陶芸作品で、一番の失敗は、作品が「割れ」たり、「ひび」が入る事です。
色が気に入らない、形が悪い、使い勝手が悪いなど、「失敗作だ!」と思っていても、
人によっては、その作品を「失敗作」とは、思わないかも知れません。
・ しかし、「割れ」や、「ひび」が入っていたら、その作品は、使い物に成りません。
誰が見ても、明らかに、「失敗作」と、解かります。
但し、置物の様に、実用に供さない物では、その限りではありません。
( 例として、あの有名な、「破れ袋」と銘銘された、茶器の水指が有ります。
水指本体の、胴の部分が、破裂して、大きく「ひび割れ」ていますが、釉がとても綺麗で、
壊すには、勿体ないと言う理由で、長年大切に、保存されています。)
一般的には、「ひび」程度なら、二度焼き等で、補修も可能ですが、「割れ」の場合には、
破棄の対象に成ります。 (尚、愛用していて、「割れ」た場合には、金継などの方法や、
陶器用接着剤で、補修する場合も、有ります。)
何れにしても、「割れ」「ひび」は、陶芸作品には、大敵です。
以下「割れ」「ひび」に付いて、述べたいと思います。
(過去の記述と、重複するかも知れませんが、ご容赦下さい。)
1) 「割れ」「ひび」の原因
① 陶芸材料の、粘土などが、縮む事
) 土は、作品を作り終えると直ぐに、乾燥し、収縮し始めます。
) 焼成で、高い温度に、晒される事により、もう一度収縮します。
・ 収縮とは、隣同士や、周囲の土が、「綱引き」の様に、お互い引張り合いながら、体積を減らし、
密度を増す現象です。土の種類によっても、収縮の強さ(収縮率)に、差が有ります。
引き合う力の弱い所は、周囲から引張られ、負けてしまい、「割れ」や「ひび」が入り易いです。
引っ張り合う強さは、以下の如く成ります。
A) 速く乾燥する所は、乾燥の遅い所より、引き合う力は強い。
肉厚が薄い所、器などの口縁部分、日光や、ドライヤーなど、熱源の近くで、速く乾燥する部分、
作品を置いた場合の上部(上部より乾きます)、などです。
B) 同じ様な乾燥度の場合。 じっくり時間を掛けて、乾燥させた場合
( 陶器用の乾燥器に入れる、濡れた布を掛ける、作品に時々霧を吹くなど)
肉厚の薄い部分より、肉の厚い部分の方が、引く力は強い。
C) 周囲の引く力が、一定でない場合(アンバランス)
作品の端っこ以外の場所では、四方八方から、バランス良く、「綱引き」が、行われています。
端っこ(口縁など)の場合、一方のみの力が働き、他方からは、働きません。
形によっては、三方が引き合い、一方のみが「ゼロ」の場合も有ります。
・ それ故、口縁などは、形が歪み易いです。
以下、対策に付いては、次回に続きます。
陶芸失敗と対策
割れ ひび
色が気に入らない、形が悪い、使い勝手が悪いなど、「失敗作だ!」と思っていても、
人によっては、その作品を「失敗作」とは、思わないかも知れません。
・ しかし、「割れ」や、「ひび」が入っていたら、その作品は、使い物に成りません。
誰が見ても、明らかに、「失敗作」と、解かります。
但し、置物の様に、実用に供さない物では、その限りではありません。
( 例として、あの有名な、「破れ袋」と銘銘された、茶器の水指が有ります。
水指本体の、胴の部分が、破裂して、大きく「ひび割れ」ていますが、釉がとても綺麗で、
壊すには、勿体ないと言う理由で、長年大切に、保存されています。)
一般的には、「ひび」程度なら、二度焼き等で、補修も可能ですが、「割れ」の場合には、
破棄の対象に成ります。 (尚、愛用していて、「割れ」た場合には、金継などの方法や、
陶器用接着剤で、補修する場合も、有ります。)
何れにしても、「割れ」「ひび」は、陶芸作品には、大敵です。
以下「割れ」「ひび」に付いて、述べたいと思います。
(過去の記述と、重複するかも知れませんが、ご容赦下さい。)
1) 「割れ」「ひび」の原因
① 陶芸材料の、粘土などが、縮む事
) 土は、作品を作り終えると直ぐに、乾燥し、収縮し始めます。
) 焼成で、高い温度に、晒される事により、もう一度収縮します。
・ 収縮とは、隣同士や、周囲の土が、「綱引き」の様に、お互い引張り合いながら、体積を減らし、
密度を増す現象です。土の種類によっても、収縮の強さ(収縮率)に、差が有ります。
引き合う力の弱い所は、周囲から引張られ、負けてしまい、「割れ」や「ひび」が入り易いです。
引っ張り合う強さは、以下の如く成ります。
A) 速く乾燥する所は、乾燥の遅い所より、引き合う力は強い。
肉厚が薄い所、器などの口縁部分、日光や、ドライヤーなど、熱源の近くで、速く乾燥する部分、
作品を置いた場合の上部(上部より乾きます)、などです。
B) 同じ様な乾燥度の場合。 じっくり時間を掛けて、乾燥させた場合
( 陶器用の乾燥器に入れる、濡れた布を掛ける、作品に時々霧を吹くなど)
肉厚の薄い部分より、肉の厚い部分の方が、引く力は強い。
C) 周囲の引く力が、一定でない場合(アンバランス)
作品の端っこ以外の場所では、四方八方から、バランス良く、「綱引き」が、行われています。
端っこ(口縁など)の場合、一方のみの力が働き、他方からは、働きません。
形によっては、三方が引き合い、一方のみが「ゼロ」の場合も有ります。
・ それ故、口縁などは、形が歪み易いです。
以下、対策に付いては、次回に続きます。
陶芸失敗と対策
割れ ひび