リスタートのブログ

住宅関連の文章を載せていましたが、メーカーとの付き合いがなくなったのでオヤジのひとり言に内容を変えました。

2ヶ月後の公式発表

2011-05-19 06:47:31 | オヤジの日記
東京電力が、大地震の数時間後にメルトダウンが始まっていた、と突然言い出した。

調査の結果、それがわかったということらしいが、マスメディアは今さらながらそのことで騒いでいる。

報道機関にとって、大スポンサーである東京電力のマイナスになることは書かない、という不文律が、おそらくマスメディアには存在しているのだろう。
政治家も、おそらく東京電力からあらゆる面で恩恵を蒙っているから、厳しいことは言わない。

その結果、東京電力は、政治家とマスメディアに守られて、大震災から2ヶ月以上たったいま公表するという、人を舐めた会見を厚顔にも平然と開くことができる。

たとえば、3月末に原子力学会などの原子力のスペシャリストは、「1号機の燃料は破壊されて原子炉の下に落ちているだろう」と言っていたのだが、それを本気で取り上げたマスメディアは、私の記憶ではなかった。

TVニュースでは、もっともらしく図を示して現状を推測していたが、それはすべて東京電力の一方的な発表を元にした「説明」で「緊急を要する警告」ではなかった。

ようするに、マスメディアは、最初からずっと東京電力側にコントロールされていたのである。


そして、今さらながら「メルトダウンしていた」と、大騒ぎをするのだ。

その大騒ぎも東京電力側の発表を元にしているから、結局彼らは、東京電力の傀儡でしかない。


マスメディアのこの「やる気のなさ」は、「スポンサー大事」の精神から起因していると私は思っている。
東京電力が、国民に「本当に危険で大事なこと」は教えてくれないスタンスを貫いていることは、この2ヶ月間の公式発表でわかりきっているのに、マスメディアも「本当に危険で大事なこと」を大スポンサーに気兼ねして、我々に教えようとはしない。

2ヶ月遅れの「告白」という公式発表があって、やっと報道するという怠慢さだ。

他にも、たとえば、原子力委員会や原子力安全委員会は、一体何をしていたのだろう。


まさか、東京電力に、すべて丸なげ?


2ヶ月間、最悪の事態をただ静観し、東京電力側のご説明を有り難がって聞いていただけなのか。

そして、マスメディアも、東京電力の「公式発表」を椅子に座って、2ヶ月間待っていただけなのか。

なぜ、もっと前に「燃料が破壊されたら、もうメルトダウンではないのか」と東京電力の発表会見の場で、しつこく食い下がることをしなかったのか。
その機会は、いくらでもあったろうに。

他のことでは、いくらでも揚げ足を取るのに、東京電力には気兼ねをして緩い追求しかしないというのは職務怠慢としか思えない。

海外の報道のように、必要以上にヒステリックで悲観的になる必要はないが、我々が頼りにする報道機関が傍観者でいたら、我々は目と耳を取られたも同然だ。

何も見せてもらえない。
何も聞かせてもらえない。



さて、東京電力とマスメディア、政治家は、あと何と何を我々に隠しているのだろうか。

また、公式発表は、2ヶ月後ですか?



その間に、汚染は、いったいどこまで進んでいるんだろう?