学校教育を考える

混迷する教育現場で,
日々奮闘していらっしゃる
真面目な先生方への
応援の意味を込めて書いています。

聞く姿勢

2005-09-08 | 教育
「お話を聞くときは,相手の目を見て聞きましょう」

学校でよく使われるフレーズである。

聞き手として,
話し手に意識を集中するためには,
話し手を見ることが一番有効だからである。
また,聞く側の礼儀としても,話し手に注目すべきだからである。

学校の教室における授業で,
果たして,児童生徒は,教師の目を見て授業を聞いているであろうか。
これまた,「書く姿勢」と同様,
中等教育においては,
あまり注意が払われなくなってきている事柄なのである。

授業は,昨日も書いたように,
「聞く」「話す」「書く」「読む」という作業が
複合的に行われている場であるから,
学年が進めば進むほど,
「書きながら聞く」場面や
「読みながら聞く」場面が増えてくる。

これが実は問題である。

「書く」あるいは「読む」作業にとって
「見る」ことは必要不可欠なので,
話し手の目を見ながら聞くことはほぼ不可能になる。
したがって,聞いた内容が十分には頭に入ってこない。

しかしながら,
このことに教師が無自覚である場合,
生徒は適当に折り合いをつけて,
中途半端に聞いているわけである。
あるいは,聞いた内容が頭に入ってこないので,
聞く気がなくなり,やがては全く聞かなくなるのである。

少なくとも,中等教育段階までは,
「聞く」ことと「読む」あるいは「書く」ことは,
切り離して行わせないと
授業は成立しにくいのではないだろうか。

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