哲学とワインと・・ 池田晶子ファンのブログ

文筆家池田晶子さんの連載もの等を中心に、興味あるテーマについて、まじめに書いていきたいと思います。

週刊新潮今週号の「人間自身」

2005-10-01 15:19:55 | 哲学
 池田晶子さんの連載「人間自身」の今週号では、教育についての話でした。文の一端の要約的内容を少し以下に書いてみます(立ち読みなので、うろ覚えですが)。

《単に考えもせずに知るのは「情報」で、しっかり考えて血肉になるのが「知識」である。今の教育は、例えば国語の問題文を見ても、思考を省略させるような、考えさせることとは逆のことをさせている。
 天才が一生涯かけて考えて書いた本を1時間で読んで「知った気に」なっても、それは考えて得た知識にはならない。
 言葉は両刃の剣で、考えさせることもあれば、人の文章を読んだだけで考えたつもりになるという、考えさせない機能も持つ。あえていえば、言葉を知らない人の方が、むしろ自らの実存にたって考え抜かれた思考を持ち、まさに言行一致となるかもしれない。》

 最後の「言葉を持たない人の方が言行一致・・」という言い方も随分過激です。これはそもそも「思考とは言葉で行うものではない」ことが前提になっています(池田晶子さんの本にはそう書かれた部分があります)が、正直その点は私はまだよくわかりません。

 法律の世界ではよく「思考経済」という言い方をします。例えば判決で同じ結論を出すなら小難しい法理論よりも、より簡便な法理論を用いようとするものです。要するに考える労力を節約しようというものですが、池田さんに言わせれば、法律家もバカになりたいのか、と言われそうです。

田崎真也さん

2005-10-01 03:38:40 | ワイン
 ワインはブームが来ては去ります。いまや居酒屋にもワインを置く時代になりましたが、一方で安かろう不味かろうというワインの多さにも閉口します。それでも日本におけるワインの普及に関しては、ソムリエ田崎真也氏の貢献は大です。長野県知事の田中氏とコラボされていたときもありましたね。

 ところで最近ワイン好きの世界では、日本のワインが見直されています。山梨県の甲州という葡萄品種を使った白ワインや、フランス葡萄を日本で栽培して優秀なワインを作って賞をとるとか、目覚しいものがあります。

 田崎氏はブームの先頭のかなり先に立っていて、かなり前に日本の葡萄であるマスカットベリーA100%のワインを作ったりしていました。ここ数年は地酒や焼酎等かなり幅広く取り上げておられます。そういえば水やソーセージのCMにも出ておられましたね。