まりっぺのお気楽読書

読書感想文と家系図のブログ。
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『夢の涯てまでも』忙しい…

2017-06-28 19:41:08 | アメリカの作家
UNTIL THE END OF THE WORLD 
1992年 ヴィム・ヴェンダース、ピーター・カーレイ、蒔岡雪子

えーっとね、この『夢の崖てまでも』は、映画化された小説ではなくて
映画を小説化したものだそうです。
ただ、映画をそのまま文章化したものではなくアレンジが加えられているらしいです。

いわゆるロード・ムービーというジャンルの映画で、あっち行ったりこっち行ったりと
すごく目まぐるしいわけね、落ち着いて読めやしない。

書かれたのは1992年ですが、舞台は1999年です。
世紀末って、なんだかいろいろなことが起きそうな予感がしますよね。

物語では、インドが打ち上げた核衛星が軌道を外れて、いつ・どこで核爆発をおこすか
わからないということで、世界中が恐怖におののいている状態。

しかし、(ここからめちゃくちゃはしょりますけど)主人公のクレアは
そんなことに関係なく、3ヶ月過ごしたヴェネチアを後にして
パリにいる恋人ユージーンのもとに帰ることにします。
そして南フランスで出会ったトレヴァという男性に惹かれまして
彼を追いかけてパリからベルリンを経てリスボンへ。
さらに、クレアをおいて逃げた彼を追ってモスクワから北京へ。

やっと東京で再会したクレアとトレヴァ=本名サムは箱根で英気を養い
サンフランシスコへ飛んで、用事が済んだら船でオーストラリアへ。

ね、忙しいでしょ?

サムは訳あっていろいろな人に追われているのね。
さらには世界中をまわらなけらばならない理由もあるわけです。
それで本名を隠し、クレアの手を振りほどき、あっちこっち移動するわけなのですが
それをクレアが追っていくんですよ。

クレアはすごく美人でファッショニスタで人目を惹く女性です。
しかも(物語では)誰がどこにいるかコンピューターですぐわかっちゃうんですよ。
クレアを追えばサムの居場所がわかるわけで、すごく迷惑な話しよね。

結局サムはクレアを深く愛してしまって、両親が待つオーストラリアに
クレアを連れて行きます。
そこではサムの父親であるファーバー博士が、息子とともにある物を待ちわびていて…

まだまだ先は長いんですが、ここらへんでやめときますね。

近未来のことを描いているので、例えばベルリンの壁崩壊が1999年になっていたり
(映画のシナリオはベルリンの壁崩壊の1989年以前に書かれていました)
朝鮮半島は統一されてて、金一族ではない一族が支配してたり
ストーンズの日本公演が武道館(実際は東京ドーム)で行われてたりしてます。

ただIT関連のことでいうと、パソコンでお互いの顔を見ながら電話できる…とか
ムービーが送れる…とか、あんまり先を行ってる感がないのよね。
そのわりに携帯電話がないのよ、みんな公衆電話使ってるんですけど…

恐ろしいのは、あるソフトを使うと、誰が(あなたもわたしも)どこにいるのか
瞬時にしてわかってしまうことね! そういうの、現実になりつつありますよね。

そして、ファーバー博士はノーベル賞もののメカを開発中なのですが
もしかしたら、もう開発されちゃったかもしれないわ… おそろしい…

とにかく、ハンサムなサムが逃げ美しいクレアが追い、二人をハンサムなユージーンが追い
オシャレな探偵ヴィンターが追い、黒づくめの殺し屋バートが追い…

いちいちファッションにも言及してくれるので、想像するとフォトジェニックだと思います。
逃げ回るところは観光地だし、旅行気分が膨らみますね。
映像で観たら楽しいと思うよ。

ヴィジュアルを想像するだけで楽しい
読んでみたいな!という方は下の画像をクリックしてね



映像はこちら モノクロ版もあるようです


ひとこと飛行機コーナー
わたしは、原理はわかっているんだが、飛行機が苦手で、いつも決死の覚悟で乗ってるのよね
「乗務員も着席させていただきます」だけでドキドキなのに「祈って下さい」なんてアナウンスされたら、もう…


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