大佗坊の在目在口

見たり、聞いたり、食べたり、つれづれなるままに!!

青森八戸 種差海岸

2018-10-26 | 

八戸にウニを目当てに行った。八戸駅に4時間掛かって12時前に着く。宿に荷物を置いて1日運行9本の八戸線本八戸駅から種差海岸駅に向かう。青森県は弘前を中心とした津軽、半島部の下北、三八上北に三分している。幕末は盛岡藩領、弘前藩領と二分し、明治初期には斗南藩が立藩した。

 
八戸は東南部馬淵川下流三角州にある。八戸駅から本八戸駅まで5・6kとかなり離れている。街中、アップダウンがない割には、側溝の水量が多く、流れの速さに驚く。本八戸駅前に八戸城本丸跡で三八城公園があった。以前、八戸駅に来た時、駅の近くに根城跡という史跡があった。小さな町に城跡が二つもあって驚いたが、根城南部氏、八戸南部氏の城跡で、何れも南部一族(盛岡南部氏)だという。途中、ウミネコの繁殖地でもあり蕪島にある蕪嶋神社は2015年に焼失し、現在、20年春の一般公開を目指して社殿再建中で周りを幌で覆われていた。
 
 
 
お目当ては種差海岸にある波光食堂。種差海岸駅に降りてビックリした。駅前の商店はすべてシャッターが降りていて人の気配が全く感じられないゴーストタウンみたいなところだった。駅前の郵便局で風景印を貰う。その先に車が何台か止めてある飲食店が見えた。若い人が暖簾を潜ったらすぐ出てきた。かなり混んでそうなので、先に昭和12年に国の名勝として指定された種差海岸を見に行くことにした。
 
 
 
種差の地名はアイヌ語の、長い岬「タンネエサシ」から来ているという説が有力だという。文化庁の解説文によれば「八戸市ノ太平洋ニ面スル東海岸ニ在リ海■ニハ堅キ安山岩及其ノ角礫岩ヨリ成レル大小無數ノ危岩怪岩參差トシテ横ハリ海岸線ノ出入亦頗ル變化ニ富ミテ或ハ怒濤狂瀾ノ激スル釜ノ口、繩掛岩、白島、高岩、辨天崎等ノ岩角島嶼トナリ或ハ日沙ニ磯浪ノ打寄スル種差大須賀深久保等ノ沙濱トナリ火山灰ニ掩ハレタル背面ノ斜面ハ軟草地ニ敷キ鈴蘭、磯百合、■瑰、濱菊等ノ美花點ジ又うみねこ多數渡來シテ大ニ景致ヲ添フ」とある。残念ながら花の季節ではなかったのか、モグラの穴とタンポポぐらいしか花が咲いていなかった。天然芝の自生地で名勝に指定されているのかと思ったら、海岸に横たわる大小無數の危岩怪岩と磯浪が怒濤狂瀾と打寄せる沙濱が対象だという。火山灰に掩はれたる斜面と火山岩は1億3千年前ごろの大規模な海底火山の活動によってできた蕪島と同じ時期なのか、現在でも活火山である十和田火山によるものか、どの噴火によるものか不明だが、延喜十五年(915)の十和田火山の噴火は,過去2千年の間に日本で起こった噴火のなかで最大規模だという。十和田火山と八戸の距離は約50k、火砕流だと時速100kにもなるという。30分で覆われてしまうことになる。噴煙をあげている箱根大涌谷から自宅までわずか13k、恐ろしくなる。時間を潰してから波光食堂に行く。
 
 
テーブルと奥に座敷がある。食事は終わっている6、7人のグループが二組いて、お互い、ほかのグループに負けないよう、怒鳴り合うようにしゃべっている。聞いているとそれぞれ他の人の話を全く聞いておらず、一人終わると全く関係ない話を始める。やっと勘定になった。一人ずつ支払いだという。始めの人が、「なに食べたっけ、アハハ」だって。屈託なく元気なのが羨ましい。

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