)
演技指導にビビビビックリ~
吉右衛門って、ちゃ~んと女の声出せんのねぇ~。

役者用・演出用と2冊の台本に書き込みがビッッッシリ!
この字が、またビュ~ティ~なのヨ。ホレボレ
イラストも付いてるゾ!

化粧も日を追うごとにドンドン変わって行く。
景清の何を、どんな所を表現したいのか。
役者の身体と心に染み込む…。染み込む…。染み込む…。染み込む…。
まさに”新作”っっ!!
21世紀に生きる俳優が創り上げてる!!
現代演劇ではフツーなことも、歌舞伎の世界じゃあ珍しいよねー。
風太くんの2足立ちだねー


こんぴらが終わってからも、歌舞伎座に出演
TV映像は『勧進帳』(9月)  
楽屋でゼ~ゼ~言いながら
これを80近くまで演った実父に想いを馳せる~。
「俺60でこれじゃあーなー。何かやんなきゃなー」
そんなハードな仕事の中でも台本の書き換えは続く…。


セカンドステージ 2005年11月 歌舞伎座

歌舞伎座では、糸滝役は芝ジャッキーが!
初演はお父ちゃんのジャッキーだったんだと。
播磨屋と同じ、親子2代ってことだね。

ジムで体力作り~!台本読みながらってのがまたク~ッッ ←教育TV放送のみ
健康で長生きしてネ!吉右衛門~

初日1週間前
東麻布で団結式もやっちゃう! ←BShi放送のみ
吉右衛門の傍にいるのは、モチロン!歌昇~!
弟子は7名。
「何かを作り出そうとしている大旦那に、
石にかじりついてもついて行かなきゃいけない」
OH~!中村吉五郎の力強いコメント!

初日3日前
顔寄せ
仁左衛門だ~!!いや~ん
見惚れてたら後ろのLoveりんを見落としそ~に…いや~ん
ハ!?吉右衛門のドキュメンタリーだった…。
もち、播磨屋もス・テ・キ

初日
友達がアメリカから駆けつけて楽屋見舞。
2人で実父の思い出話に花が咲く~。 ←教育TV放送のみ

構想2年。こんぴら歌舞伎から7ヶ月。
迷いに迷ってエンディングも変更っ!
鎌倉へ行く景清が、梅の枝だけじゃなく位牌までも海に投げ入れる…。
 
そうして、吉右衛門からのメッセージは、歌昇のせりふに!
 「死ぬも地獄、生きるも地獄、同じ地獄を見るなれば
 この世の花を見さっしゃれ。死んで花実が咲くものか」
…ジ~ン…

歌舞伎の新作を創っちゃった吉右衛門の想いは…
 「今が完成じゃない。いつ完成なんてものはない。
 やがて『古典』になって長く長く続いて欲しい」


花粉マスク姿の吉右衛門 !カッチョイイ~
新幹線に乗り込み、どこへ行くのか播磨屋~!! ←BShi放送のみ

嗚呼、吉右衛門。
やはり、貴方は大和の国の御方。温かくて懐深いー。
GWは、そうだ奈良行こ~っと(話ズレてんで!)

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