2/24・25 国立能楽堂
監修:美内すずえ
劇作・脚本:植田紳爾
演出・出演:梅若六郎
出演:福王和幸 藤田六郎兵衛 大倉源次郎 亀井広忠 /他
そこに、橋掛りに、月影千草は立っていた。
ホント~に、能楽堂に、『紅天女』が現れるんだ…。
「ドッキリカメラ!?」なわけないけど、
600年以上の歴史ある”能”と”マンガ”って、
平行線も辿る事なしの異次元存在!だったはず。
しかも「ガラスの仮面」って連載中!(1975年スタート)
「紅天女」を勝ち取るのはマヤか?亜弓か?
だから自由に能にフィットできちゃったのかも。
で、私までも何でフィットしてるのか…ね??
いや、ホント。”能”にも”ガラかめ”にも熱烈じゃないのにィ~。
『紅天女の世界』(白泉社)っつうガイドブックも読んじゃったの~。
真夜中のアニメも、ちゃんと見始めたの~。
今、梅の谷でマヤと亜弓が月影先生のレッスンを受けてるところ!
ほ~ら、密かに盛り上がってんだよね~。
月影 役を受け継ぐのは私だと必死に生きております若いライバル…
若い才能、若い感性…
新しい「紅天女」が新しく生まれる予感もしております…。
いよいよ「紅天女」の開幕がやって参りました…。
月影千草を演じる岩崎加根子。新劇女優の存在感!
まさに月影先生~!!!
バックグラウンドを紹介するのは狂言師。
ジャ~ン!!茂山七五三(しめ)&千三郎兄弟(好きだ~)
『茂山家笑いのひみつ』ってTV番組を見た。
笑いの裏に涙あり!!壮~絶っっ!!引っ繰り返ったでぇぇぇ!!
伝統引き継ぐのは大変やわ~。
東の者と西の者、国境を巡って口喧嘩。
西の空に夜な夜な妖しき星が光り、これぞまさしく妖霊星と恐れたり
『ゴーッ。ドドド、ゴーッ』地震だ~。
『ウォーッ。ウォーッ』戦じゃ~。
『グワーッ。ドカンドカン』富士の御山の大噴火~。
これ全~部、擬音語でやっちゃって、床を転げ回ったりしちゃって、
天変地異を2人で思う存分表現。
国境を「跨ぐっ!跨がないっ!」もめにもめてます~。
さっすが大蔵流やの~。
笑ってまうやんけ~。ガッハッハッ!
東の者 「西も東もあるものか。国の境もあるものか」
西の者 「命あっての物種じゃ。まずは共々逃げると致そう」
両人 「恐ろしや。恐ろしや」
仏師 とふ人もなき故郷(ふるさと)に、とふ人もなき故郷に、
仏の姿尋ねん
仏師が迷い込んだ山は、季節外れの梅が咲き誇る、
その名も”紅谷”。
里の女に一夜の宿を求めた。
地謡 庵に入りければ今ははや、嵐変じて木々の紅葉、
鳥の声、語り掛くるぞ不思議やな
女は仏師に乞われるままに、話し始める。
昔、一真という男が梅の木の化身・阿古夜と出会い恋に落ちた…。
チケットは即日完売っっ!!
客席は、チョボチョボおじさんもいるけど、
台本(パンフに掲載)を膝に乗せた女性で超満員!
円広志と戦っている人もいるでありましょー!
※円広志
♪飛んで飛んで飛んで 回って回って回って♪という歌声と共に
眠りに落ちてゆくこと
囃子方の音。地謡の声にトリップ~。
自然を畏怖する心。森の神の存在。
面の奥から語られる言葉は、夢か現か幻か。
混沌とした世界に、平安をもたらすには、
梅の木で天女像を創るしかない。
しかし、その梅の木こそ愛しい阿古夜…。
(斧の音)
紅天女 我一真の心に触れ、人の苦しみ受けしうえは、
紅の天女となりて、世の行く末眺めつづけん
地謡 神と人との恋物語、世の平安を望みし二人は何方へ、
夢覚めし仏師の前に咲きほこりし梅の花、
ひとり見つつ、夢覚めぬ、紅の夢覚めにけり
演者達は揚幕の向こうに消え、地謡・囃子方も消え
舞台に残るは余韻ばかり…。
私の所から見える囃子方は亀井広忠だけ。
汗だくだくだったのが印象的!
植田しぇんしぇ~が手掛けた”現代語”
一真 わたしはなにひとつ覚えてはいなかった
自分の名さえ
阿古夜 あの日阿古夜にはすぐわかった
おまえがもうひとりの魂だと
”ニュース10(NHK)”では「判りやすい」って言ってたけど、
音とリズムとチグハグで気持ち悪かったヨ~。
練って行けばひとつになるのかねぇ。
な~んて偉そうなことは言えない!
何故なら、”お能”は「OH~NO~」(オヤジギャグ~)
”円広志がビュンビュン飛んでくるから”後ろ向きなのサ~。
そんなことより、
紫のバラの人や桜小路くんも、客席のどっかにいたよね!(んなわけない)
大阪 4/25(火) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
東京 5/15(月)・16(火) ル テアトル銀座 (追加公演!!)
美内すずえHPはこちら → オリーブの葉っぱ