遅れるわけを 聞けないままに
信じて待つしか ないのでしょうか
ようやく逢える うれしさに
いいえ すこしも 寒くない
一日かぎりの 約束を
反故にしないで 淡雪の川
ふしぎに二人 逢う日はいつも
晴れ間の見えない 日ばかりですね
人目を忍ぶ 恋ならば
それもさだめの 綾と知る
はらはらこぼれる 雪片(ひら)が
衿に舞い込む 淡雪の川
雪踏む靴音(おと)が 近づくたびに
心がさわいで 落ち着きなくす
よかった 逢えた 来てくれた
うれし涙が せきを切る
思わず手をつく 欄干の
朱(あか)が沁みます 淡雪の川
ひとこと:桜の開花があちこちで始まりました。雪の時期のピークはとうに
過ぎましたがやっぱり雪をテーマに何作かは書いておきたいと思うので
今日が誕生日の松村和子サンを想定して書き下ろしました。松村和子サンの
歌手活動は不思議な部分がありますねぇ~。いっとき旺盛にTVなどに出演
していたかと思うとしばらくパッタリという繰り返しでまたぽつぽつと
という印象があったりで今はどこのレコード会社に所属か 新曲はどうか
と気になります。このブログでは「出船のあなた」「恋 千夜」「望郷おんな節」
「母の湯の宿」と4篇を書き下ろしてきました。意外と書いています。
年令とともに当然張って唄う歌ばかりではなくなってきています。
きめの細かい歌唱にも変わってきました。大変結構なことです。
蛇足ながら雪をタイトルにしたこれまでの書き下ろ詞をピックアップして
おきましょう。
「こころ雪」 秋岡秀治
「雪まろげ」 大月みやこ
「駒子雪」 香西かおり
「北雪航路」 梅沢富美男
「雪花の愛」 椎名佐千子
「雪子の札幌」 水田竜子
「おんな 雪唄」 上杉香緒里
「雪よ、あしたへ」 五木ひろし
「おんな雪月花」 坂本冬美
「しずり雪」 三山ひろし
「夫婦 雪月花」 伍代夏子
「港町に降る雪」 新沼謙治
「雪の旅人」 河口恭吾
「雪の回廊」 山内惠介
「氷雪みなと」 水田竜子
「みちのく雪手毬」 福田こうへい
「忍ぶ雪」 市川由紀乃
「愛は降りつもる雪のように」 唯文(佐藤唯文)
「如月 雪の宿」 三山ひろし
「昭和の親父に雪が降る」 鳥羽一郎
「もどり雪」 椎名佐千子
(画像をお借りしました)