息をするように本を読む

初めて読んだ本も、読み返した本も、
ジャンルも著者もおかまいなしの私的読書記録
と、なんだかだらだら日常のことなども

スケートをはいた馬

2012-05-05 10:55:28 | 著者名 か行
エーリッヒ・ケストナー 著

赤道はさびる。だからみがかないと地球がまっぷたつになってしまう。
せっせとみがいている人がいるわけです。
鉄製のはばが広い道だから、ローラースケートで赤道を滑って移動することができる。
……なんかワクワクするでしょ?

もとのタイトルは『五月三十五日』らしい。
ありえない日のできごとだからかな?

主人公・コンラートは優秀な小学生。
優等生は想像力がない、と決めつける先生から「南洋についての作文」を
宿題に出される。
薬剤師のおじさんと一緒にローラースケートを履いた馬に乗って、
南洋を見る旅にでることになる。出発点はなんとクローゼットの中。

家に車がついている「なまけものの国」、過去の英雄が次々と現れる「過去の国」、
こどもが大人を教育する「さかさの国」、何でも電気で動く「電気の都市」。
ガリバー旅行記をほうふつとさせる個性的な国をたくさん通り抜け、南洋をめざす。
なまけものの私は「なまけものの国」がとってもうらやましかった。

こんなふうに書くと、ありがちなファンタジーなのね、となりそうだけど、
そんなことはない。
だって初めて読んだあの日から30年以上たった今、もう一回読みた~いと
思うから。そうなのだ、これに限ってはまだ復刊したものに出会えていない。
でもさわやかな5月、赤道へ向かって旅立った二人と一匹の姿が、ポンと
浮かんでくることがある。

ちなみにこの馬は角砂糖が大好物。そんなエピソードもしっかり覚えている。

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1 コメント

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Unknown (美智子)
2021-12-18 17:33:52
この本今は無いんですか?読みたいな〜。低学年の時このホンニ出会ってから本にのめり込んだ小学生時代を過ごしました。
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