哲学とワインと・・ 池田晶子ファンのブログ

文筆家池田晶子さんの連載もの等を中心に、興味あるテーマについて、まじめに書いていきたいと思います。

有田・伊万里

2005-10-20 21:54:04 | 陶磁器
 以前九州に住んでいたとき、よく有田や伊万里の焼き物を見に行きました。春の有田焼まつりには、朝早くから随分多くの人が集まります。有名な柿右衛門や今右衛門でも、まつり期間中は値段が安くなり、お得感があります。

 ところで、そもそもこの地域で磁器が作られ始めたのは、秀吉の朝鮮出兵によって連れ帰られた朝鮮半島の人々が良質の石を見つけたことに始まるのは、有名な話ですね。日本の誇っていた伝統製造業も元は輸入技術だったんですね。しかもあの朝鮮半島からの、です。

 当時中国の景徳鎮が世界最高の磁器ブランドだったようですが、しばらくして伊万里焼にバトンタッチします。自動車大国のGMが日本のトヨタに首位の座をバトンタッチするようなものでしょうか。

 しかしいずれ、武き者もついには滅びぬ、でしょう。いまや日本の磁器よりも西洋磁器の方がブランド価値があるように思えます。トヨタ・ブランドの磐石さも、ひとえに風の前の塵に同じ、ということになりかねないかも。韓国の自動車もいまや結構日本国内を走っていますしね。