万福寺 大三島のつれづれ

瀬戸内・大三島 万福寺の日記です。
大三島の自然の移ろいと日々の島での生活を綴ります。

鈴木大拙先生英訳『教行信証』(すずきだいせつせんせいえいやく、きょうぎょうしんしょう)

2013年11月06日 | Weblog



11月の法語カレンダーの才市さんを世に紹介された鈴木大拙先生の『妙好人』を読みながら思い出しました。先月広島から来

訪された倉石満さんとの会談中にお尋ねされた「鈴木大拙博士英訳の教行信証は今でも見れますか?」、私は大拙先生が英訳され

たことは知っていましたが、それが単行本になったかどうかも不案内だったので、「さァ、どうでしょうか」と曖昧な返答をして

いたことを思い出して、インターネットで調べて見ました。すると「shinran’s kyougyoshinsho」で検

索するとヒットしました。発行所は東本願寺、印刷製本等は英国のオックスフォード大の出版社からでした。アマゾンで扱ってい

るので早速注文して入手しました。大拙先生の労作英訳『教行信証』を感動しながら眺めております。昭和33年に英訳された山

本晃紹先生訳の『教行信証』、西本願寺の仏典翻訳室訳の『教行信証』と書庫に3種の訳が見られるようになりました。それぞれ

少しずつ訳文表現が違っているようです。

 同時に求めた単行本に東本願寺から再発行された『親鸞の世界』。これは大拙先生の英訳『教行信証』をめぐっての親鸞聖人が

使われている「仏教用語」を中心としての鼎談集なのです。鈴木大拙、金子大栄、曽我量深の大徳と申すべき3先生を宗教哲学の

雄、西谷啓治先生が司会をされて座談が進められている、実に深重な対談集なのです。この鼎談は昭和36年、親鸞聖人七百回大

遠忌の年に行われたものでもう50数年も前のものなのですが、大徳方の口から実に貴重なご解釈の言葉が行き交っていて読み応

えがあります。50年前のものなのですから、当然ながら4人の先生方は故人なのですが・・・・、一言々々がズッシリズッシリ

重いものです。仏仏相念の世界に近いものが漂っており何とも好ましい限りです。
コメント
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