天命を知る齢に成りながらその命を果たせなかった男の人生懺悔録

人生のターミナルに近づきながら、己の信念を貫けなかった弱い男が、その生き様を回想し懺悔告白します

塩野七生著『絵で見る十字軍物語』談:ドレは敵サラディンを美しく、リチャード獅子心王を鋼兜に隠れた顔に

2011-04-09 21:28:48 | 日記
今日の続編日記は、今読んでいる塩野七生著『絵で見る十字軍物語 絵/ギュスターヴ・ドレ』(2010年新潮社刊のことです。添付した写真は、その表紙(注:この絵は著書で「ともに歩むキリスト」で紹介されている)です。
私は、去年より刊行されている塩野七生著「十字軍物語」シリーズの「序曲」的な存在である『絵で見る十字軍物語』を今熟読しています。
そして、その冒頭「読者へ」で塩野七生氏が語った言葉がとても印象に残っています。以下に、その記述を引用・掲載します。
『今の私にとっての新しい挑戦相手は十字軍になったのだが、まず頭にひらめいたのが、ギュスターヴ・ドレの絵を通して物語る一冊で始めたい、という想いであった。とは言ってもドレの絵は、19世紀前半の歴史作家フランソワ・ミショーが書いた「十字軍の歴史」の挿し絵として描かれたのである。・・これよりは二百年の後の現代に多い、イスラム教徒を刺激しないことばかりを配慮して書かれた十字軍の歴史書に比べれば、ミショーの執筆態度のほうがよほど正直である。このミショーの作品を基にして、ドレは挿し絵を描いたのだ。もしもミショーの立つ位置が十字軍べったりであったら、ドレも、十字軍にとっての最大の敵であったサラディンを、ああも美しく描けなかったであろうし、十字軍側きってのヒーローであったリチャード獅子心王を、鋼鉄製のかぶとに隠れた顔でしか表現しない、ということもなかったにちがいない。』
確かにこの著書に登場したドレの挿し絵は、宗教的な偏向が全くないものです。だから、「十字軍の歴史」が正統な歴史書と呼ばれる著書になったのです。塩野氏は、『ローマ人の物語』でもどの宗教にも肩入れをせず、冷静な眼で古代ローマ帝国の歴史の出来事を語ってきました。
今回の刊行されている『十字軍物語』シリーズも、私はとても愉しみで大いに期待しています。
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海江田経済産業相の談話『実施するのが原則から実施しないことが原則になる』は政治家職責忘れ東電広報代理

2011-04-09 13:49:08 | 日記
今日の日記は、今日の読売新聞朝刊『計画停電終了:東電、夏も回避へ』の記事で、海江田経済産業相が語った記者会見談話のことです。
以下に、海江田経済産業相が8日の閣議後記者会見で、地域ごとに順番に電気を止める計画停電について語った言葉を引用・掲載します。
『実施するのが原則から、実施しないことが原則になる。』
また、『不測の大停電を生じさせないための「緊急措置」として、計画停電の仕組み自体は残す。』とも補足説明をしています。
この発言は、政治家の本分を弁えないまったく東京電力報道官のプレス発表『原則実施しない』を鵜呑みにした、まったく言いなりの会見です。何故、民主党の掲げる政治指導を発揮して、あいまいな表現『原則』を削除させる努力をこの所管大臣はしないのか?私はとても不満になり強い不快感を持ちました。
また、こんな玉虫色のあいまいな発表で、海江田経済産業相が所管する「産業界」の活動が停電前の元に戻るとでも、この無能大臣は思っているのでしょうか?。
この大臣は、経済評論家出身の政治家ですが、言葉の重みをまったく理解していません。中小企業の多くの経営者は、計画停電のリスクが完全に無くならなけば、以前の操業状態には戻さないのです。
また、今まで犠牲を強いていた生活者や消費者に、何故、強い安心感を与えないないのか?政治家の第一本務は、住民の生活安心感を確保することです。その為に、あらゆる方策を講じるのが政治家たる者の大きな職務なのです。
だから、この東京電力報道官の代理プレスマンである無能な海江田経済産業相は、まったく自分の職責を判っていません。
また、計画停電の風評を除く努力をまったく放棄して、自ら放射線汚染のデータによる風評をばら撒いている菅民主党政府に、私は情けなくなっています。だから、早く、自民党に政権交代を実現してほしいです。
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