フツ族とツチ族という部族の対立が生んだ地獄絵図からの脱出劇。
両者の差は肉体的差異にもあるというが、劇中の欧米ジャーナリストにはまったく区別がつかない。アメリカのような人種間の抗争ではなく、ほとんど同じ姿の隣人達があるとき急に、相手をゴキブリとののしるほどの対立関係に陥る恐怖が描かれる。
ドン・チードル演じる主人公の家庭も夫婦がそれぞれの出身なのだ。
国連軍さえ見守ることしか出来ず、大国も「介入する価値がない」という理由で見放す。マスコミは事件を「大虐殺」と呼ぶことに対し、何人殺されればそう呼べるのかというような不毛な議論を繰り返している。(「南京大虐殺はあったのか」もそれに近い?)
そんな中で、主人公の意識が「家族を守ること」から「救いを求めるすべての人を守ること」に変わっていく。
冒頭で、ビールと間違って積まれた荷が崩れ、中国から格安で仕入れたというおびただしい鉈(ナタ)が床に散乱する。これが後の凄惨なエピソードを暗示する程度で、直接的な描写を画面に出さない姿勢には、昨今まれな製作者の品位が感じられた。
ホアキン・フェニックスやニック・ノルティやジャン・レノが出演していることなど鑑賞するまでまったく知らなかった。
重量級の作品。
両者の差は肉体的差異にもあるというが、劇中の欧米ジャーナリストにはまったく区別がつかない。アメリカのような人種間の抗争ではなく、ほとんど同じ姿の隣人達があるとき急に、相手をゴキブリとののしるほどの対立関係に陥る恐怖が描かれる。
ドン・チードル演じる主人公の家庭も夫婦がそれぞれの出身なのだ。
国連軍さえ見守ることしか出来ず、大国も「介入する価値がない」という理由で見放す。マスコミは事件を「大虐殺」と呼ぶことに対し、何人殺されればそう呼べるのかというような不毛な議論を繰り返している。(「南京大虐殺はあったのか」もそれに近い?)
そんな中で、主人公の意識が「家族を守ること」から「救いを求めるすべての人を守ること」に変わっていく。
冒頭で、ビールと間違って積まれた荷が崩れ、中国から格安で仕入れたというおびただしい鉈(ナタ)が床に散乱する。これが後の凄惨なエピソードを暗示する程度で、直接的な描写を画面に出さない姿勢には、昨今まれな製作者の品位が感じられた。
ホアキン・フェニックスやニック・ノルティやジャン・レノが出演していることなど鑑賞するまでまったく知らなかった。
重量級の作品。