masumiノート

何を書こうかな?
何でも書こう!

値引き要求されるのは“知らないから”だから

2015年03月07日 | ガソリンスタンド2

地下タンク法改正で店を続けるか廃業するか夫婦で意見が分かれていたとき、
・・・というか、masumiさんは廃業を強く望んでいました。(←過去形ね)
だから、
「もし営業を続けるのならこうちゃん一人でやればいい。いっそのこと配達専門にすればいい」、と言いました。


(※いつものように青系文字がmasumi)

3月6日 燃料油脂新聞より
灯油ポリ缶配達増加 配送料別建て設定課題
SS閉鎖や同業者の廃業、一人暮らしの高齢者世帯の増加で、今後益々ポリ缶での灯油配達注文が増えると予想されることから、
今までのような配達料を含んだ価格設定ではなく、「単価と配達料の別建てが必要」と指摘する声も再び上がっている。

***

札幌にも灯油難民?でもNPO法人が配達料を別建てで請け負っていましたね。

規制緩和以前、地域の業者がその地域全体へ供給していたときは、必要のなかった課題です。
量が少なくても、地域を回る“ついで”で済んだことですから。
数量の多い少ないはそれ程気にしなくて良かったのです。みんなが「お互い様」だったから。


地域外の業者に安値で営業を掛けてもらえる“大口”がそちらに流れ、
自分で車で買いに行ける人は、安値のセルフやホームセンターに流れ、
車を持たない家庭や老齢でポリ容器を持てないような人が、「高値でしか買えなくなる」、というのは自由化の自然の流れです。



3月5日 燃料油脂新聞

軽油安値に苦慮 配達価格下げ圧力強まる 店頭値30円格差も
一部のSSが掲げる軽油現金安値が、採販志向の販売業者を苦しめている。
県内では軽油や灯油などの配達を収益の柱にしている販売業者も少なくない。

SS店頭の燃料油販売だけでは経営を成り立たせることは難しい」と状況を明かす。

こうした販売業者の頭を悩ませているのが、一部のセルフSSが掲げる極端に安い軽油価格。
2月末時点で安いものでは95円もある。(!!???)

「安値とは店頭価格ですでに30円の差がついており、需要家からの値下げ要請が強まっている。
(安値はあくまでもセルフ店頭価格、配達はしない)が、
価格差があまりにも離れると顧客に理解してもらうことは難しい」と厳しい表情を見せる。

元売によっては軽油の販売量がガソリンの値引きに連動しており、
軽油販売の利益そのものを度外視して量販に走る小売業者もあり、市場の混乱に拍車をかける形になっている。

*****

>元売によっては軽油の販売量がガソリンの値引きに連動

初めて知りました(汗)


ふぅーーーーーーーーーーーーーーーーっ(深いため息)

>店頭の燃料油販売だけでは経営を成り立たせることは難しい

当店も配達があるから経営が成り立っています。

「いっそのこと配達専門にすればいい」

しかし、
地場の1SSが、配達だけで経営を成り立たせることもまた 難しいのです。

要は、タンクです。
配達するにも肝心の燃料を保管するための施設が必要で、その施設の維持管理が消防法でも厳しく規制され、又、コストも大きいのです。


どんなに赤字を出しても潰れない販社や広域大手量販店の安値攻勢によって、
収益を出さなければ潰れてしまう地場業者が、その収益の元となる粗利を満足に得られない。

安値の店を選択できる消費者がいる一方で、高値でしか買えない消費者がいる。。。


*****

以下こうちゃんとの会話

ま、「もし軽油の配達先からこんなふうに他店の安値を出して値引き要求されたら、こうちゃんやったらどうする?」

こ、「・・・そんな店と比べたらアカンわ」

ま、「いや(^^;そうじゃなくて、もしこうちゃんやったらどうする?」

こ、「・・・そら、うちとしては出来るだけの努力はするけど、そんな店と比べたらアカン、って言う」

ま、「ま、そうやんな(^^;」

でもさ、何で
>顧客に理解してもらうことは難しい」と厳しい表情を見せる。
になるんかな?

業転格差が11.2円
系列仕切りの最高は125.3円で最低は111.5円 


折角こうして業界紙があるのに。

私やったらこの業界紙をコピーして見てもらう。







それか・・・

「masumiノートを検索~☆ 」、や(^-)☆






灯油配達、明と暗










インセンティブの範疇を超えてはいませんか?

2015年03月06日 | ガソリンスタンド2

系列間仕切り格差拡大

業転格差は11.2円
系列仕切りの最高は125.3円で最低は111.5円 
系列内格差は13.8円で業転格差を上回る。

◎・・・業転格差ばかりが喧伝されるが、系列間格差も広がっている。
原油急落で業転格差が広がったため、解消目的に仕切り調整を度々実施した結果とみられる。
一部の販売店は「業転格差以上に系列間の仕切り格差拡大が問題」と指摘する。


SSの減少・事業縮小が続く 厳しい決断迫られる経営者達



系列仕切り格差の正常化最優先

元売はここ1カ月間で10円以上の値上げを実施しているが、異業種セルフは6円値上げにとどまっている。
元売販社は異業種セルフと同じ価格で販売している。

小規模な地場の三者店はSSを続けるならどうぞ的な対応で、仕入れ値を交渉する余地はなく、いやなら辞めてもらって結構ですといった態度に出てくる。
地場の三者店はいくら頑張っても立ちはだかる壁が高く、乗り越えられるものではない。
引き際を考えろと言われているようだといった声も地場業者から聞かれる。

3月5日 燃料油脂新聞より

***

SS閉鎖 地域に打撃 「地方軽視は責任放棄」


山口県北部の民族系業者は「元売の目は完全に都市部と量販店に向いている」という。
「われわれのような販売量の少ない業者はどうなろうと眼中にないようだ」と元売の地方(中小業者)切り捨ての姿勢を指摘する。
***
自由化以降に台頭してきた元売の自己責任的思考。
これはSS経営の最終責任は業者にあるとするもので、これを理由に援助や補助を打ち切った。
これがSSに効率化・合理化を押し付け、自分の利益になることだけを考える自己主義の傾向を強めていくことになった。
ただ地方に行くほど“自分だけ良ければ”の商売は成り立たず、その意味ではこれも都会(量販)重視、地方切り捨ての裏返しということができる。

儲からない商売を続ける意味はない。
経営者も生活者であり借金してまで続ける事はできないからだ。

ただ、SSに限っては効率が悪いというだけで簡単に閉めることはできない。

燃料油という生活必需品を扱い、地域住民の生活を支えているためで、とりわけSS過疎地では唯一のSSをなくすわけにはいかないものだ。

代用が訊かないSSの閉鎖は地域(住民)に大きな負担を強いることになる。

元売のなかには「儲からないのなら閉鎖を検討してはどうか」と簡単に言うところもあるが、ほとんどは「閉鎖しても大した問題(販売量)にならないわれわれのような小規模業者にたいするもの」と、先の業者。

「こうした地方の切り捨ては元売にとって企業的責任の放棄になるのではないか。それならいっそのこと、地方への安定供給はやめましたとはっきり言うべきだ」としている。

3月6日 燃料油脂新聞より
**********



仕入れ値の格差問題が解消されない限り ガソリンスタンドの減少は止まらないでしょう。



当店も含めて、これまでもう10年以上、どれだけ苦しくても信念を持って系列仕入れを貫いてきたような経営者が、
公取委が「系列でも業転OKですよ」(業転を仕入れることで粗利を確保して自分の身は自分で守りなさい)と言ってくれたからって、「待ってました♪」なんていうことにはなりません。

先日の業界紙に、自民党石油流通問題議連の議員さんが今のこの業界の有り様に「われわれのしてきたことが無になってしまうようでは困る」と発言されたとありました。
公取委はこの見解によって皆が業転購入に走ることで 元売の仕切り格差是正への道筋をつけたい、という考えだったのかも知れませんが、
私たちにとっては、公取委の出した見解こそが「われわれのしてきたことを無にする気か!?(怒)」、という思いに他なりません。
「系列でも業転OK」は逆効果です。

業転の存在すら消費者に説明できないなかで営業を続けてきた規制緩和以降の15年間は、そんな簡単なものではないのです。



看板の点検

2015年03月05日 | ガソリンスタンドでの出来事




お客さんが見上げながら「なんや? また物入りやな?」と言うので、
「いや、あれは元売のもんやから元売がしはんねや^^」と答えた。

*****

元売の看板マークは元売の顔。
落下防止のために定期的にこうして点検に来られます。

私たち系列の販売店に課せられている“ブランド料”には、こういったコストも含まれています。


諦念と、願望と。

2015年03月05日 | ガソリンスタンド2

SS過疎地対策協議会発足 供給不安解消へ始動

平成27年3月4日 燃料油脂新聞

過疎地での駆け付け給油や巡回給油のニュースに何か割り切れない思いがするのは私だけでしょうか?

確かにガソリンスタンド過疎地対策は必要不可欠です。
しかし、その過疎地や、その過疎地の隣町で、今も、この時も、地域への供給責任を感じて必死で営業を続けている地場業者がいるのです。
それを傍目に、やれ呼び鈴SSだ移動式ガソリンスタンドだとやられるのを見ると「無情だな」と思うのです。


確かにガソリンスタンド過疎地域への補助金は手厚く用意されています。
けれどもそれではダメなんです。
高値の店よりも、消費者は安値の店を選びます。
自動車ですから、車を走らせれば安値店に行くことは容易なのです。

業転との仕切り格差や系列内での差別対価、
自分の店の仕入れ値よりも安い値段で売る店がある現実。
「公正公平な仕切りを」「格差の是正を」
もう15年も前から販売業者は訴えてきました。

根本的な問題は「仕入れ値の格差」だからです。

その根本的な問題が解決されていないから、
「ライフライン」「最後の砦」との言葉とは裏腹に、
1日に4軒ものガソリンスタンドの減少が続いているのです。


ガソリンスタンド2万店計画はまだ進行中だという業界アナリストもいます。

「中核SS」「呼び鈴SS」「移動式ガソリンスタンド」これらの話題を見ると、「消えてくれていいよ、あとは美味くやるから」と言われているような気分になります。


でも、しかし、ガソリンスタンド淘汰は仕方のないことだとも思っています。
石炭が石油になったように、石油もまた他のエネルギーにその地位を明け渡すのでしょう。


ただ、
仕入れ値の格差というハンデを背負いながら、
大手が不採算を理由に切り捨ててきた小口の配達(地域へのエネルギー供給)を、不採算を承知で担い続けてきたのは昔ながらの小さなガソリンスタンドだということだけは知って頂きたいのです。











系列100%仕入れを貫く。

2015年03月04日 | ガソリンスタンド2

3月4日 燃料油脂新聞より















上から
ガソリン他社比で6円高 灯油は業転比12円高(東北)

ガソリン業転112円台中心に(青森)

販社SSの価格停滞 元売営業担当者も困惑(近畿)

業転と仕切り格差拡大 公正担保されず不満強まる(四国)

販売業界の環境激変 SSと業者減少進む(九州)

調整なく危機感 「見込んだ価格設定は危険」(愛知)

適正市況求める声(栃木)

逆ザヤ状態長期化 決算期控え「3月危機説」(山口)

*****


ザッと拾い上げてもこんな感じです。
地域に関係なく全国的なことです。


一昨年、公取委が「系列でも(出荷元が同じと証明されれば)業転OK」という見解を出しました。
当初は、「我々は商取引をしている」と抵抗していた元売も、年末には公取委とエネ庁の(他社買いした系列店を不当に扱ってはならない)という要望を受け入れたそうです。
そして昨年、流通経路証明書が導入されました。

けれども、現場では「流通経路証明書をみたことがない」という話です。
つまり、他社買いしている系列店は以前と同じように出荷元が同じと“証明されていない”業転玉を仕入れているということでしょう。

そして私はここで疑問に思うのです。

公取委の見解が出たことで本当に皆が自由に他社買いを行えるようになったのなら、そして又、皆が他社買いに走ったのなら、このような不満の声や是正を望む声は無くなっているはず・・・

それが、そうはなっていない。

何故なんでしょうね?




札幌にも灯油難民?
メモ(衆議院質問本文情報)
石油協会 経営実態調査 販売業者の声



















弁護士の答えもバラバラ

2015年03月03日 | ひとり言

先日の日曜日、テレビをつけたら「たかじんのそこまで言って委員会」がやっていて久しぶりにちょっと見た。

最高裁判決を再考するというテーマだった。

弁護士が3人寄れば、その全員の意見が一致することは殆どない。

法律も解釈や個人的な尺度によって見解が分かれる。



灯油のローリー購入補助

2015年03月02日 | ひとり言

今日のぜんせきに「積極的活用」呼びかけの記事が。

活用したくても条件が合わなくて活用できません。
少しの地理の違いです(泣)

ローリー600万円
3分の2補助が出るのと全額自己負担じゃ大違いです。

とっても残念です。

・・・

今のローリーに頑張ってもらわねば。


業転人気

2015年03月02日 | ガソリンスタンド2

2月25日 燃料油脂新聞より

業転の功罪

◎ 石油業界のなかで、ブランド料、差別対価、市況対策、内々格差、二者と三者の関係ー
これらの諸問題すべてに関わっているのが“業転”だ。

◎ 最近、特約店から「販売店が業転買いに走って困っている」という話をよく聞く。
実際、多くの販売店が購入していることは公然の秘密だ。

対して元売は「取引量が落ちているから、もっと売ってほしい」と特約店に檄を飛ばす。
市場で矢面に立たされているのは特約店だ。

◎ しかし業転を元売から購入し、他系列に売り込んでいるのも特約店だ。
このような状態では流通の正常化や、取引の適正化など図れるはずもない。
元売による系列と業転の二正面戦略は「異常」だ。

◎ 販売店では系列仕切りと10円前後も違えば、生き残る知恵として手を出すのは当然と言える。
まともな仕切りでは採算に合わないことは、元売も特約店もわかっているはずだ。

一日も早い元売の供給過剰対策が必要だ。


業転出荷ストップ

2月は平月の倍近い出荷となりそうだった。
業転と系列格差が8円も開くと一気に業転人気が高まるという見本のような展開だった。
元売も気にし始めており、業転の出荷を止めにかかってきた。
これが月末まで繰り延べとなった経緯。



「元売補助(調整)は2者止まり」2月26日 燃料油脂新聞より

特約店仕切りに卸マージンが上乗せされるため、3者店の仕切りは原則的に2者よりも高くなる。
そのこと自体に異議を唱える向きは少ないが、仕切りの不透明さに不満を抱く販売業者はある。

「市況に応じて元売から仕切りの補助が出ているはず」としたうえで、
「マーケットの状況に応じた補助であれば、3者にもその恩恵があってしかるべきだが、実際には特約店の総取りになっている。
金額はともかく、市況対応の補助について明確な取り決めが行われないと、特約店と販売店の信頼関係を損なうことになる」と指摘している。


3月2日 燃料油脂新聞


格差拡大

業転人気

「系列でも、(証明されれば)業転OK」

業転人気

格差拡大


<3月4日追加>

3月3日燃料油脂新聞より
【横浜】
業転玉の購入が難しくなっている。

系列対業転格差の拡大や仕切価格の上昇などを背景に、販売業者からは業転の流通拡大の向きが伝わってくるSS事情。

先月下旬には、当月の業転購入率が高いことに気付いて調整的に系列玉の比率を上げる販売業者の動きがみられたこともこれを裏付ける形となっていた。

ところが業転購入をめぐる販売業者の最近の事情は、個々の商社や燃料商によって、オーダーからSS届けまでにかかるサイトが拡大しているとして「各社の業転価格を比較して購入することが難しくなっている。希望するタイミングで輸送ローリーの手配ができないというのがその理由。オーダー数量の大小とも関係ないとのこと」(地元販売業者)

前出販売業者は、業転玉の手配について「輸送ローリーをチャーターしている商社はいまのところ仕入れ前日のオーダーでも大丈夫。しかし運送業者をスポット対応している商社や燃料商は、オーダーから少なくとも2-3日間かかる。

2-3日前にオーダーを入れる対応は、1回14キロリットルか16キロリットルオーダーしている状況からは非常に難しい。

さらに販売業者は経験則として、月後半で提示される仕切りが仕入れ面で有利に働くと認識しているので、業転購入が集中していることもあるのだろう」との見方を示す。

また別の販売業者は「系列と業転で価格差は商社の提示額と見比べても9-12円もある。一方レギュラー市況は系列仕切りからして10円に満たないとなると、経営者からすれば死活問題。どこの販売業者も切羽詰まった状況にあり、上昇基調をたどる仕切り推移のなかで円滑に業転を手配できないことに困っているのではないか」との認識を示す。

さらに「あくまでも仮定の話だが、この状況が水面下で元売絡みとなると問題だ。そうではないと判断しているが、売れていないなかで玉のやり繰りに困るのはいささか想定外な話だ」と話している。

販売業者の廃業やSS閉鎖が後を絶たない石油販売業界。
業転購入をめぐる現状が販売業者の窮状を物語っている。