今日、立春。冬至からひと月半が経過したことになる。ネットを見ていると、南からは梅や水仙の花だより、ウグイスやヒバリの初鳴きの便りが聞こえてくる。一方、寒気が降りてきた札幌では、雪の雪像を飾る雪まつりが行われている。中国では正月に当たる春節が終わったところだが、ウィルス騒ぎでとても正月気分には浸ることはできない。一刻も早い収束を祈るばかりだ。写真は千歳山の登山道、雪のない冬枯れの景色は珍しい。例年であれば、淡雪のなかでマンサクの花を見るのだが、まだ花が咲く前に、頂上まで雪はない。というより、根雪になるほどの雪が降っていない。
ここに来て感じるのは、やはり太陽の力だ。降りそそぐ日差しは、あらゆる植物の芽吹きを促す。日を知るということは、古代からの暦や天文を知識を持つことであった。聖はひじりと読むが、それは即ち日を知ることを意味する。天岩戸の神話を持ち出すまでもなく、立春を祝うことは、太陽の生命への賛歌でもある。
立春の日の輪月の輪雲の中 中川 宋洲