四恩堂納骨所の前にある数寄屋侘助(すきやわびすけ)が咲き始めています。瀟洒な小振りの筒咲きの侘助椿。色は上品な淡い
紫色です。
この小さな一重咲きの椿に「数寄屋」の名がどのような想いから付けられたのでしょうか、
「数寄屋」とは水屋などをも備えた小間の茶室を指して呼ばれています。その茶室に招かれて茶室に座った思いは、掃除が行き
届き清潔感があって、なお冬ならば炉の釜に湯が滾っている。寒冷の中にあって亭主の暖かい心が伝わって来る。すなわち気取ら
ない「おーもーてーなーし」の心。そのような思いを想わすような姿が感じられるからの椿名なのでは、、、、と、思ってみま
す。
このことにあまり関連はないけれど、やっぱり「すきやねん」などをヒットさせていた「やしきたかじん」さんが亡くなったと
惜しむ報道がしきりであります。一寸見破天荒な人であったがその奥にはやさしさと人を気遣う思いの厚い人であったと周囲の
方々は涙ながらに語っている。まさに「数寄屋」の心にどこか通じている人であったようにも思えます。基本的には、人間が好き
だと云うことでしょうか。
雲南大絞り 妙好人の蕾 柏葉紫陽花の越年紅葉