とある若手辣腕・税理士、K氏。
彼は、若くてカッコよく、努力家で勉強家で、その業界でもキレモノで名を馳せている。
どんなにカラダに異変が起こるぐらいの大変な状況でも、点滴を打ちながらでも仕事をこなす責任感は強いが、
いささか、ワンマンで、オレ様タイプではあるので、事務所スタッフの方々や、ご家族の方々は、
ちょっと、しんどいかも知れないが。
彼は離婚歴がある。現在は独身。
彼の元・奥さんは、彼に見合う、当然ながら、ぴかりと光る、若くて知的あふれる美人だった。
彼が、射止めた。
ここでも手腕を発揮している。
結婚が破綻したのは、仕事魔である彼が、家庭を顧みることができなかったことが、主な原因であると思われる。
仕事第一主義。
奥さんは、子供もいなかったので、共働きではあったが、彼のいない家庭に見切りをつけた。
夫は、いるんだけれど、いない。
奥さんは寂しかったのだろう。
寂しくないように、二人でいるために結婚したのに、こんなに寂しいのなら、結婚する意味がない、と。
・・・
うさぎ病?
うさぎは、さびしくて死んでしまうとか?
この説は、ほんとうか、どうかは知らないが。(都市伝説か?)
男は仕事だ。
これは、彼の言い分。
家庭での時間を確保できないほど、若くして独立したK氏は、仕事に追われていた。
姉とわたし、わたしたちは二人でこの成り行きを見つつ・・・
「へえ~、でも、休みって、1年に1回ぐらいはあるんでしょ?」
過労死をまるで後押し、推進するような、マヌケな発言。
我々の父親は、よく過労死しないなあと思うほど、休みがなかった。働き詰めだった。
体力と根性の人であった。
なので、我々は、夫が家にいない、仕事に追われている姿には、まったく動じない。
しくしく、うさぎちゃんには、なれない。
へ~、旦那さんが仕事ばかりしている、って、泣く人もいるんだ~。
これが、我々の感想。
しかし、やはり、現在ではそういう考えは通用しないだろう。
そんなに家庭を維持できないほどの状況なら、結婚するな、ってことになるだろう。
夫としての役割を果たせ、と。
・・・
我々きょうだいは、いつもほったらかされて、ハナタレ小僧だった。
(実際、鼻は垂れていたかどうかは定かではないが)
わたしなんぞ、自分はちょっと、他の園児と比べると知恵遅れ気味だったんじゃないかと、
幼稚園児であった頃を振り返る。
母親も父の仕事を手伝い、我々は、まさに、ほったらかされていた。
野山をかけめぐる、野生の馬か牛か、いのしし。
はたまた、鎖のついていない、首輪だけの、犬。
今の幼児のように、家庭教育で文字が読めるよう、教えられいるはずもない、我々。
幼稚園への行きは、親の出勤と同時に自家用車に同乗するものの、帰りは放置。
ひとりでバスに乗って帰らなければならなかった。
バスターミナルに並ぶバスの中から、どのバスに乗っていいのか、バスに表示してある文字、行き先が読めない。
わたしは、バスのフロントガラス正面上に表示されている漢字を、じーーっと、じーーーっと見つめるのであるが、
見つめたところで、あっそうか、と、理解できるわけもなく。
で、適当に乗る。
すると、間違った行き先に着き、運転手さんが、折り返しターミナルまでバスに引続き乗せておいてくれる。
そして、また、振り出しターミナルに戻る。
何度も何度も何度も懲りずに経験した。(学習能力が低いと思われる)
(いまだに、乗り間違えは、よくやる)
そうやって、適当に訳もわからず、「まずはやってみよう精神」は、この頃から身についたものと思われる。
迷子の、バス乗り間違え常習犯きょうだい、として、バス運転手さんの間では、ひょっとして有名だったかも知れない。
参観会も、お遊戯会も、行事も、まったく母は不参加。
姉もそうだったそうだ。
兄はどうだったのか、知らないが。(ひょっとして、兄だけには、熱心だったかも?)
跡取りである兄だけは特別。女の子は、カス。
男尊女卑、子供版を経験していた。
カスはカスなりに、親に頼らず自力で、どうにかしないとならない。
夫が仕事で家にいない、え~んえ~ん、と、しくしく泣く母に育てられていたら、
もっとわたしも、しおらしい乙女ちっくな女性に成長していたかも知れない。
いささか、残念である。
しかし、うさぎ病にはならなかったものの、弊害がある。
夫が家にいると、違和感を感じる。(悪い意味で)
これは、リタイア後、悲惨な展開になると予想される。
・・・
K氏の元奥さんの、お父さんは、公務員にほぼ近い勤務体制・時間の会社に勤めておられたそうだ。
やはり、自分が育った環境というものは、大きい。
毎夕、早い時間、定時にお父さんが帰ってきて、家族揃って夕食、団欒、・・・
そういう暖かいご家庭に育って、いきなり、新婚からほとんど家庭時間がない夫、となると、ショックも大きいだろう。
やはり、育った環境が似たような背景であるほうが、結婚後のトラブルを解決しやすいのかも知れない。
その点、専業主婦で家庭的な、良妻賢母の見本のような義母に育てられた夫は、お気の毒としかいいようがない。
が、わたしを妻に選んだ夫の、自己責任である。
彼は、若くてカッコよく、努力家で勉強家で、その業界でもキレモノで名を馳せている。
どんなにカラダに異変が起こるぐらいの大変な状況でも、点滴を打ちながらでも仕事をこなす責任感は強いが、
いささか、ワンマンで、オレ様タイプではあるので、事務所スタッフの方々や、ご家族の方々は、
ちょっと、しんどいかも知れないが。
彼は離婚歴がある。現在は独身。
彼の元・奥さんは、彼に見合う、当然ながら、ぴかりと光る、若くて知的あふれる美人だった。
彼が、射止めた。
ここでも手腕を発揮している。
結婚が破綻したのは、仕事魔である彼が、家庭を顧みることができなかったことが、主な原因であると思われる。
仕事第一主義。
奥さんは、子供もいなかったので、共働きではあったが、彼のいない家庭に見切りをつけた。
夫は、いるんだけれど、いない。
奥さんは寂しかったのだろう。
寂しくないように、二人でいるために結婚したのに、こんなに寂しいのなら、結婚する意味がない、と。
・・・
うさぎ病?
うさぎは、さびしくて死んでしまうとか?
この説は、ほんとうか、どうかは知らないが。(都市伝説か?)
男は仕事だ。
これは、彼の言い分。
家庭での時間を確保できないほど、若くして独立したK氏は、仕事に追われていた。
姉とわたし、わたしたちは二人でこの成り行きを見つつ・・・
「へえ~、でも、休みって、1年に1回ぐらいはあるんでしょ?」
過労死をまるで後押し、推進するような、マヌケな発言。
我々の父親は、よく過労死しないなあと思うほど、休みがなかった。働き詰めだった。
体力と根性の人であった。
なので、我々は、夫が家にいない、仕事に追われている姿には、まったく動じない。
しくしく、うさぎちゃんには、なれない。
へ~、旦那さんが仕事ばかりしている、って、泣く人もいるんだ~。
これが、我々の感想。
しかし、やはり、現在ではそういう考えは通用しないだろう。
そんなに家庭を維持できないほどの状況なら、結婚するな、ってことになるだろう。
夫としての役割を果たせ、と。
・・・
我々きょうだいは、いつもほったらかされて、ハナタレ小僧だった。
(実際、鼻は垂れていたかどうかは定かではないが)
わたしなんぞ、自分はちょっと、他の園児と比べると知恵遅れ気味だったんじゃないかと、
幼稚園児であった頃を振り返る。
母親も父の仕事を手伝い、我々は、まさに、ほったらかされていた。
野山をかけめぐる、野生の馬か牛か、いのしし。
はたまた、鎖のついていない、首輪だけの、犬。
今の幼児のように、家庭教育で文字が読めるよう、教えられいるはずもない、我々。
幼稚園への行きは、親の出勤と同時に自家用車に同乗するものの、帰りは放置。
ひとりでバスに乗って帰らなければならなかった。
バスターミナルに並ぶバスの中から、どのバスに乗っていいのか、バスに表示してある文字、行き先が読めない。
わたしは、バスのフロントガラス正面上に表示されている漢字を、じーーっと、じーーーっと見つめるのであるが、
見つめたところで、あっそうか、と、理解できるわけもなく。
で、適当に乗る。
すると、間違った行き先に着き、運転手さんが、折り返しターミナルまでバスに引続き乗せておいてくれる。
そして、また、振り出しターミナルに戻る。
何度も何度も何度も懲りずに経験した。(学習能力が低いと思われる)
(いまだに、乗り間違えは、よくやる)
そうやって、適当に訳もわからず、「まずはやってみよう精神」は、この頃から身についたものと思われる。
迷子の、バス乗り間違え常習犯きょうだい、として、バス運転手さんの間では、ひょっとして有名だったかも知れない。
参観会も、お遊戯会も、行事も、まったく母は不参加。
姉もそうだったそうだ。
兄はどうだったのか、知らないが。(ひょっとして、兄だけには、熱心だったかも?)
跡取りである兄だけは特別。女の子は、カス。
男尊女卑、子供版を経験していた。
カスはカスなりに、親に頼らず自力で、どうにかしないとならない。
夫が仕事で家にいない、え~んえ~ん、と、しくしく泣く母に育てられていたら、
もっとわたしも、しおらしい乙女ちっくな女性に成長していたかも知れない。
いささか、残念である。
しかし、うさぎ病にはならなかったものの、弊害がある。
夫が家にいると、違和感を感じる。(悪い意味で)
これは、リタイア後、悲惨な展開になると予想される。
・・・
K氏の元奥さんの、お父さんは、公務員にほぼ近い勤務体制・時間の会社に勤めておられたそうだ。
やはり、自分が育った環境というものは、大きい。
毎夕、早い時間、定時にお父さんが帰ってきて、家族揃って夕食、団欒、・・・
そういう暖かいご家庭に育って、いきなり、新婚からほとんど家庭時間がない夫、となると、ショックも大きいだろう。
やはり、育った環境が似たような背景であるほうが、結婚後のトラブルを解決しやすいのかも知れない。
その点、専業主婦で家庭的な、良妻賢母の見本のような義母に育てられた夫は、お気の毒としかいいようがない。
が、わたしを妻に選んだ夫の、自己責任である。