昨年はCOVID-19が5類に移行し行動制限もなくなった。横浜在住の長女一家も3年ぶりに来秋する事となった。それもあって昨年から2020年以降中断していた岩手にある菩提寺への墓参りを再開した。
私は1983年(昭和58)の父親病没の数年前から我が家の代表者として墓参りを行ってきた。2015年実兄が死去した。それまではこの墓参りは年に一回の兄弟とその家族の親睦の場になっていた。兄が体力気力が衰えて死去の2-3年前からは参加する事は無くなり、兄弟間の親睦会は自然消滅した。
それ以降は盆の墓参りは私どものだけの家族だけの行事となった。
私どもは3人の子供に恵まれた。現在、私が家族と称するのはそれら3人と孫5人を含む12人のことを指す。長女一家3人は横浜在住でそのほかのメンバーは秋田在住である。
本年の墓参りは私どもの勤務の関係でに8月11日盛岡市郊外のつなぎ温泉ホテル大観に集合する計画とし、翌12日墓参という計画を立てたが、おりしも台風5号が太平洋沿岸から岩手沖で急に進路を西にとるらしく直撃を受ける可能性があり、急遽菩提寺集合とした。
(気象庁のHPから借用)
途中横浜の一家の車のタイヤにひび割れが見つかり交換したこともあって到着は夕方となった。そのため住職には会えず家族だけで墓に参った。
その後、つなぎ温泉に移動した。
この墓参とその前後のミニ家族旅行は、時を経るに従って先祖を偲ぶための墓参の意義は小さくなり、孫を中心とした家族親睦会にシフトしている。何しろ私の両親を知っているのは我々夫婦のみであり、子供たちも小学生で滅多に会うこともなかったから具体的思い出や記憶としてはないだろう。
それでも家族一同は盆の墓参り行事には参加してくれる。
幼い孫たちにとってこの盆の時期に家族全員が田舎にある寺に集まり、墓石をきれいにし、花を飾り、手をあわせる事は、その意義などはほとんど直接教えた事はないが、この家族12人がこの墓を中心に緩やかに結ばれていることを自覚していく過程になるのだろう。
また、日本の宗教的文化の一隅に接しその雰囲気を味わっていくことになるだろうが、孫たちにとってこれは人生の中での重要な体験となるだろう。
その意義は、今後の人生にとっての心の拠り所になるもの、と私は信じている。だた、私はそういう意味での宗教感はあるが、問われれば私はどの宗教にも帰依していない、どちらかと言えば無宗教なのだが、日本の宗教的行事には素直に沿っているだけ・・・、と答える不埒者の一人である。
実際には、孫たちにとっては墓参り前後のミニ旅行の方が楽しいのは論を待たない。