アッパレじゃ!

大好物は舞台観劇♪ようござんすか?ようござんすね。”私見”バリバリ入りますっ!ネタばれアリアリ~。

11月歌舞伎座 「伽羅先代萩・下」「源太・願人坊主」

2006年11月30日 | 歌舞伎


今までの話はこちら → 伽羅先代萩  

四幕目 問註所対決の場

評議の場で悪人・弾正(團十郎)に
渡辺外記左衛門(段四郎)が挑む!

でも物的証拠を、ことごとく
管領・山名宗全(芦燕)に、握りつぶされちゃう~。
軍配は弾正に!

そこへ颯爽と現れたのが…
♪誰だ誰だ誰だ~空の彼方に踊る影♪(by科学忍者隊ガッチャッマン
細川勝元(仁左衛門)~!
いつもの男に戻った~!
がある!そこらじゅうが、

密書と実印で、ジリジリと弾正を追い詰め、ついに…
逆転!外記の勝ち~!!

舞台上では皆あんまり動かない…
仁左衛門の、水飴のよーに美味しい言葉の響きを愛でながら
脳みそがトロ~リとろける~ まいどHAPPY~

大詰 問註所詰所刃傷の場

やっぱりやるよね!チャンチャンバラバラ~
外記は手傷を!脇腹が赤いゼ~。
でも、ガンバッテルヨ!
手助けあって、無事に弾正をグッサリー。

うう~ん、さすがは成田屋!
死体になっても、退場がゴージャスっ!
6人に担がれて、堂々のサヨナラ~

勝元サマ~
全力出し切って、ハ~ハ~言ってる外記に
薬湯あげるのはイイけど、
「一指し舞え」っつ~のは…
でも、「俺の乗物使っていいヨ」って優しいし、
「めでたい、めでたい」って言うんだから
ま、いっか~

…この場面演るなら「飯炊き」やってくれてもいいんじゃぁ…(くどい~

源太・願人坊主

色男の梶原源太景季が、ほろ酔い気分で
生田の森の戦話を…。
”梅の枝”を背中にさしてますね。
それって、『箙の梅』だ!梅玉だ!
いやいや、三津五郎が舞ってるんだっちゅうの。
衣装は、鎧をあしらってるのかな。キュート

ひょうきんな坊さんに変身して、もう一差~。
坊主って、あの皆がよく踊る『うかれ坊主』かと思ったけど
違うんだね。

三津五郎はズバッッッ!と行きつつも上品だ。
でも、なんでこの舞踊2題と『伽羅先代萩』がセットなの?
三津五郎ファンの方ごめんなさい…
ん~「飯炊き」~!(くどい~

その他のレポはこちら
11/1~25
昼 「伽羅先代萩・上」「伽羅先代萩・中」「伽羅先代萩・下」「源太/願人坊主」
夜 「鶴亀」「良弁杉由来」「雛助狂乱/五條橋」「河内山」

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11月歌舞伎座 仁左衛門が女に!「伽羅先代萩」中

2006年11月29日 | 歌舞伎


今までの話はこちら → 伽羅先代萩 上

仁左衛門VS菊五郎 その2
コワイですねぇ、恐ろしいですねぇ
仁左衛門の八汐様~ッ
お次はどんな戦法で来るのでしょうか

三幕目 第一場 足利家御殿の場

幼君暗殺を用心して自炊している政岡。
子供達は、お腹を空かせておりますが
強がっています!
ここで千松の「お腹が空いてもひもじゅうない~」
有名台詞ッ!
今月の子役2人は、一段とカワユイ!&芸達者!
後でお客を、思う存分泣かせますヨォ

さあ、政岡の「飯炊き(ままたき)」
無い…!
友達から聞いてはいたけど、目の前でスカされると…。
これすっ飛ばすなんて信じられな~い。
あれが無いと、政岡の愛と忠義が判らないだろ~。
「先代萩」じゃないだろ~。ゲゲゲ…っっ。
でも、よ~く考えたら”有る時”と”無い時”があったンサ。
551のCMやね(関西地区限定!笑えよ~

そりゃ~飯炊きはジックリ演って、ドップリ長い。
私しゃ何人の政岡で、円広志と出会ってしまったか…
パッチリお目めで初めて観れたのは、
ヌワント”文楽”!文雀サンキュ~

歌右衛門追悼番組で見た時も牧場(OK)だった!
あの手の動きが大好きだぁぁぁ
ナマ歌右衛門を観れた人が羨ましいぞ~。

子役の芸の見せ場もないし、
雀も飛んで来なくて、赤い鳥籠が淋しそうだったヨ…。

舞い戻ってきた八汐様~ッ
再び花道から、堂々の登場どぅえ~す!!

復讐を胸に秘めつつ、
強~い助っ人を連れてきた八汐様~ッ
その人とは、
本家官領職・山名宗全の奥方・栄御前(田之助

女しか出ない場面。
衣装もスーパー歌舞伎とはまた違った味で
豪華~~キ・レ・イ~
得に八汐様の顔が(おいおい)恐くていいなぁぁ ウフッ

栄御前は「管領家から」とお菓子を差し出す
それを改める八汐様~ッ
身構える政岡ッ
おもわず手を伸ばそうとする幼君ッ
諌める政岡ッ
それをとがめる栄御前ッ
してやったりの八汐様~ッ
ここから一気に形勢逆転!八汐軍の勝利かッ!

 √ 奥より走って千松が 

千松が駆け寄り、パクパクと食べ始めッ
一同息を飲むッ
そこへ八汐様ッ、
懐剣構えて千松を、グサ~ッと一突きッ
「あ~」か細く叫ぶ千松
これでもかーッ
傷口をグサッグサッとえぐる八汐様~ッ
またしても「あ~」と小さく叫ぶ千松
息も絶え絶えの千松を、えぐる~えぐる~

オォォォォォォォ
スプラッターではないかーッ!!
血飛沫は上がらないのかぁぁぁぁ

恍惚の世界へ身を任せ
いたいけな幼児を
いたぶり続ける八汐様~ッッッ
「オゝ痛かろう。他人のわしでさえ涙が零れる。
政岡どの、悲しいとは思わぬかいのう」

やがて胸に手を置いたまま
千松は息絶えたのでありました。
オォォッッ!!!!
毒殺の証拠隠滅の為に子供を殺すなんて
しかも、なぶり殺しじゃないかーッッッ
仁左衛門のいたぶりがイイね~。

楽屋に帰ったら
「今日の死に方も上手やったで」
って、眼鏡掛けた関西弁のおっちゃんが ←仁左衛門だヨ
千松役の子供を誉めてるんとちゃうか?

我が子が、無惨に殺されて行く光景を
しっかりと、幼君・鶴千代を抱きしめたまま、
見つめ続ける母・政岡
「お前は鬼か?
なんで駆け寄らないのよぉ、涙流さないのよぉ」

観客皆がそう思ったことでしょう。

栄御前はどう思ったのか…。
「子供を取り替えていたのだ。
死んだのは幼君・鶴千代に他ならない」

そう思ったのでした。
「政岡は、これで我らの仲間。謀叛の連判状を見せようゾ」
今までとは180度変わって親しげ~

悪人が去って行き、たった独り残された政岡…。
我が子の骸を抱いて
「これ千松よう死んでくれた。でかしゃった。でかしゃった」
お毒味役を果たしたことを
誉めながらも慟哭ー。

いつの間にか後ろに八汐様
斬りかかる八汐様をかわして政岡、グサッッッ!
見事敵を討ったのじゃ。
いやぁぁぁぁ!八汐様~ 

連判状は、どさくさに紛れて
何処からともなく現れた、ネズミに持ち去られて
しまいましたよ…

第三幕 同床下の場

荒獅子男之助(富十郎)が、アクション鼠くんと格闘!
天王寺屋ってば実に壮快!
チョイ役でも美味しい役だなぁ

さて眉間に傷を負った、チュウこと仁木弾正は
スッポンへと逃げ去ったのでしたーッ
見えないーッッッ
またしても、ゼンゼン見えなーぁぁい

白い煙の中から悠然と現れる
仁木弾正(團十郎)ーッッ!!!
けど、見えなぁぁぁい
何度も言うけど、見えなぁぁぁぁい
やっぱりイライラする~

面明かりが怪しいムードを倍増させるよ
ニヤッと不敵う仁木弾正ーッ
夏雄ちゃ~ん
私しゃ『河内山』より、こ
っちが好きだよ~

あたかも雲の上を歩くように花道を進む仁木
見えないっ!モーッッ
去って行く「影」を見るしかないな…
という事で、床と常式幕に写る
仁木の影を堪能する事になったんよ。
妖気漂ってて結構イケタよ

八汐様を想って歌いま~す
♪美しい人生よ~限りない喜びよ~この胸のときめきをあなたに~♪
(by松崎しげる”愛のメモリー”)
八汐様、アデュ~

つづく → 伽羅先代萩・下

レポはこちら
11/1~25
昼 「伽羅先代萩・上」「伽羅先代萩・中」伽羅先代萩・下」「源太/願人坊主
夜 「鶴亀」「良弁杉由来」「雛助狂乱/五條橋」「河内山」

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11月歌舞伎座 仁左衛門が女に!「伽羅先代萩」上

2006年11月29日 | 歌舞伎


十一月 吉例顔見世大歌舞伎 昼  11/23(木・祝) 

お帰りなさいぃぃぃ!仁左衛門八汐様~
♪忘れられないの あの人が好きよ♪(byピンキーとキラーズ)
恋焦がれて、7年…長うございましたよ~

舞台写真に一目ぼれしたのでございました。
あな恐ろしやぁぁぁ
いつもの和事のイイ男っぷりが、消え失せているぅぅぅ
動く八汐様は、もっと不気味でございましたぁぁぁぁ

あの時から、
この次は「かぶりつき」で!「超アップ」で!!
そう熱望しながらも…望み叶うことなく…
3階B席でございます…シクシク

サァ 「伽羅先代萩」の始まり~ 始まり~

序幕 花水橋の場

男になった福ちゃん足利頼兼ですよ。
こういう役、カッチリハマるようになったな~。
そういうお年頃なんだな~。しみじみ…

伽羅の下駄を履いて、暗闇の中…
賊を扇子で、蹴散らす 蹴散らす

賊の頭領はッ!「菊十郎っ!」と声も掛かって
だんまりのシーン

助太刀に現れたのが歌昇
アララ、
吉右衛門の歌舞伎ワークショップツアー”は不参加なのね。

今月は太っている…と思ったら、お相撲さんであった。
クフフ 似合ってるよ、やっぱステキ~

この”絹川谷蔵”って人
”累・与右衛門”あの因果応報ワールドの出演者!Love
伊達競阿国戯場』観てみた~い。

歌昇が道しるべに見立てる時も
菊十郎、小さくハッと気合を入れてるゼ。
カッチョイイ~。

「謡っちゃだめなのね。チェ~」
花道を行く福ちゃんを見送る歌昇~。
お辞儀もたっぷり~Love

『伽羅』に「めいぼく」と当て字してあるのは
遊女高尾の所へ伊達侯が、”名木伽羅”の下駄を履いて通った。
って説からなのヨ。

この次の場面、国立で”通し上演”した時に観た!
VIVA!国立劇場!
今日はカットね…。

二幕目 足利家竹の間の場

仁左衛門VS菊五郎 その1
菊五郎の政岡は、瞳の周りがピンク色
お口もピンク系、お肌は真っ白で、おっとりした感じの乳人。

幼い当主・鶴千代と自分の子・千松
2人が遊ぶ姿を温かく見守ります。

そこへやって来るのが
鶴千代君を無き者にしようと企む
悪の一味!仁木弾正の妹・八汐様ぁぁぁ

花道から登場ーーッ!!!!
嗚呼、やっぱり…全然見えな~いッッッ
くっそぉぉぉ!!!

劇場内に響く「松嶋屋ーッ」
一幕見席にアマチュア大向こうが!
ビシッッ!とキマるナイスな声~!!

八汐軍団が若君に御挨拶
うぅ…まだ見えない~
…我慢…我慢…
ようやく本舞台にやって参りましたッッッ
八汐様ぁぁぁ
目元は淡泊、お肌は灰色系、お口は渋めの藍色。
見るからに悪女ッッッ

何よりも、その声がっ!であったぁぁぁぁぁ
菊五郎が、ちゃんと女方の声を出している
それに対して、
どこまでも果てしなく男の声で迫る仁左衛門

ウウ…言ってもいいですか?!
だぁい好きだぁぁぁ
八汐様を双眼鏡で、愛のピンポイント攻撃っ!

この「憎ったらしい」言い方 うふッ
あの「いやらしい」目付き うふッ

その八汐様
ああでも無いこうでも無いと
政岡を、はめよ~としてんのに
沖の井(三津五郎)に見破られちゃって…。
その時の悔しそうな八汐様の顔が~
もう~、メチャメチャ恐いやないのぉぉ

親族の権威を嵩に着て
「自分が乳人になるッ」息巻く八汐様~ッ
政岡を下手へ押し退けて…
この憎々しい顔がたまりませんなぁぁぁ
上手の若君の側へ寄って媚びを売る…
いやぁこの顔がまたええやないかいなぁぁぁ

「斬ってしまうぞ!」
キッパリと拒絶されてしまう八汐様~ッ
「よう仕込んだものじゃわいなぁぁぁ」
これみよがしに言う八汐様
ええやないの ええやないの
場内も爆笑ッ!!
これよ、これ、この憎々しさと御愛敬を
兼ね備えてこそ”悪女”なんだわ!

仁左衛門の計略は、ことごとく失敗し
第1ラウンドは、菊五郎の勝利ッ
意気揚々と部屋を去る政岡達…
どうすんのよ八汐様 

つづくぅ(byオダギリジョー)  → 伽羅先代萩・中

他のレポはこちら
11/1~25
昼 「伽羅先代萩・上」「伽羅先代萩・中」「伽羅先代萩・下」「源太/願人坊主
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見てるヨ!栗塚旭の「新選組血風録」

2006年11月28日 | 時代劇


やっと見てるよ!念願の!『新選組血風録
って言っても、東映chつけてたら
もっとズ~っと前に見れていたような…ナハハ

誠実な近藤は太陽
鬼の土方は月
無邪気な沖田は一輪の花

そうなのか~!
この人が噂に高い栗塚旭

人の心を射る目を持ち、
お経を読むよ~な調子で語る
静かに燃える男!土方歳三だっっ!!

放映:NET 1965/07/11~1966/01/02(全26話)モノクロ 
監督:河野寿一・佐々木康・高見育男
脚本:結束信二 
音楽:渡辺岳夫
原作:司馬遼太郎
製作:東映京都TVプロダクション
出演:栗塚旭(土方歳三)、舟橋元(近藤勇)、島田順司(沖田総司)、
    坂口祐三郎(山崎烝)、左右田一平(斎藤一)、徳大寺伸(原田左之助)
    北村英三(井上源三郎) 

骨のある男ばっかジャンジャン出てくる
”一騎当千の兵”って言うんだな。
そんな中、イケメンは、監察の山崎蒸役の
坂口祐三郎~!
赤影ヨ!仮面の忍者赤影

大河の『新選組!』(by三谷幸喜
より1000倍劇的!より1000倍一本気!
ハートが熱い!女にぁ弱い!

新選組創立メンバーは、キラキラ輝く北斗七星
同郷の中間達の、その絆の深さは海の如し
ただ、ひたすら己の信じる道を
走って走って走りぬいた男達っっ…

毎回ドキドキハラハラ。
そうしていつも、物悲しい…。
やがて迎える悲劇が、ヒタヒタと…

 「新選組の旗は行く」(キングレコード)

 花の吹雪か 血の雨か
 今宵白刃に 散るは何
 「誠」一字に 命をかけて
 新選組は 剣を執る

 明日はこの身が 散らば散れ
 燃える命に 悔いはない
 月に雄叫び 血刀かざし
 新選組の 旗は行く

強烈な歌詞だっっ!
歌うは春日八郎だっっ!

 三つ葉葵に 吹く嵐 
 うけて立つのも 武士の意地 
 加茂の千鳥よ 心があらば 
 新選組の 意気に泣け


司馬遼太郎の原作読んでます!DVDあります!サントラCDあります!

いよいよ、『燃えよ剣』12/4からOA  
   レポはこちら → 栗塚旭の「燃えよ剣」OA中!
  
      

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歌舞伎もヨーロッパ企画も浪曲も講談もTVで!

2006年11月27日 | 時代劇


12/2(土) BS2 13:30~
 元禄忠臣蔵 第一部

12/3(日) NHK教育 21:00~
 NHK古典芸能鑑賞会

12/3(日) NHK教育 深夜0:20~
 伝説の至芸・吉田玉男(再)  
  泣きました… 

12/3(日) BS2 深夜0:55~ 
 ヨーロッパ企画 「サマータイムマシーン・ブルース2005」
     TV初登場!見てね~

12/9(土) BS2 13:30~
 元禄忠臣蔵 第二部

12/11(月)~
 年忘れ!忠臣蔵祭 → 時代劇専門チャンネル

12/12(火) WOWOW
 映画「サマータイムマシーン・ブルース」

12/16(土) BS2 13:30~
 元禄忠臣蔵 第三部

12/16(土) NHK 15:00~
 東西浪曲特選 「天野屋利兵衛ほか

12/17(日) NHK 14:00~
 NHK講談大会 「信玄鉄砲」ほか

12/31(日) NHK教育 14:00~16:00
 京都南座顔見世大歌舞伎 「義経千本桜」「雁のたより」

※変更などあるかもしれません。あくまでも予定ですのでご了承下さい。

師走は坊さんが走る!忙しいんだっ!でも私は動けな~い。TVの前から…


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元禄忠臣蔵第二部「南部坂雪の別れ」

2006年11月27日 | 歌舞伎


これまでの物語はこちら → 「伏見撞木町」 「御浜御殿綱豊卿

2、3日降り続いた雪で、
どこを向いても、ただただ白一色。

”序幕”またしてもカット…。
QOO~

泉岳寺の境内で、
羽倉斎宮という若者が浪士数人と出会う。
そして、内蔵助に浴びせる罵声。
これがないとは…残念無念…。
浪士達の焦りも、描かれてるのにぃぃ。

第四幕  三次浅野家中屋敷

赤坂南部坂にあるこの屋敷でも、
盛大に煤払いをやってるぞい!

ここには、内匠頭の奥方・瑤泉院も住んでる。
「元下屋敷を見ていた神崎弥五郎を目撃!」
「仇討真近!」

こんな噂は、赤穂で働いていた腰元達には嬉しい~。
でも、他の人には迷惑だわな…。

アワワ!渦中の人、大石内蔵助(藤十郎)がやって来た!

同 瑤泉院居間

お線香の香り…いい~香りです(by毎日香)

内蔵助と瑤泉院(時蔵)、久方の再会。
凛として麗しいのォ~時蔵~

内蔵助との昔話に花を咲かせながらも、
気になるのは…。
来春には、吉良が米沢に行っちゃうかも…。
武士たる道にそむくのかー。

瑤泉院や落合与右衛門(東蔵)が何を言っても、
暖簾に腕押し。

内匠頭の末期の言葉を持ち出しても
内蔵助の返事は無し。

瑤泉院は、内匠頭の御焼香の願いをキッパリ!
拒否したサ。
そうして静かに去って行ったサ。
あ~あ…。

戯言に紛らわしながら、袱紗包みを…
QOO~ 受け取ってやってくれ~。

落合 ……
内蔵助 与右衛門どの、これにて御別れ申します。
落合 ……

それ!連判状じゃないの?
そうでしょ~。そうだよね!!

同 門外

ウワ~ 表は真っ白白~
国学者・羽倉斎宮(愛之助)が内蔵助とブツかる。
オットット…
あ~またこの若造に、罵詈雑言を浴びせられてるヨ~。

序幕カットされてるから、
このシチュエイション、いまいちピンとこないなぁ
”内蔵助の腹芸を感じてね。お客さん”ってことかなぁ…

恥を知れ!大罪人!
面を見るのも身の穢れた!

グワァァァァ~。雪の中を引き摺り回して行っちゃった…
ヒドイことするなぁぁぁ。

耐えに耐えてるけど内蔵助
心はボロボロだ…

「あやまりました内蔵助どの」
落合が出てきてー
瑤泉院も窓から「内蔵助」と声を掛ける。

ヤッタ~!真心が通じたんだ内蔵助!

先月末には十五人の人数が、一人ぬけ二人おち…、
今は四十幾人となりましたが、残るはみな鉄石の者ばかり…
たとえ仕損じましても、その場に死にかねぬ者どもにござります。

足早にやって来てた赤坂吉右衛門(亀鶴
明日の夜決行の報。

内蔵助 「十四日は殿の命日じゃ。(悦び勇み、瑤泉院の方に向い)
     明十四日は殿の御命日、暁天までには必ず吉左右、
     いや、これにてお暇申しまする。」
瑤泉院 「内蔵助、さらば。」
内蔵助 「ははッ!」

花道をゆっくりゆっくり歩いて行く内蔵助。
「伏見撞木町」のクニャフニャな姿はどこにもな~い
赤穂の秘密兵器『昼行燈』っ、照準セット!
あの瞳には、何が映っているのだろうー。 

ウ…ウ…
眼、ウルウル~~~
鼻、ズルズル~~~

あんまりスローペースな引っ込みに、
幕が閉まるまで退場出来るかドキドキ~。
ハハンっ、そんなことは”心配御無用”!
VIVA!裏方!

期待以上に、心をフルフルさせてくれる時間だった~
でも、カット場面があってガッカリ…。
いつか、もう1回上演してくれ!ノーカットでっっ!

この舞台劇場中継あり!溝口健二作品『元禄忠臣蔵』もOA!
    → あの舞台があの映画がお茶の間で


レポはこちら
11/3~26 国立劇場
元禄忠臣蔵 第2部
伏見撞木町」 「御浜御殿綱豊卿」 「南部坂雪の別れ」

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元禄忠臣蔵第二部「御浜御殿綱豊卿」

2006年11月24日 | 歌舞伎


これまでの物語はこちら → 「伏見撞木町」 

元禄15年3月上巳節句のころー
甲府侯徳川綱豊の浜手屋敷
今日は年に1度の「お浜遊び」


『御浜御殿』は単発でよく上演されてるねん。
私的一等賞は、
仁左衛門段四郎・孝太郎・宗十郎チーム(2000年10月)
さて、今回は…。

原作読んでビックリさ。
もっと「お遊び」してるんだな~。楽しそうだな~。
お喜世と助右衛門も、揉めてたんだ!
戯曲を読んでるだけでもオモシロイ!ホクホク

『御浜御殿綱豊卿』
第二幕  御浜御殿松の茶屋

殿のお気に入りお喜世(扇雀)、
上臈浦尾(歌江)に詰め寄られてる。
イヨッ!成駒屋~!
ネチネチといじめてるヨ~。渋い~

ジャガジャン!そこへ現れたのは!
正義の味方江島(魁春)でございま~す(サザエさんか

”江島”といえば”生島”~。
あの、大奥始まって以来のスキャンダル
絵島生島』12月OA!
生島役は片岡孝夫(現:仁左衛門)だ~ッ!
って、話しはこっちに置いといて…。

江島vs浦尾
トゲのある言葉の応酬だ~!女の戦いだ~!

お喜世が持っていたのは”お手紙”
「浅野家再興のお願い」
ヤヤ!ここにも!
そ~です!第2部のキーワードはこれっ!

ほろ酔いのお殿様、綱豊(梅玉)登場~!
チビッコ伊勢詣りが、ツカツカやってきて
「お伊勢さまの抜け参りでございます。どうか一文の御報~謝~」

「梅丸っ!」
3階後列のおばちゃんがッ!ビシッと!
QOO~カッチョイイ~

「銭を持って見たことがない」
そういう綱豊に、驚いてみせて
「ええ!一文も持たぬ旅の衆か。よくそれで道中がなるものじゃ」
愉快そうに笑う綱豊。

1度でいいから、チビッコ役演ってみたい~!
儚い夢…

お喜世の兄が、今日のゴージャスな遊びを
”お隙見”したい。
この申し出にも笑ってOK!

その兄が、赤穂浪士と知って、
「彼らも、去年このかたの心労じゃ。
心ゆくまでトックリと、上野介の面体をー
いや、女どもの戯れ遊びを、ゆっくり見物するがよいと、
わしの言葉を伝えておけ。」

第三幕  御浜御殿綱豊卿御座の間

儒学の師匠・新井勘解由(我當)に
相談しましょ~そうしましょ~。

京都御所でも、去年のあの事件を、
快く思っていないという事を知る綱豊。
そ~なのよ。ってお客さんも知っている!
第一部( 「第二の使者」 )で、そう言ってたもん

でもって、
大石一族と関白殿下とは、切ってもきれぬ縁あり!
譜代の御被官同様と言ってもよいほどの身!

ウピョ~!
近衛家からの「召抱えたい」って希望を
内蔵助がズ~ッと辞退してるんだってっっ。
勘解由も、色んな所で評判を聞いてるんだってっっ。
大石内蔵助は器量人だってっっ。

お喜世は浅野家に仕えてたでしょ、
勘解由の母も、奉公してたらしい。
今日は赤穂浪士の助右衛門も来てるし…。
上杉&吉良なんかも今夜は来るしな~。
”浅野家”に縁の者が引き寄せられる、磁場が!(あるのか

浅野家再興を将軍家にお願いする。
そんなこたぁ、綱豊にとっては、なんちゃない事。
でも、そうしたくないんだなぁ…。

綱豊 「勘解由、討たせたいのう。」
勘解由 「は、は。」

ああ…私の瞳はウルルンルン

同 入側お廊下

呼ばれて飛び出てジャジャジャジャ~ン。
お喜世の兄・富森助右衛門(翫雀)。
無理に引っ張られて、屋敷の奥へ~奥へ~
ついに、殿様とご対~面~。

同 元の御座の間

綱豊の聞きたいことは、世間の皆が聞きたいこと。
「大石はどーした。仇討はしないのか」
あの手この手を使って、助右衛門の口を割らせたい!

桶の比喩出して、はぐらかし、セセラ笑って横向く助右衛門。
綱豊だってガンバルぞ~!

「助右衛門、まだわからぬか、俺を見よ。俺の眼を見よ。
俺は、あッぱれ我が国の義士として、そちたちを信じたいのだ。」

嗚呼、この台詞が大好き~~

そうなのよね、悩んでいるのよ御殿様は。
…助右衛門!心乱れながらも反撃だっ。

「あなた様には、六代の征夷大将軍の職をお望みゆえ、
それでわざと世を欺いて、
作り阿呆の真似をあそばすのでござりまするか!」

ウグググ~。顔面蒼白な綱豊

フフ~ン。ここにもまた、
世を忍ぶ仮の姿で日々を生きている、武士がいるのだ…。
自分に矛先を向けられて、初めて判る、彼方の人の胸の内…。 

実は、義理に絡んで、
”浅野家再興”をプッシュするかもしれないのだ。

キョエェェェ!
寝耳に水の言葉に、
今度は助右衛門が顔面蒼白。
そうなっちゃったら、仇討ちは…。

思わず閾(しきい)を越えて「殿さま…」
綱豊の眼と、助右衛門の見上げる眼と、四ツの眼、しばらく動かず

笑顔で去ってゆく綱豊。
あとに残った、お喜世は泣いてる…。
助右衛門も泣いてる…。

「吉良さまのお越しにござりまする」
突然!聞こえて来た声。
廊下を歩く吉良の姿っ!
チェ~!松の廊下の時と同じだ。顔が見えない~。

助右衛門!心を決めたよ!
そうして、お喜世も…。

同 御能舞台の背面

今宵の能は「望月」も後半部分に差し掛かり、
楽屋から、顔を覆ったシテが出てくる。
潜んでいた助右衛門の槍がっっ!
かわすシテの男っっ。
やがて、その面が外れて「無礼者!」
なんと!吉良だと思ったその人は、綱豊~!

ゴマ塩まじりの汚い白髪首など、斬ったところで何になる、
そなえたところで何になる。
まこと義人の復讐とは、吉良の身に迫るまでに、
汝らの本分をつくし、至誠を致すことが、
真に立派な復讐といい得るのだ。

助右衛門は平伏して大泣きだぁぁぁ。
場内大拍手~~~!!
内蔵助~!ここに、貴方の心の理解者がいますヨ~

颯爽と舞台に出て行く綱豊。
桜は、ただジっと佇んでいる。今日も綺麗だ…。


”新歌舞伎の永遠の貴公子”梅玉様~
台詞のひとつひとつが、宝石を散りばめたよう。
翫雀も彩りをキレイに添えたね。

嗚呼、大好きな『頼朝の死』(by真山青果)
リクエストするヨ~梅玉様~

つづく → 南部坂雪の別れ

11/3~26 国立劇場
元禄忠臣蔵 第2部
伏見撞木町」 「御浜御殿綱豊卿」 「南部坂雪の別れ

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元禄忠臣蔵第二部「伏見撞木町」 

2006年11月22日 | 歌舞伎


国立大劇場 11/18(土) 

これまでの物語 → 第一部

11月は第2部ッ!
”中継ぎ”って難しいんじゃないかい?
受けて立つのは坂田藤十郎~!

『伏見撞木町』  

「内蔵助に会いたいのに逃げられた!」
怒り狂う浪士達。
「元服するから江戸へ連れてって~!」
彼らにすがる松之丞。
って場面はカットされてるんだ…。

第一幕 伏見撞木町の揚屋笹屋の表二階

元禄15年3月中旬
仲居達が「ウキ様~ウキ様~」
探しながら出てきて、屏風を取ると…。

文を書く遊女浮橋(秀太郎)&
背中合にもたれ掛かかってる内蔵助(藤十郎
こんなオープニングって~
QOO~ 乙な味~
漂う空気もこの2人だけに、濃いィィイィィー

内蔵助の服装について、作者真山青果は、
きっちり注文つけてるんだけど(by岩波文庫 上

色の好みは演技者にお委ってことで、
藤十郎が選んだのは、淡い紫。
(和物の色名がちゃんとあるんだろうけど…
これが、あ~た、バッチリ!ピッタリ!

ヒャ~~!
秀太郎の衣装がこらまっちゃ、華華しいぃぃぃ

御本家広島から来た、進藤八郎右衛門(彦三郎)にも
軽口ばかりを叩く内蔵助。
彼がこんな所でウダウダしてる間に、
若い侍が心中したらしい…。
内匠頭切腹から1年か…。

不破数右衛門がやって来たと知った内蔵助。
「厭やの。厭やの。隠れる。隠れる」
行っちゃったー。

小野寺十内(我當)と八郎右。
60歳代の2人の思慮は深い。でも泣けてきちゃうよね…。

同 奥庭離室のあたり

今月も、盆廻りま~す。ウフフ
セットにホレボレ~。なんてビューティー

原作には細々と、装置について注釈が!
オモシロイよ!岩波文庫!

√ めんない千鳥
 ウキ様、鬼よ
 手の鳴る方へ

あそこに入って一緒に浮かれた~い。
嗚呼、禿になりた~い。
明日から1人増えてるかも。クックックッ。(アホか

内蔵助がヒッシと捉まえた者の名は
大石主税(愛之助
息子松之丞が、勝手に元服しちゃって!
お父ちゃんビックリ!

Loveりん若いッッ!
どっから見ても15歳ッッ!
カワユク、初々しく、化けてますッッ!

「江戸に行きたいんだ~!」
内蔵助、メラメラメラ~ッッ!
OH~!大魔神(by1966年大映)か~!
いざっ!折檻!
そこへ割って入ったのが浮橋っ!

「あなた様の御放埓から、萱野様で足りず、
平左さまで足りず、いたいけな若殿様まで…
先刻もいうた、あそれあの、三人めになされますのか。」

萱野三平の悲劇は、「忠臣蔵・花の巻」(東宝)で
若かりし頃の吉右衛門が熱演っっ。

八郎右衛門がサヨナラを言いに来た。
御本家が本腰入れて取り組むと、何事も慎重にせねばならぬ。
八郎右の悲痛な叫びを聞いたか聞かぬか内蔵助…。
ああ、心が痛いねぇ
 
月光、冴えに冴えて、人の姿は水の底にあるが如く見ゆる。
遠く京街道の方には、ホイホイと駕籠屋の掛け声きこえ、
かすかに泉水に引きたる、せせらぎの音も耳朶(みみ)をなぶる。

なんて泣けちゃうト書&セットなのー

浮橋に見張りを頼む内蔵助。
道具廻りま~す♪発車~オ~ライ~♪(by東京のバスガール)

尺八の音!鳥が飛び立つ音!効果満点っ。

「(略)寂寞として静かに動かぬ古池の水の面などに、
何気のう小石など拾うて投げ入れてみることなどあるものじゃ。
投げた小石は、ホンの小さな一ツだが、その小石のため水面に描く波紋は、
次から次へと輪をかいて、遂には遠い水際までひろごりて、
とめどもなく、いつまでも消えぬものじゃ。」

大学頭の再興嘆願は、一時しのぎのはずだったのに、
老中→将軍→親類…と、
時の流れと共に、大きな水の輪となってしまった…。

そっか~。そうだったのか…。
映画なんかじゃ「再興ならず
結論だけあっさりと言うじゃない。
まさか、こんなに深い傷だったとは… 

今はただ、ションボリと佇んで水際のうねりが消えるのを
待つしかない…
内蔵助一生の不覚ー。

まだ、仇討はするわけにいかないのサ。
主税も不破数右衛門(亀鶴)も堀部安兵衛(松江)も
涙が止まらない~。
でも、老齢の吉良が死んじゃったらどーすんの?
そんときゃ、泉岳寺で追腹切るのサ。

至誠は第1、敵討は第2じゃ

皆、顔を見合わせて嬉しげにドッと笑うヨ~。
そ~れ~。鬼ごっこして酒飲も~。

人が泣こうが笑おうが、
お構いなしに、満面の笑みを湛えて咲く。
桜がなんとも目に沁みる…。

台詞で酔わせてくれた先月と、同じ作品とは思えない!
普段の歌舞伎とは、一味違う…。
台詞に、様式美のソースが美味しく掛かってる
これが”武智歌舞伎”や”近松座”の隠し味ってことかも。
淑やかな劇空間って、快感~

酒太りでクニャクニャに見える風体の内蔵助
南部坂の別れ』で、ど~変身するのでしょうか
乞うご期待!

つづく → 御浜御殿綱豊卿

11/3~26 国立劇場
元禄忠臣蔵 第2部
「伏見撞木町」 「御浜御殿綱豊卿」 「南部坂雪の別れ

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吉右衛門が小学校でワークショップ

2006年11月21日 | 歌舞伎


昨日、日本経済新聞で発見っ
映画の夕べ」にゲスト出演した時、
「学校を廻ります」って言ってったっけ。

11/6~24
中国地方5県14小学校を巡回

去年歌舞伎chでOAされた時と、同じ感じみたいっ!
ああ~楽しそうだ~!!
羨ましいぞ~子供達~


2005年5月7に江戸東京博物館ホール
2005年7月   歌舞伎チャンネル

狂言作者やお囃子さんと打ち合わせる吉右衛門の後ろでは、
大道具さんがトンテンカンテン。
搬入風景もチョコッと映ってます。
馬が組み立てられたり、蝦蟇の着ぐるみをチェックしたり…。
会場は大入り~!!小学生がいっぱいだぁ!

オープニングからズズンッッッと大~きな蝦蟇が登場―!
瞬きしてみたり、お口ア~ングリ開けてみたり。
中から出てきたのは、羽織袴姿の吉右衛門―!!

ひぇ~ッ!!こんなことやってくれちゃうなんてー!
VIVA!播磨屋~ッ!!

「ワークショップはお勉強会ではありません。遊びましょう。
今日はここが“歌舞伎のオモチャ箱“。
蓋を開けると色んなものが出てきます。」つかみもOKだ!

パッパカ走り出たのは馬~!
子供も大人も乗せちゃうヨ。お馬さんもガンバッテルヨ。
「本物の馬のようだった」と口々に大絶賛っ!!

お次に登場は差し金。
蝶・千鳥…おっと!鼠が出てきた。と思ったら、
いつの間にか着ぐるみネズミに変身だ!
とんぼ切ります!走ってます!
エイヤッ。退治する吉右衛門。バ~ッタリ。

附け打さんの音に合わせて、見得の数々を披露―!
お客さんが団体でやりますよ~。上手く出来たら御喝~采。
「歌舞伎がこんなに楽しいとは思わなかった」
子供のこの感想には、思わず俳優達もニッコリ。

BGMコーナー。
鳴り物さんが奏でるのは、♪ヒュ~ドロドロ…♪。
「ちょっと気持ち悪かったね」と吉右衛門。
みんなのイマジネーションを膨らますのにはこれがイチバン。
♪雪音♪本当は無音なのに音を作っちゃう。
「これが日本人の感性です。」

音の紹介はつづいて効果音に。
小雨 → 大雨 → 雷 → 夜が明けて一番鶏の声

黒御簾にいた鳴り物さん達は、踊りになると長唄さんと合体。
舞台上で数々の曲を御披露―!
舞踊付きだよん(『雨の五郎』『鷺娘』)

最後に吉右衛門
「全て歌舞伎の世界です。是非1度観に来て下さい。お待ちしています。」

「役者の違う一面を体験できた」「子供の頃にあればヨカッタのに」
という大人から子供まで、みんなルンルン♪。

蝦蟇の着ぐるみには、学校廻りのワークショップ時代から入っていたそうで、
本当は煙も出したい!らしい吉右衛門。
スムーズな舞台進行と飽きさせない趣向。
これならいつでも参加したいゾ。
と感服してたら、台本作ったのは吉右衛門!!アッパレ~。

「歌舞伎は敷居が高くなっちゃったんで、ここで遊びながら楽しんでもらいたいんです」
これぞまさしくワークショップの真髄なのだ!

若手や中堅ではなのですよ。スター吉右衛門が、
先頭に立って歌舞伎の普及に尽くしてる。これ!スゴイっしょ!
地位と身分に胡座かいてないね。懐が深いね。歌舞伎を愛してるね。
VIVA!播磨屋~ッッ!!

今回の画像付き記事 → 日本海新聞  東京新聞
こちらはスタッフで活躍 → 國矢ブログ

私も連れてって~!
搬入・搬出をお手伝いしたいっす~

~追記~
urasimaruさん情報です!サンキュッ
馬に乗った子供をみつめる播磨屋!楽しそう~ → 中国新聞


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福助歌舞伎座をご案内

2006年11月21日 | 歌舞伎


時は、11月20日(月)
所は、2時っチャオ!(TBS系) 午後2:00~3:52
フ…
忠臣蔵」モード入ってます(判る人だけ頷いてね

「舞台裏からグルメまで、すべて見チャオ!歌舞伎座の旅」

九代目中村福助
夢先案内人(by山口百恵)でございま~す
福ちゃん、髪型変わってるヨ~

楽屋からスタート!
歌舞伎座の歴史を物語る、
配線丸見えな廊下&レトロな扉。

舞台機構はこちら
只今公演中の映像を交えて
奈落・迫り・廻り舞台・千畳敷・花道・すっぽん

グルメ紹介は
「吉兆」…なんて入ったこともね~
「ほうおう」のお弁当は、30分じゃ食べきる自信なし!

グッズも紹介。
出た!人形焼の実演!
3階の廊下に充満するあの匂いのもと
「鯛焼き」もズームインしてよ~

イヤホンガイドまで飛び出した~!
あ、CM

まだまだ続く”福助の足袋”
…間違えた(ベタやね~)”福助の旅”

女性らしい仕草も伝授!
って、約11分のOA~。アっと言う間じゃのぉ
福ちゃんお疲れさま~ パチパチパチ~


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三角関係の結末は!「心中天網島」

2006年11月21日 | 文楽


国立文楽劇場 第1部     11/6(月) 

作:近松門左衛門
初演:享保5年(1720)12月 大坂竹本座

10月14日の夜、大坂網島の大長寺境内で、心中を図った
天満の紙屋治兵衛と、曽根崎新地の遊女紀伊国屋小春の
実話を基に作られた。


「大長寺で心中やて」
「紙屋の治兵衛と紀伊国屋の小春やろ」
「離れて死んでたらしいで」
「へえ…」
「なんでも、治兵衛の体は
ブラブラ揺れてた。っていうやないか」
「嗚呼、怖ろしぃ」

「お兄さんが泣き崩れてはったって…」
「うん、うん。そうやろ、そうやろ」
「2人を引き離そうと、必死やったんやろな」

「それにしても、残されたおさんさん、気の毒になぁ」
「子供達もまだ小さいのに」

死んだ後も、非難される小春と
同情を一心に集めるおさん…
1人の男を巡る、2人の女の愛の形。

治兵衛(勘十郎)&小春(和生)は若々しいね~。
♪フレッシュ!フレッシュ!フレ~ッシュ!♪(by松田聖子)
でも、今回は、
「心中天網島」ワールドに入り込めんかった…。
円広志と遊んじゃったしぃぃ。
グワ~~~ッといっちゃう時もあんのになぁ~。
玉男蓑助カップルはさあ…。
ウ…みなまで言うなっ!

「泣ける話しやから、エエやないの」母はそう言った…。

「心中天網島」の改作はこちら → 天網島時雨炬燵

11/4~26 国立文楽劇場
第1部  「心中天網島」
第2部  「伊賀越道中双六」 
          藤川新関の段引抜き団子売 竹藪の段
          岡崎の段 伊賀上野敵討の段  
      「紅葉狩

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文楽でも「紅葉狩」

2006年11月20日 | 文楽


国立文楽劇場 第2部   11/4(土) 

あの鬼女伝説を文楽で
きっと、スッゴイよ~。
おお!床にズラズラ~っと並んだっ。
それだけでワクワク~

信濃路に、名高き山や戸隠の
時雨に色も染上し、錦彩る夕紅葉
影も長月、治まれる御代は平維茂が
供をも連れず唯一人、弥猛心の梓弓、
入野の草の露分けて、行方も遠き山陰の、
険しき道を辿り来て 

平維茂に襲い掛かる美女更科姫!
果たしてその実態は!(by多良尾伴内)
鬼女~!!!
変~身っ!したら、歌舞伎と違うコクさ満載っっっ!
グレイト~

人形遣い3人とも顔出ちゃうし(出遣いと言え!
足遣いは、袴姿で遣い難くないのかね~。
お尻がポコッと出てて
目線がチラチラ…行ってしまった。ごめんなさい~。

着物の模様、あれは雷とか?雲?
番付の裏表紙そのままなのであった~!
憎いぜ!文楽劇場~

歌舞伎みたいに腰元をワンサと出すとか。
間狂言…じゃないや、踊りがあるとか。
そんなの全然ないんだけど、豪華なんだな~
ヒャッホー 
       
これ、来
歌舞伎座で!
松竹~。やっぱこの季節に掛けてくれヨ~

山神もなんだかキュ~ト!
花道をドッカドッカ進んで来ないし(当たり前~

勿論、オーラスは松の大木に鬼女が登って
バ~タリ…って、それは歌舞伎だっちゅうの

帰りは…電車の中に三輪大夫がっ!
早っっ!
顔とか、きちんと♪キレイキレイ♪したのかな~?
(おおきなお世話か…ごめんなさい

お次は、第1部へトツゲキっ…。


11/4~26 国立文楽劇場
第1部 
  「心中天網島
第2部
  「伊賀越道中双六」 藤川新関の段引抜き団子売 竹藪の段
               岡崎の段 伊賀上野敵討の段  
  「紅葉狩」

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ついに上演”岡崎の段”!「伊賀越道中双六」下

2006年11月20日 | 文楽

 

これまでのお話は → 「伊賀越道中双六」 上

岡崎の段
初日だっつ~のに、客席は6割くらいしか埋まってない…。
土曜日なのにな…。
やっぱ、人気は第1部なのか…?
な~んて考えながら…いつの間…に…か

♪飛んで飛んで飛んで~回って回って回る~♪
来た~!円広志~!
気がついたら、政右衛門が、目の前にいた…。
公演を観た方なら判りますよね。
場面が飛んでってますな…。
♪飛んで~飛んで~♪ハハハハ~

師匠の山田幸兵衛(文雀)と再会ー。
柳生神影流繋がりなんだね~。
おっと、政右衛門は、荒木又右衛門がモデルなのだった。
強いはずだあねえ。

幼名しか知らない師匠は
「股五郎に味方してちょ~」って頼んじゃった。
これって、棚から牡丹餅~。
政右衛門はもちろんOK~!

師匠のために、煙草の葉をパッチンパッチン。
いや、チョキチョキ…?ザックザック…?
とにかく 刻んじゃうぞ~い。

シンシンと積もる雪。
外は、そりゃ~寒いさ~。
そんな所に、乳のみ児を抱いた女がフラフラと…。

幼い者を連れた順礼でござります、お情に今宵一夜さ、お庭の端に

ヌワント!彼女こそ政右衛門の妻・お谷(紋寿)!
気がついた政右衛門。
スパイとして敵の懐に飛び込む絶好のチャンス!
なのに、自分の名がバレちゃっちゃ~…。
家には入れてやれなーいっっ。

無情にも知らんぷり。
師匠の妻は子供だけでも!って家に入れたヨ。
隙を見て政右衛門、お谷に気付クスリを…。
ええとこあるやん!
でも、お谷はも~1歩も動けないの…。
子供を一目、夫に会わせよーと、
死にもの狂いで旅してきたのに。
こんな目に合うって、何やのんなぁぁぁ。
あ~薦(こも)を掛けて隠したよ!
家にはやっぱり入れてあげへんのやー。

子供のお守りに”政右衛門”の文字が!
「人質にしよう!」喜ぶ師匠。
政右衛門っ絶体絶命大ピ~ンチ!
「そんなもんイラン!」
キャァァァァ!
我が子を殺しちゃったヨ~。
イヤ~もうアカン
こんな事までするなんて…。
ポト…って、家の外に落ちてるよ。死体が…
ヒドイー

クラ……また来た~円広志~!
♪飛んで飛んで飛んで~回って回って回る~♪
何が何してなんとやら…ゲ…。

伊賀上野敵討の段
 「年来の父の仇」
 「舅の敵」
 「主人の仇」
 一度に晴るゝ胸の内、空に知られし上野の仇討、
 武名は世々に鳴響く、伊賀の水月影清き、
 今に誉れを残しけり

仇討ちの為に、女房と離婚して、妹と再婚!
んでもって、子殺しまでするって…
なんか、引くな…

14年ぶり(by国立文楽劇場)の上演
♪あ~それなのにそれなのに~♪
沈没しまくりィィィー。バカ~っっ

”伊賀”って!
行ったら忍者になれるんじゃぁ?
忍者の顔の電車にも乗れるんじゃぁ?
伊賀越資料館もあるし。(ついでか!?
 詳しくはこちら → 伊賀上野観光協会   
鍵屋の辻の決闘


11/4~26 国立文楽劇場
第1部 
  「心中天網島
第2部
  「伊賀越道中双六」 藤川新関の段引抜き団子売 竹藪の段
               岡崎の段 伊賀上野敵討の段  
  「紅葉狩

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11月 文楽 吉田玉勢情報

2006年11月18日 | 文楽


『伊賀越道中双六(いがごえどうちゅうすごろく)』

竹薮の段・岡崎の段で、政右衛門(荒木又右衛門)の足を遣わさせて頂いております。

主遣いの息や間、頭(ず、立つ、歩く、型などを決めるためのサイン)を瞬時に読み取り、
忠実に動かすのが足遣い、左遣いの仕事です。

この役は、立回りや激しい動きと、腹に一物的な内に秘めた表現等、
足としても、とても遣り甲斐があり、
武士道精神を軸にして葛藤する男の生きざまで、かっこいい役。
好きな演目の一つです。

ですが!
”岡崎の段”は、正直言って長いです!
初めてご覧頂くお客様は、特に睡魔との格闘の時が訪れるかも…。

悲しい事件が多い今、
義理・人情・忠誠・家族・生死とはどういうことか、
何か感じるものがあると思うお芝居です。

どうぞ劇場へ足をお運び下さいませ。お待ちしております。


  
11/4 ~26 国立文楽劇場 
   第1部 心中天網島 
   第2部 伊賀越道中双六 紅葉狩
    ※16日より第1部と第2部の演目を入替
     詳しくはこちら → 日本芸術文化振興会


”睡魔との格闘の時”来ました~!!
あ、”初めての人は”、か……。ガ~ン
あかんたれやわ~

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ついに”岡崎の段”上演!「伊賀越道中双六」上

2006年11月17日 | 文楽


国立文楽劇場 第2部   11/4(土) 

開演前はここに行く!1階資料展示室 

敵を追っかけて、鎌倉沼津岡崎伏見伊賀上野
でもって、
何度も目にしてるのが”沼津の段
今月は、その後の物語なんでしょ。でしょ。でしょ。
な~んて、かなり 楽勝ムードだったのに…
おもいっきり頭突きくらった~

呉服問屋十兵衛も平作の娘お米も
だ~れも知ってる人、出てこないんヨ~。

番付も、そこんとこはちーっとも書いてない…。
チクショー(by小梅太夫)
イ…イ…イヤホンガイド~。
もう舞台始まってるし、後から借りるのもアホくさいし(せこいっ

沢井股五郎って人を追いかけるのね。

藤川新関の段
追っているのが志津馬(和生
……
ええ!青沼シズマ~!?
それは『犬神家の一族
もうすぐ公開だね~。ニヤニヤ。
前回は岸田今日子が、お琴のお師匠さんだったね
って、何で超脇役からせめるかなぁ。
この間、友達と思い出話したんだも~ん

ハッキリ書いとこう 和田だ!志津馬だ!
漢字違うだろ~。っていうか、勘違いしないわな。フツ~
あ、その志津馬は松香大夫だ~!
伊達大夫と並んでイイ感じ~。クフフ

唐木政右衛門と待ち合わせ。
でも、通行手形持ってないのねん。
茶屋の娘お袖は、エエ男の志津馬に目が
志津馬は、「ちょっと手伝ってもらっちゃお~」
通りかかった奴に遠眼鏡を覗かせて
手紙と通行手形をくすねちゃった~。
犠牲者・奴の名は”助平”
伴内系キャラ
アッ!足上げポーズまで
奴が夢中になってる遠眼鏡に団子売りの姿が。

アレアレこつちに来るわ来るわ。よしおらがひとつ呼んでやろう

夫婦で団子売り!そ~れ~踊るよ~。

引き抜き「団子売り」
”引き抜き”
突然大道具が変わり、景事を見せて又元に戻す趣向のこと。

ヒャ~!
歌舞伎では何度も観たけど、
こんな場面でお目に掛かれるとは。
仁左衛門&孝太郎カップルが、私の中の一等賞かな
松嶋屋の2人って、ほのぼのとした愛があんのよね~。
な~んて想いを馳せてたら、
人形の方は終わってた、アチャチャ

竹藪の段
沢井股五郎、関所通過~!
ギギギギ~バッタン。閉まりまーす。

宙を駆けつて政右衛門、関所の前に立寄れば、
門戸堅めて出入りもならず
 

一歩遅かった…。
こんな事で諦めちゃ~いられない。
竹藪の中入りまっせ~。関所破りしまっせ~。

真っ白白の地面。
竹薮に、紐でズラズラズラッと絵馬のような物が…。
政右衛門が当たる度に♪カラカラ~~♪
音が響いちゃうよ~。
暗がりで探り合う忍び三重
う…
美しい場面だぁぁぁ 静かだなぁ…。

捕り方っっっ。
バッタバッタと斬り倒~す政右衛門。
アッ!つめちゃんの顔が真っ二つにィィィッィー。
梨割”っていう名前がついてる。
斬られ役専門だ!好きだ~
歌舞伎でも時々演ってくれるヨね。『鈴ヶ森』なんかでね。

10分休憩

ここまで44分間(16:44)その後は、19:44まで
一気にラストスパートっっ!!

つづきはこちら → 岡崎の段 伊賀上野敵討の段  

11/4~26
第1部 「心中天網島」 
第2部 「伊賀越道中双六」 藤川新関の段引抜き団子売 竹藪の段
                  岡崎の段 伊賀上野敵討の段  
     「紅葉狩

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