戦場へ行った夫の戦死の報が入る。数年が経過、すでにあきらめて新しい家庭を持った妻の元に死んだはずだった夫が帰って来る・・・・というような、これまでにも描かれてきたメロドラマだろうと思っていた。
が、それをはるかに上回るハードな作品だった。一言でいうなら戦争の後遺症を描いた映画だ。それをここまで克明に描いた作品は無かったのではないだろうか。ディテールがきっちりと詰まっていて、息苦しくなるほどだ。
ではその絶望を描いた作品かというと、描かれているのはむしろ希望だ。絶望の果てにたどり着いた先でかすかに見えてくる希望が描かれる、その絶妙のバランスが見事だ。
戦場に行った夫には粗野な感じの弟がいる。夫の出征を期にこの2人の役割が徐々に入れ替わってくる。かつて弟を諭した兄が、今度は自らそのことに気付くまでの長い旅の物語だ。
邦題とはまるで異なるが、原題が BRODRE(=BROTHERS)であることにある意味納得する。「エデンの東」などよりよほど複雑な兄弟の関係がここにはある。
デンマークの季節感と空気が物語のトーンを支えている。
寒気が迫ってくる夕暮れ時、残照の中にたたずむ夫婦の姿に希望が見えてくる。
が、それをはるかに上回るハードな作品だった。一言でいうなら戦争の後遺症を描いた映画だ。それをここまで克明に描いた作品は無かったのではないだろうか。ディテールがきっちりと詰まっていて、息苦しくなるほどだ。
ではその絶望を描いた作品かというと、描かれているのはむしろ希望だ。絶望の果てにたどり着いた先でかすかに見えてくる希望が描かれる、その絶妙のバランスが見事だ。
戦場に行った夫には粗野な感じの弟がいる。夫の出征を期にこの2人の役割が徐々に入れ替わってくる。かつて弟を諭した兄が、今度は自らそのことに気付くまでの長い旅の物語だ。
邦題とはまるで異なるが、原題が BRODRE(=BROTHERS)であることにある意味納得する。「エデンの東」などよりよほど複雑な兄弟の関係がここにはある。
デンマークの季節感と空気が物語のトーンを支えている。
寒気が迫ってくる夕暮れ時、残照の中にたたずむ夫婦の姿に希望が見えてくる。
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