常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

瀧山登頂

2015年03月01日 | 登山


今年の瀧山は雪が多い。それと、昨日降った新雪が、瀧山に二つの魅力を加えている。ひとつは先週の高温で融雪して固まった氷の斜面を、30cmほど覆って歩きやすくしてくれていること。もうひとつは、木々の枝に霧氷がついて輝くような美しさを演出していることだ。残念なのは、陽射しが少なく、メリハリの効いた山の写真が撮れなかったことだ。こればかりは、その日の天候によるのであきらめるしかない。

雪が多いので登山道のもとの姿が雪の下で、うろ覚えの知識ではすぐに道を誤る。雪庇がすごく張り出していて、誤って踏み抜くと大事故になりかねない。雪庇の反対側に寄ってステップを切る。吹き溜まりの多いところでは、ステップを切るのも大仕事だ。カンジキの先を雪に突き刺して足場を固めると、倒れこむようにして膝で雪を固める。きついところは標高差200mほどであるから、2時間ほどのステップ切りで頂上(1362)に着く。難所と思われた頂上直下の急登は、むしろその手前のピークの方がきつく感じられた。



頂上には、瀧山神社があり雨乞いの神様である竜神が祀られている。神社は雪に覆われて、屋根が少しだけ見えるだけだ。去年はもっと神社が出ていたような気がする。頂上付近の登山道で雲突きぬいて太陽が見えたが、それも一瞬で蔵王山は時雨のような雪が降っていた。頂上付近は痩せた尾根になっている。右手には山形市内が見え、県庁や山形駅も見える。その辺りだけに日が当たり、市内は雪もない。目を右に転ずると雄大な蔵王山の山並みとスキー場、麓の温泉街が指呼の間である。

火のやまの麓にいづる酸の湯に一夜ひたりてかなしみにけり 茂吉

亡き母を弔い、一夜蔵王の湯に身体を休めた茂吉の歌である。

コメント (2)
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