ピーター・トレメイン 著
聡明な修道女であり法廷弁護士であり裁判官でもある王女フィデルマ。
美貌の彼女が、古代アイルランドを舞台に不思議な謎を次々と解き明かす短編集。
アイルランドでは男女は平等に教育の機会があり、フィデルマのように高い地位に
つくことも可能だったという。
現代でもアイルランドは独特の文化をもっているが、当時はさらにそれが顕著で、
その様子を読むだけでも興味深い。
これが現代の物語なら、こんな完璧なヒロインなんか鼻について読めない!と
思ってしまいそうだが、神秘的な時代や王室を背景にするとそれはない。
フィデルマはキリスト教の修道女だ。それは今に通じるものでもあるが、
もともとアイルランドには独自の宗教観があった。
そしてローマには壮麗な都にふさわしい文化があり、宗教の中心地としての
誇りもある。
そんな温度差や、見解の違いなどもとても面白かった。
少々堅苦しい印象はあるが、謎解きはリズミカルで意外に読みやすい。
重厚な古代の空気の中で、軽やかなフットワークで事件を分析するフィデルマは
実に魅力的だ。
シリーズ化されているし、長編もあるようなので、もう少し読んでみたい。
聡明な修道女であり法廷弁護士であり裁判官でもある王女フィデルマ。
美貌の彼女が、古代アイルランドを舞台に不思議な謎を次々と解き明かす短編集。
アイルランドでは男女は平等に教育の機会があり、フィデルマのように高い地位に
つくことも可能だったという。
現代でもアイルランドは独特の文化をもっているが、当時はさらにそれが顕著で、
その様子を読むだけでも興味深い。
これが現代の物語なら、こんな完璧なヒロインなんか鼻について読めない!と
思ってしまいそうだが、神秘的な時代や王室を背景にするとそれはない。
フィデルマはキリスト教の修道女だ。それは今に通じるものでもあるが、
もともとアイルランドには独自の宗教観があった。
そしてローマには壮麗な都にふさわしい文化があり、宗教の中心地としての
誇りもある。
そんな温度差や、見解の違いなどもとても面白かった。
少々堅苦しい印象はあるが、謎解きはリズミカルで意外に読みやすい。
重厚な古代の空気の中で、軽やかなフットワークで事件を分析するフィデルマは
実に魅力的だ。
シリーズ化されているし、長編もあるようなので、もう少し読んでみたい。
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