→ 妹背山婦女庭訓 六歌仙容彩
河竹黙阿弥の書下ろし!
元治2(1865)年1月、
当時八世市村家橘を名乗っていた
五世尾上菊五郎で初演。
当代菊五郎が20年ぶりの挑戦だぁあ!
2018年6月2日(土)
歌舞伎座 11時開演 3階A席:3列下手サブ
歌舞伎座百三十年
六月大歌舞伎
昼の部
酔菩提悟道野晒
野晒悟助(のざらしごすけ)
作:河竹黙阿弥
配役
野晒悟助:尾上菊五郎
浮世戸平:尾上菊之助
忠蔵:河原崎権十郎
小田井:中村米吉
お賤:中村児太郎
お牧:市村橘太郎
詫助:市村家橘
六字南無右衛門:市川團蔵
後家香晒:中村東蔵
提婆仁三郎:市川左團次
粋で優しい御兄いさん(菊五郎)。
着物に髑髏の絵柄が!
カッケェエ侠客だぁあ♪
でね、
一休和尚の弟子なんだってぇえ。
偶然出逢った女性達の
危ない所を助けてあげたよぉお。
オオ!女性達は目がトロリ~ン♪
ハートをズキュンズキュ~ン!
色男は辛いねぇええ。
ここは悟助の家。
桶が沢山置いてある店だなぁ。
と思ってたら、
葬儀屋だったのかぁあ。
悟助の子分忠蔵(権十郎)が、
義太夫に凝ってるみたいで、
ひとくさり…
ナガ…ナガ…
♪長崎は~今日も~雨~だった~♪
歌舞伎座で、
こんな歌を聞くとはぁああ。
ガハガハガハ
まもなく登場した悟助(菊五郎)
「歌が聞こえてたなぁ」
みたいなアドリブで、
またまた劇場を笑いの渦にぃいい。
ガハガハガハ
「お嫁さんにしてぇえ!」
やってきたのが…
小田井(米吉)
悟助が助けた娘っこだぁあ。
イイ所のお嬢様なのね、
べべも綺麗だもんね。
下女もいるんだもんね。
そんじゃぁ貴女と夫婦に。
ってんで、
サッサと三々九度を
すませちゃった所へ…。
なんでそんなに簡単に
夫婦になれるんだぁああ。
「お嫁さんにしてぇえ!」
またしても押しかけ女房が!!
こっちも
悟助が助けた娘っこだぁあ。
今度は貧しい家の娘・お賤(児太郎)
「いやぁ、すまねぇ。
今、祝言をあげちまったところで」
か…か…軽いっ。
悟助!軽過ぎるぞぉおお。
ガハガハガハ
真っ青になりながら児太郎が、
「おとっつぁんが遅いから…」
言われた父親も黙っちゃいない。
「お前が化粧を直したりするから」
ガハガハガハ
しかぁし、
このまま引き下がったりしなぁい。
おとっつぁん(家橘)は嘆願っ。
「詫助さん…悟助さん」
エ…ヘ…ヘヘヘ…
客席が笑うぅううう。
だってだってぇ、
詫助って、おとっつぁんの
名前なんだもぉん。
初日だからね、
まだしっかりとは、
インプットされてないんだねぇ。
さぁ仕切り直しだよ、
頑張れ!おとっつぁん!
「詫…悟助さん」
え!え!またやっちまったぁあ。
今度は舞台にいる役者達も、
笑ってるぅうううう。
ガハガハガハ
菊五郎なんて、
顔を背けちゃったもんねぇええ!
それを観て客席の笑いが、
ますます大きくなったぁあ。
ガハガハガハ
詫助はこういうことが
言いたかったのよ。
「我が娘と、
その祝言を上げたばかりの娘と、
半月交代で妻にしてはどうでしょう」
なんじゃなんじゃぁああ!
うぅむぅ…却下!
ハハハ
詫助とお賤は、
ガックリと項垂れて
帰っていったよ…。
悟助と2人っきりになった
新妻の小田井。
アレレ…
行灯も点けられないぃ。
なんてったって、
お嬢様だからなぁ。
その夜、
悟助にボコボコにされた野郎達の
親分・提婆仁三郎(左團次)が
やってきたぁあ。
意趣返しっていうやつだね。
「百両で許してやる」
うぅむぅ…
そんな事言われても…。
お金はありません。
「金が無いなら勝負だ!」
そう言われてもぉ、
この日は、悟助の母親の命日。
だから暴力は振るわないんだ。
そうなると、仁三郎の独壇場。
殴るわ蹴るわぁあああ。
悟助はジッと耐えてるわぁああ。
そこに現れたのが詫助。
手に持っているのは、
なななんと!百両!
娘が身を売って
作ったんだってぇええ!!
キエェエエエ!
そんな事まで
しちゃったのかぁああ。
いやいやぁああ。
あのね、思ってたんだけどね、
新妻の実家は金持ちなんでしょ。
そっちで払ってもらえば
いいじゃないのよぉおお。
悟助ぇぇぇえ。
仁三郎を追いかけて
悟助は四天王寺へ!
仁三郎の子分達総勢20人と
丁々発止ぃいい!!
待ってましたぁぁあ!
菊五郎劇団の
大立ち回りぃいい!!
最後は子分達が、
「音羽屋」と書かれた
傘を持ってポーズ!
菊五郎が見得を切ったぁああ。
場内は大大大拍手ぅうう!!
音羽屋ぁあああ!!
幕
大らかな物語だったなぁあ。
理屈抜きでパァ~ァっと楽しめる。
こういう芝居もイイなぁあ♪
おわり
六月大歌舞伎
歌舞伎座
平成30年6月2日(土)~26日(火)
昼の部
妹背山婦女庭訓 六歌仙容彩
野晒悟助
夜の部
夏祭浪花鑑/鳥居前、三婦内・長町裏
巷談宵宮雨
六月大歌舞伎 初日に行ってきた! (2018.6.8記)