学校教育を考える

混迷する教育現場で,
日々奮闘していらっしゃる
真面目な先生方への
応援の意味を込めて書いています。

本物はどこへ行った?

2005-09-05 | 教育
最近,ふとしたことから文房具店で,
子供用の書道用具セットを手にとってみる機会があった。

何かおかしい。あれ・・・?

硯が軽すぎるのである。

よ~くみると,なんとプラスチック製である。
でも,墨はついているのだから,この硯で墨をするのであろうか??

ちょっと驚いて,今度は筆を確かめてみる。

これまた,よ~く見ると,これまたプラスチック製である。
あたかも竹であるかのような色合いだが,竹ではない。

考えてみれば,子供たちのまわりには
いつのまにか,どんどん本物がなくなっている。

都会の学校では,
運動場は,本当は芝生ではないのに芝生のような緑色をした人工芝。

教室の机は,木製ではないのに木目調の机。

ほうきもプラスチック製だし,
食器も,陶器や漆器のふりをしたプラスチックだ。

これらの製品を作り出す技術力には敬意を払いたいが,
それでもやはり気になってしまう。

これらの製品は,驚くべきことに,必ず本物に似せてつくってある。
本物に似せているということは,本物ではないということだ。

子供たちは,本物を知らないまま大人になっていく,
それでいいのだろうか。

少なくとも,子供たちには,本物に触れさせてやるのが,
大人の務めではないだろうか。

にほんブログ村 教育ブログへ 人気blogランキングへ ←応援してくださる方は,クリックお願いします。