「謝り方」指南します

まぶしいほどの中秋の「満月」でしたね、島岡美延です。
最近、謝りましたか？
映画『謝罪の王様（28日）』をご紹介します。
朝ドラ『あまちゃん』も残りわずかの宮藤官九郎が脚本、水田伸生監督、主演・阿部サダヲ。映画『舞妓Haaaan!!!』のチーム、再び！
架空の職業「謝罪師」の黒島譲（阿部）のもとに、ケンカ仲裁から国家同士のトラブルまで、多彩な問題が持ち込まれる。
帰国子女の倉持典子（井上真央）が、車をぶつけた相手はヤクザ！
下着メーカーの沼田（岡田将生）は、同僚（尾野真千子）にセクハラで訴えられた！
大物俳優（高橋克実）は息子の傷害事件で謝罪会見するも、芝居がかって逆効果。
別れた女優の妻（松雪泰子）は火に油を注ぐ？
国際弁護士（竹野内豊）は、離婚後、会えなかった娘に「過去」を謝りたい。
国際問題を引き起こした映画プロデューサー（荒川良々）は、謝罪するほど問題は深刻化！　ついには政府を巻き込んで・・・。
オムニバスに見えて「つながってくる」のがクドカン流。ご堪能あれ！

また、あんな事故が起きたら

本格的に長袖が欲しい朝、島岡美延です。
リニアなら、台風の影響はない？
先日のラジオ、太田隆文監督がご出演予定でしたが、新幹線の中で足止めに。
映画『朝日のあたる家（28日公開）』をご紹介します。
大きな被害を出した今回の台風。ただ、これも忘れられていくのでしょうか。
東日本大震災を経験したあとの静岡県湖西市。
平田一家は、いちご栽培をする父（並樹史朗）、主婦の母（斉藤とも子）、大学生のあかね、中学生の妹の四人家族。
あかねは、就職したら都会での一人暮らしを夢見ていた。
ある日、大地震が発生し、数十キロ先の原発が爆発。
すぐに帰るつもりの避難所で、数ヶ月が過ぎた時、父は職を失い、母はノイローゼ、妹は深刻な病気に・・・。
沖縄から光太郎おじさん（山本太郎）がやってきて、移住を勧めるが、父は「故郷はここしかない」と拒否。
平田家は、はたしてどんな選択をする！？
「もう起こらない」って、誰が保証できるのでしょう。
「忘れかけていた」危機感が、リアルに伝わってきます。

経験を生かし、かつ頼らず

朝晩、涼しいですね、島岡美延です。
台風18号が去って、空気がすっかり入れ替わった感じ。
月曜日、どんな状況でしたか？　
私は、雨が降る前にラジオ局に入りました。
生放送中に、京都の桂川の決壊、二十数万人に避難指示など、信じられないような状況に驚き、神奈川県の竜巻注意情報、列車の運転見合わせや遅れなどを伝え続けました。
「今、大地震が起きませんように」と願いながら・・・。
昨日、1959年の伊勢湾台風を経験した人の話を聞きました。
1階の窓が壊れ、たんすをそこに動かすも、風の力に耐えられず、やはり窓がなくなった2階に上がって家族で身を寄せ合ったこと。1階は床上浸水したこと。
夕方から夜の事態で、停電していて、電池で聞けるラジオがなかったので、何が起こっているのかわからなかったこと。
この体験が、大きく役立っているそうです。
ただ、「これまでの経験」ゆえに避難の遅れにつながることも、東日本大震災の悲劇が教えてくれています。
「数十年に一度」の災害、今後も増えそうです。

禁断のタンゴを踊るのは

台風一過のさわやかな朝、島岡美延です。
雨、風の被害は大丈夫でしたか？
嵐のような踊り・・・、映画『タンゴ・リブレ　君を想う（28日公開）』をご紹介します。
刑務所看守のJ.C.の趣味といえば、週に一度、タンゴ教室に通うことくらい。
ある日、教室に30代のアリスがやってきて、一緒に踊ることに。
彼女は15歳の息子を持つ母親だったが、華やいだ雰囲気があった。
翌日、彼は刑務所の待合室にアリスの姿を見つける。
なんと面会相手は夫と愛人。二人は事件の共犯者だった。
平凡な人生を過ごしてきた看守は、自分の欲望に忠実なアリスに惹かれていく。
しかし「受刑者の家族とつきあってはならない」というのが刑務所の規則。
今までの生活を捨ててもいいとまで思ったJ.C.にアリスは・・・。
もちろん、この映画、タンゴのシーンが素晴らしいです。
刑務所の中で男同士が踊る場面では、世界的なダンサー、チチョ・フルンボリが「タンゴを教える受刑者」という設定。
タンゴ、それは人生を変える踊り！

キュートなゾンビ男子？

台風上陸予報の連休最終日、島岡美延です。
被害の拡大が気がかり。
愛の力は、やはり偉大かも。
イケメンのゾンビが、ニンゲンを好きになる・・・、これは『ロミオとジュリエット』の進化系！？
映画『ウォーム・ボディーズ（21日公開）』をご紹介します。
ゾンビとニンゲンが敵対する近未来。
ゾンビ男子のR（ニコラス・ホルト）は、ある日、襲撃するはずのニンゲン女子ジュリーに一目惚れし、助けてしまう。
隠れ家に匿って、他のゾンビから彼女を守るR。
ジュリーも次第に、「不器用で純粋な」Rの優しさに心を開いていく。
出逢ってはいけない二人の恋！　
それは、最終型ゾンビの“ガイコツ”軍団、ゾンビ退治の先頭に立つジュリーの父（ジョン・マルコヴィッチ）にとっても許せるはずがないもの。
Rに変化が起こる時、果たして「温かな希望」は世界を変えるのか！？
「話せない」Rの表現方法は、心を代弁する音楽。
すばやく歩けない姿は、無気力な若者のよう？
口ベタで青白い（！）彼から、目が離せません。

筋トレ成果は「見える」

台風はまず大雨に警戒、島岡美延です。
土砂災害にも十分お気をつけください。
昨日、国産新型ロケット、イプシロンの打ち上げが無事、成功しました。
先月末には、姿勢異常の誤検知で中止。軌道に投入された衛星は「ひさき」と名づけられたそう。
私たちの「姿勢の制御」に必要なのは、筋肉です。
今月の姿勢テーマ「筋力アップでぶれない身体を作る」を実践していますか？
明日は敬老の日。元気な高齢者の方々は、なんらかの体操を習慣にしていることが多いよう。
椅子に座って行う体操だって、十分効果を発揮します。
リハビリ中の父は、週に一回、介護保険による運動で、特に足の筋力アップを目指しています。
その成果でしょう、タクシーを使っていた病院（私が歩けば十数分の距離）から、先日は自分の足で帰ってこられたとか。
私の筋トレ目標は「身体の中心の軸」を作ること。
体幹のインナーマッスルを鍛える必要があるわけですが、これが「地味なトレーニング」。
自力で身体のコンディションを上げる意味でも、継続します！

ロックなロード・ムービー

台風に備える3連休になりそう、島岡美延です。
各地のイベントも心配ですね。
250万円、最小ユニットで製作された、映画『ストラッター（本日公開）』をご紹介します。
映画ファン、音楽ファンが喜ぶ企画をクエンティン・タランティーノやガス・ヴァン・サントらが支援。
ロッカーのブレット（ダンテ・ホワイト＝アリアーノ）は、最愛の恋人ジャスティーンから突然、別れを告げられる。
追い討ちをかけるバンドメンバーの脱退宣言。
ジャスティーンは、彼がリスペクトするミュージシャン、デイモンと付き合い始めたという噂まで入ってくる。
怒りに震えながらデイモンが経営するレコード屋に乗り込むが、何も言えないどころか、高価なレコードを買って帰ってきてしまったブレット。
自暴自棄になる息子を励ます母親。母親の恋人でミュージシャンのフランク。
恋敵なのに不思議な友情が芽生えたデイモン、そしてフランクとともに砂漠へのツアーで何かを見つけようとするブレット。
ロックを愛する若者のビター＆スイートな成長ムービーです。

ハーブいっぱいの庭で

台風が近づく週末、島岡美延です。
彼女の生活スタイルに憧れる人が増えているよう。
100種類以上のハーブが育つ、京都大原の庭。
ドキュメンタリー映画『ベニシアさんの四季の庭（14日公開）』をご紹介します。
王室とも交流のある英国貴族の家系に生まれたベニシア・スタンリー・スミスさん。
華やかな社交界に違和感を覚え、19歳で世界を放浪する旅へ。
日本にたどり着き、結婚し、子どもを授かるも離婚。
そして再婚。娘が出産後に病気になったり、夫が生死の境をさまよう事故にあったり・・・。
人生の試練の時、築百年以上の古民家とその庭に癒されてきたと語るベニシアさん。
四季折々の彩を添えるハーブ。
料理はもちろん、美容、掃除と、広い用途に活用するベニシア流。
時間をかけ、手作りをする「丁寧な暮らしぶり」は、家族や大原の仲間にも浸透している様子がよくわかります。
現在、映画公開に合わせて『ベニシアと仲間たち展』が、松屋銀座8階イベントスクエアで行われており、自宅の庭の再現も（24日まで）。

愛された大統領の秘密

蒸し暑さが戻りそう、島岡美延です。
シリアへの攻撃を当面見合わせることにした米オバマ政権。
アメリカ史上唯一の四選された大統領、フランクリン・デラノ・ルーズベルト。
重度の障害者ながら、激務をこなし続けた人物の素顔とは？
映画『私が愛した大統領（13日公開）』をご紹介します。
1930年代、ルーズベルト大統領（ビル・マーレイ）は、忙しさの合間に“恋人”デイジー（ローラ・リニー）とドライブに出かけることで心の安らぎを得ていた。
そんなある日、英国王ジョージ6世夫妻がニューヨーク州ハイドパークのルーズベルト邸にやって来る。
迫り来るドイツとの開戦危機に備え、大統領執務室でトップ会談を行う二人。
その深夜、衝撃的な事実が明らかになる。
デイジーが大統領の秘密を知った時、彼女のとった行動とは・・・？
別居中の妻、有能な女性秘書、頭が上がらない母。
彼女たちとはまったく違うタイプのデイジーは、大統領の縁戚にあたり、彼が世を去るその瞬間まで、一番の理解者として支え続けた女性でした。

時間が重ねられていく

雨の朝、島岡美延です。
9月11日です。
2001年のアメリカ同時多発テロから干支が一巡り、東日本大震災からは、2年半がたちました。
昨夜は2020年の東京オリンピック招致を成功させたチームが凱旋帰国。
まだまだ高揚感に包まれていますが、かえって「進まない復興」が突きつけられ、苦しい生活を続ける人との「温度差」が広がることを懸念します。
先日のラジオで、奥田瑛二監督に電話でインタビューしました。
映画『今日子と修一の場合』が来月、公開されます。
大震災の日、それぞれに「人生の大きな出来事があった」女と男の物語。
震災のあと、被災地に向かった奥田氏は「とにかくカメラを回し、映画を作ること」こそが自分たちに出来ること、やるべきことと感じたそう。
私は「ラーメンを食べるシーン」が、繰り返し出てきたことを聞きました。
「麺類を食べる＝すする、ということは、生きる力がないと出来ない」との監督の言葉に、ハッとしました。
映画やテレビが描く「あの日」の意味。詳しくは公開前にあらためて。