万福寺 大三島のつれづれ

瀬戸内・大三島 万福寺の日記です。
大三島の自然の移ろいと日々の島での生活を綴ります。

薩摩焼もう一碗

2008年08月01日 | Weblog
 この薩摩焼のお茶碗は金襴手です。拙寺に生まれ育った者には非常に懐かしいお茶碗であろうかと思うのです。
 昭和46年に他界した祖母トマの座右に終生あったお茶碗で、何度もこのお茶碗でお薄をいただいた経験を持っていると思うのです。
 このお茶碗の縁由は定かではありませんが、祖父慈朗が大正の中頃に鹿児島県
加治木の性応寺(しょうおうじ)へ布教に赴いています。恐らくその時に買い求め
て妻トマへの土産にしたものであろうかと思うのです。その後、慈朗は大正11年に38才で早世し、トマは31才で3人の娘とともに寡婦となりました。
 トマは50年近くもその薩摩焼のお茶碗でお茶をひっそりと服していたことになるのです。トマはこのお茶碗のことについて何も語ったことはありません。これは私の想像にしか過ぎないことなのですが・・・・。
 今、このお茶碗を掌に包んでいますといろんなことが回想されて来るのです。
コメント (2)
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