ひろの映画見たまま

映画にワクワク

日本映画「傍 3月11日からの旅」、東日本大震災の記録映画です。

2012-11-22 17:36:23 | 日本映画
おススメ度 ☆☆☆
    震災に関心のある方 ☆☆☆☆

ドキュメンタリー映画監督伊勢真一の作品。

彼の友人、宮城のシンガーソングライター苫米地サトロ、彼の住む宮城県亘理郡亘理町は東日本大震災と津波で壊滅的な被害を受けた。幸い彼の家は床下浸水ですんだ。彼の奥さん吉田亘は、村の役所でボランティアを続け、FMあおぞらを立ち上げ、日々村民に情報を届けている。

3月11日震災の起きたその日から、伊勢たちは、この家族を中心に映像を撮り始める。

まったく、地元密着型の映画だ。亘理町は一方を海岸に接しており、その海岸風景がきれいでありまた、津波の根源だ。

震災直後に入って、それから1年、この町を撮り続けた。

一方で、サトロの音楽が、根柢にあり、妻と子との会話を通して、被災者の気持ちを紡いでいく。

もちろん、避難所や、お墓、はては漁場まで、出向いて、被災地の様子や人々の想いが語られていく。

FMあおぞらは、町民の犠牲者(死者)の氏名と年齢を読み上げる。淡々としているが、よけいに哀しみを呼ぶ。

近くで起きた原発についても、これまた友人の被災者を訪ね、福島県飯館村の現状が映し出される。

取り立てて、悲惨な画面が出るわけもなく、淡々と語り継がれ、ときどき被災者の悲しみに触れ、涙を誘う。

もう何回もテレビで被災地を見てきたが、あらためて、ひとりのシンガーソングライターの生活を通して、追体験ができる。

叫びが優しいが、やはり、自然のこわさと、死の不思議がじんわりときいてくる。

写真は、放送する苫米地さん


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