おすすめ度 ☆☆☆☆
PG１２
Netflix鑑賞
「新聞記者」が日本アカデミー賞最優秀作品賞に輝いた藤井道人監督が、時代の中で排除されていくヤクザたちの姿を3つの時代の価値観で描いていくオリジナル作品。
チンピラから、やくざに拾われるまでの前編。
ヤクザ社会にどっぷりつかった中編。
１５年を経て刑務所から出所した後編。
三つの時代を通して、やくざの変遷が描かれている。
ヤクザの親子関係から、実際の家族へ。
やくざ映画でありながら、抗争を主に描くのではなく、やくざの家族を描く。
後編では、やくざの息苦しさをあぶりだしていく。
綾野剛と舘ひろしの親分子分の関係は、泣かせる。
ヤクザを演じる役者たちは、生き生きとしている。
おすすめ度 ☆☆★
2014年製作／113分／R18+ Netflix鑑賞
団鬼六の官能小説を原作とした「花と蛇」シリーズの9作目。
他の作品が静子一人を描いているが、本作は３人の女が絡む。
三人の女がというのが売りで、天乃舞衣子、濱田のり子、桜木梨奈の3人が主演し、過激シーンにも体当たりで挑んだ。
天乃舞衣子、桜木梨奈は、オーディションで初主演。
警視庁の女性警官が、闇組織を追っかけ自らも餌食に。
凌辱シーンを見て性に目覚める主婦。
まあ、狙いが、裸女の緊縛だから、その意味では及第。
ストーリーも、それなりに見られる。
警官が全裸で、発砲するというおまけも。
おすすめ度 ☆☆☆★
２００１年劇場公開 Netflix鑑賞
最近では、アクション映画などＢ級映画専門のニコラスケイジ主演。
本作では、シリアスな演技が光っている。
大会社のやりて社長、だが、家庭は単身を謳歌。
そんな彼が、ある魔法にかかって、元カノと貧しいながら幸福な家庭を体験。
当初、子供が二人いて、上の子は保育園、下の子はおむつ生活。
そのリアルさに辟易するものの、家庭生活の良さを堪能していく。
経済的に恵まれた生活と人情にあふれた貧しい生活と、二つの世界が描かれて、視聴者に問いかける。
あなたならどうする。
それぞれの環境の観客は、自らを当てはめて、自問自答するだろう。
おすすめ度 ☆☆☆
SF好き ☆☆☆★
Netflixオリジナル作品 （劇場未公開） フランス・アメリカ合作
「クロール 凶暴領域」「ハイテンション」などで知られるフランスの鬼才アレクサンドル・アジャ監督作品。
題名の「オキシジェン」は、酸素のこと。原題名 Oxigen
密閉された極低温ポッドに拘束された女性。ポッド内の酸素は残り僅かであることを知らされる。
徐々に減りつつある酸素。酸素のなくなる前に脱出できるのか？
AIと会話ができたり、操作ができるので、ポッド内ではあるが、ほかの映像が挿入され、飽きることはない。
そして、徐々に、女の正体が明らかとなる。
後半に、ポッドは、宇宙に存在することが明らかとなる。
ひねりのきいた単一シチュエーションもの。
おすすめ度 ☆☆☆★
PG12／ポーランド・イギリス・ウクライナ合作
スターリン体制のソ連という大国にひとり立ち向かったジャーナリストの実話をもとにした歴史ドラマ。
1933年、ヒトラーへの取材経験を持つ若き英国人記者ガレス・ジョーンズは、世界中で恐慌の嵐が吹き荒れる中、ソビエト連邦だけがなぜ繁栄を続けているのか、疑問を抱いていた。
資金源がウクライナにあると掴んだジョーンズは高官らを騙して現地へ向かう。まさに命懸けの取材の様子が本作の白眉。
ウクライナの描写は、モノクロ。
だれも見向きもしない置かれた死体。そしてあまりの食料のなさに、代用品を食するほど追い詰められた過酷な環境。
果たして、この惨状を記事にできるのだろうか？
対照的に、権力に迎合した記事を書くニューヨークタイムズ記者も描かれている。
まあ、知らなかった歴史の事実。参考に。
おすすめ度 ☆☆☆★
２０１１年製作 Netflix鑑賞
阪急今津線、大阪で仕事をしていた昔、宝塚へ行くときに何度か乗った記憶がある。
西宮辺だが、関西弁満開。
人気作家・有川浩の原作小説の映画化。
原作は、短編だが、それをうまく結びつけて人生の機微を描く。
恋人を寝取られた女が、結婚式にウェディングドレスを着て出席。まさに当てつけだが、上げたこぶしのおろしどころは？
DV恋人と別れようとする女、踏ん切りがつけられるか？
そして、祖母と孫娘。二人が物語の中心に。
祖母には、犬をめぐる昔の苦い思い出があった。
小学校の母親仲間と付き合いに躊躇する母親。仲間は、まさに大阪のおばちゃん。大声で話して周りの人に顰蹙を買う。
ほかにも、エピソードがあるが、いずれもちょっとほろ苦い体験。
電車が主人公のどきゅん映画。
宮本信子、戸田恵梨香、中谷美紀、南果歩ら芸達者がそろっている。芦田愛菜がまだ可愛い・
おすすめ度 ☆☆☆★
2014年に韓国で起こったセウォル号沈没事故を初めて正面から題材に取り上げた作品で、事故で息子を失った夫婦の喪失感や愛情を描いている。
といっても、セウォル号沈没のシーンは、ない。
もっぱら、被害家族の喪失に的を絞った映画。
ラストは、亡くなった息子の誕生会を催すが、涙なくては見ていられない。
監督が、事件当時、ボランティアで、被害家族と直接かかわってきた経験から、リアルに描かれている。
さらに、ソル・ギョングとチョン・ドヨンという韓国映画界を代表する演技派の2人が主演。チョンドヨンは韓国映画主演賞を受賞。
事件当時、父親は、ベトナムで工場の関係で刑務所に入っていたという特殊事情が、物語を膨らませている。
おすすめ度 ☆☆☆★
劇場公開なれど Netflix鑑賞
重松清原作のお涙頂戴映画。
妻に先立たれて男手ひとつで娘を育てるシングルファーザーと、母親を亡くし父と2人で人生を歩む娘の10年間の足跡を描いた。
女の子は、三人がそれぞれの年代を演じている。
女親にしかできないこともあって、紆余曲折。
ただ、母親の両親が健在で、何かと世話を焼いてくれる。
その流れで、おじいさんがなくなるのが一つのエポック。
子どもが、おしゃまなのが気にかかるが、母親がいないとそうなのかも。
山田孝之が、シングルファーザー役を見事にこなしている。
おすすめ度 ☆☆☆
PG１２
韓国初登場No.1&観客動員数180万人突破の大ヒット!
平凡な一家を突如として絶対的悪が襲う―
身の毛もよだつ衝撃のスーパーナチュラル・スリラー!
韓国は、キリスト教国。
エクソシストが似合う。
韓国映画の実力を垣間見せる。
怖い。
一家を襲った悪魔。
それは、家族に憑依し、暴れまくる。
おじである神父に助けを求めるが。
なにしろ、父が母が、姉がとみんな変身していく。
ラストは、犠牲を伴う。
おすすめ度 ☆☆☆★
１９９７年製作 R （当時は年齢区分なかったのかな）
１９９５年、オウム事件や阪神大震災のあった年、日本経済新聞に連載された渡辺淳一の小説の映画化。
日経が、不倫それも、セックス描写を含む作品を連載したのは当時話題になった。
それを、森田芳光が映画化。その前にテレビドラマ化されている。
この映画が評判になったのは、原作もさりながら、黒木瞳が裸体をさらしていることだ。
もちろん、最後、抱き合いながら薬自殺を図るのだから、当然なのだが。
一方で、５０の男の生きざまにある。
そこは、日経連載の意図なのだが、転属、出向という当時の熟年男子の悲哀がある。
まだ、若かった役所広司が見事演じて見せる。
Netflix鑑賞
