原発についても、池田晶子さんが書いていた文章を見つけたので、今回取り上げてみたい。まるで、今回の震災後に書かれたとしてもおかしくない文章だが、池田晶子さんらしく、やはり脅し系である。
47 生きていることを考えずに、ただ生きようと生きてきた結果が、この科学文明の現代世界である
「原発は絶対安全である」といったような、明らかなウソをつくのもやめることだ。原発でなくとも、人間のすることに「絶対」などということはあり得ないという事実を認識するからこそ、覚悟も据わるというものである。
以前、東京に原発をもってこいという運動があったが、私はあれはその通りだと思う。あれは、だから原発は危険なのだという反対運動だったが、そうではなく、危険なのは当然なのだから、だからこそ東京にもってくる必要があるのである。危険な仕事は他人まかせにして、安穏と暮らしている東京の人々の首筋に、冷たい刃を突きつけるのだ。その暮らしは、これの上にあるのだぞ。覚悟はできているのだろうな。(『考える日々Ⅱ』「ただ生きようとした結果」より)
47 生きていることを考えずに、ただ生きようと生きてきた結果が、この科学文明の現代世界である
「原発は絶対安全である」といったような、明らかなウソをつくのもやめることだ。原発でなくとも、人間のすることに「絶対」などということはあり得ないという事実を認識するからこそ、覚悟も据わるというものである。
以前、東京に原発をもってこいという運動があったが、私はあれはその通りだと思う。あれは、だから原発は危険なのだという反対運動だったが、そうではなく、危険なのは当然なのだから、だからこそ東京にもってくる必要があるのである。危険な仕事は他人まかせにして、安穏と暮らしている東京の人々の首筋に、冷たい刃を突きつけるのだ。その暮らしは、これの上にあるのだぞ。覚悟はできているのだろうな。(『考える日々Ⅱ』「ただ生きようとした結果」より)