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SEA side

静けさの中で波の音だけが永遠に響きつづける。
美しいものとの出会いの記憶・・・・。

よく知っている「知らない人」

2005年11月15日 | 日常生活・事件

 近所の方(男性)と犬を通じて知り合った。数日後、朝の通勤時にその犬を連れたご婦人が散歩しているのに出会った。年配的にも先に知り合った方の奥様に違いないので挨拶をした。それ以降しばしばこのご婦人と犬に出会うようになり、ごく普通に挨拶を交し合うようになった。

 だけどある日同じ犬を連れた別の人に逢った。ただ、同じ種類の犬というだけで、本当に同一の犬かどうかはわからない。柴犬はみんな同じ顔をしているように見える。
 すると朝出会うご婦人も果たして知り合いの奥さんなのかどうかが疑わしくなってきた。何しろこれまで一度も夫婦一緒のところは見たことが無いのだ。

 でも、もう遅い。今さら人違いかもしれないと無視するわけにはいかない。すでに挨拶を交わす間柄になってしまったのだから。

すき間を埋める

2005年10月25日 | 日常生活・事件

 一般的には男性の方が肩幅が広い。

 エレベータなどに出来るだけ多くの人を詰め込もうとすると男女が混ざった方が良い。男性だけだと肩がぶつかって収容力が落ちてしまう。
 だけど先日トライアスロン大会をテレビで見ていたら女性選手も逆三角形で、そこら辺のひ弱な男性よりよほどたくましい。でも、ビール腹の男性が増え、アスリート形の女性が増えても体形がが逆転するだけで理屈は変わらないわけだ。

 朝のラッシュ時、通勤電車の足元空間に関しては腰から上の混雑具合とは比べ物にならないくらい空いている。学生などはよく荷物を手元から放して床に置いている。手で持つより混雑緩和には良いわけだが、満員だと自分の足元に人の鞄があって列車が突然揺れた時、足を動かすことが出来ず転倒しそうになってかなり危ない。

 女性の場合はトートバッグを肩からかけている人がいる。手に普通に持つとバッグ本体が腰より下になるが肩にかけると人体のボリュームにバッグのボリュームが加わり一挙に空間の占有率が高くなる。
 手がフリーになるわけだから吊革にでもつかまってくれるなら良いが、そういう人に限ってフリーな手で本を読んでいたりするので占有率はさらに高まってくる。

 冬が近づき着膨れしてくるとさらに状況は悪くなるようだ。

天国へ向かう列 ~ 銀河鉄道の夜

2005年10月20日 | 日常生活・事件

 地下鉄の乗換え駅は朝、壮大な列が出来る。

 新しい線ほど深くなるので、乗換え用のエスカレータは建物何層分にも相当する地の底から天上へ向かう階段のようだ。朝の時間帯、ここでは2機が昇りに当てられ、それぞれ左側に静止して昇る人、右に歩いて昇る人が列をなす。

 上へ向かいながら、ふと宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」が頭に浮かんだ。

 もし大事故が起きて多くの人が一緒に天国へ向かう光景はこんなものかも知れない。

 そう考えていた時、先ほどまで混んだ車内で迷惑も顧みずしっかり文庫本のページをめくっていたおじさんが隣を歩いていく後ろ姿を見つけて、とても愛しく感じられた。

相互乗入れ

2005年10月19日 | 日常生活・事件

 首都圏の私鉄が相互乗入れをやっていると、ターミナルで乗務員が別会社に交代する。会社によって経営状態が違うからかあるいは乗務員個人的資質の差なのか、その駅を境に冷房が入って、蒸し暑かった車内が快適になったりする。
 規則一点張りの会社だとある日を境に冷房が止まったり、暖房が入りだす。冬場でも朝の混雑した車内は冷房が欲しいことがある。運転席や車掌席は個室だから客車の状況を思いやることが出来るかどうかが真のサービスなのだと思う。

 女性専用車両に関しても会社によって対応が違う。男性でも小学生以下、体が不自由な場合は乗車して良いと車内放送していると思うと、ターミナルで会社が変わったとたん、「女性専用なので協力を」とニュアンスが変わる。それまで例外的に乗っていた男性は車両を移らなければならないのか。

 そもそも女性専用者は痴漢対策が目的の一つであったはずだ。「小学生や体が不自由な男性は痴漢行為に及ばない」というのは先入観あるいは一種の逆差別ではないのか。
 というのは言いすぎだろうが、いたわりのつもりならば「女性専用者は混まない」という前提があるような気がする。設けてもそう多くの利用はないと踏んでいるのだろうか?




無言

2005年10月12日 | 日常生活・事件

 朝の地下鉄は混んでいる。

 降りる人が「降ります」とか「すみません」とか声をかけてくれれば詰め合ってでもスペースを空けてあげようと思うが、ただ出口に向かって人を押しのけてでも突き進む人が多い。年齢は問わないようだ。

 海外旅行のマニュアルでは例えばエレベータの奥から出ようとする時どう言うかが書かれており、日本では無言の方たちもにこやかな笑顔で"Excuse me"などと言っているのだろう。教えられたり、言われたりすればとても素直に適応できるのに、学校の道徳の授業ではなにをどう教えているのだろうか?

 あるいはすごくシャイで人とのコミュニケーションを避けたり、公共空間においてもヘッドフォンで自分だけの空間にこもるコクーン化の一端がこういうところにも現われているのだろうか?

情報爆弾

2005年09月01日 | 日常生活・事件

 実際には自爆テロはなかった。
 だけど、これまでに伝え聞いたどの自爆テロよりも
  多くの人が亡くなった。

  凶器は何者かが発した「言葉」。
 一瞬のうちに火薬に火花が伝播するように
  恐怖が人の心を駆け抜けた。

  パニックは怖い。
 過密都市ではいつ起こってもおかしくない。
 誰かが故意に仕掛けることを想像したら
  街を歩けなくなる。


香りの付いた夢

2005年08月01日 | 日常生活・事件

 夢の中の話である。
 広い学校の教室のようなところにいる。向こうの床の上に何人かがいる。寝転んでいるのか、倒れているのか・・・?そのうち何かが起きたらしくそこから避難することになる。倒れている人たちの横を通り抜けて行った時、何か甘い香りがした。今まで嗅いだことのない香りで、とっさに「ああ、これがサリンの臭いなのか」と思った。そして、だから彼らは倒れていたのだ・・・、と分かった。
という夢なのである。

 なぜ彼らは倒れていたのか、その理由は、はじめは確かに分からなかったが、やがてそれがわかり、なるほどと思う・・・。だけどこの夢を作っているのは誰なのか。すべてが自分のイマジネーションの産物だから、脚本を書いているのも映像化しているのも自分のはずだ。その中身に納得したり、驚いたり、怖がったりしているのも自分なのだ。作る自分と観客としての自分と、夢の製造過程で役割は分離しており。しかも何を作っているのか、もう一人の自分にはまったく明かされていないというのは不思議だ。

 臭いの付いた夢は初めて見た。夢から覚めた後も、この香りはかなり長い間記憶に残っていて、それは確かに今まで嗅いだことのあるどんな香りとも違っていた。
 夢は起きていた時の記憶を引き出して整理しているそうである。確かに少し前に地下鉄サリン事件に取材した村上春樹の「アンダーグラウンド」を読んでいたので、内容の方は記憶の整理と関わっているが、「嗅いだことのない臭い」はどう説明できるのだろうか。


快適じゃないクール・ビズ ~ スーツの効用

2005年07月28日 | 日常生活・事件

 6月になれば衣替え、というスタイルををずっと実行してきたので、今年にわかにクール・ビズと言われても遅れてやってきたブームとしか思えない。で、そのブームが快適かというと、これが快適ではない。

 ワイシャツの下には人によってアンダーシャツがある場合とない場合があるが、いずれにしろ混んだ朝の電車内では、その薄い布地を通して生身の体温が伝わってくる。この状態でターミナルにたどり着くまで耐えている。
 これがクール・ビズに乗り遅れたスーツ姿の隣だと生地のサラサラ感のみで体温が表には出てこない。自分が涼しい格好をしておきながら、みんながそうだと不快だ、というのは勝手な話だが、スーツ姿の人はその分、熱を内側に抱え込んでるわけで、本人にはご苦労様と言うしかない。

 スーツ・ファッションは儀礼的だというが、混んだ車内で他人に不快な感じを起こさせないことだけは確かだ。クール・ビズで逆にそのことが実感できた。


パズル狂の朝のマナー

2005年07月27日 | 日常生活・事件

 朝の電車で立ったままパズルを解いている人がいた。9×9のマトリックスの各行、各列に1~9の数字を重複しないような並べると言う、あのパズルである。
 すでにターミナルを過ぎていたので、そのことが他人の迷惑になると言うほどの混雑状況ではないものの、まだラッシュ時間帯である。左手に本、右手にボールペンというスタイルなので、もし急に揺れたらとっさに動くのはどうしても右手で、その動いた先にクール・ビズの白いワイシャツでもあったら落書きしてしまうだろう。もっと運が悪ければ人に突き刺してしまう可能性もないわけではない。実際にそういう悪夢を体験をすればマナーを改めようという気にもなるのだろうか。

 もうかなり解き進んでいるのだが見たところ一番右の列に4が重複している。そのために本人も行き詰まったのか、末尾の解答ページを見ようとしている。よほど教えてあげようかと思った。


暗証番号の話題 ~ 民営化する?

2005年07月22日 | 日常生活・事件

 ○○の日というのが、例えば11月だったら5日(雑誌広告の日)、11日(電池の日)、18日(著作権の日)、29日(いい服の日)など、11月に限らず、毎日がとにかく何かの記念日になっている。
 暗証番号は、最近安全性の面から桁数が増えつつあるが、4桁が一般的である。
 あるとき自分の暗証番号がポスターになって、いっせいに張り出されたとしたらどうだろう。
 「なぜ分かったんだ (゜o゜;) 」 とあせってしまう。
 で、よくポスターを見ると新しく制定された○○の日のキャンペーンポスターで「11月29日は いい服の日」の1129がまさに自分の暗証番号だったりしたわけだが、思わずドキッ!、の体験である。(これは例えで、実際の私の暗証番号ではありません。(・_・?)...)

 もうじき民営化されるかもしれないある金融機関でモバイルサービスの申し込みをしようとしたときは驚いた。用紙を渡され、「ここには9桁の暗証番号をお書きください」と言うのだ、それも丁寧ににこやかに。けしてこちらとしては文句のつけようのない物腰なのだが、いきなり9桁と言われても・・・(o_o ;)。
 よく使う4桁の暗証二つをつなげ最後に0を付けてしのいだが、普通の人はスラスラと書けるものなのだろうか。その辺の感覚がこの金融機関の民間と違うところかもね。一番の味方であるはずのお年寄りにはまず無理だろう。