3月28日 燃料油脂新聞
需要が少ないところが多いところと同じ価格でやっていけるわけがない。
百キロSSでは一般的に言われるマージン5円どころか「10円でも経営は厳しい」
*****(以下青系文字がmasumi)
量販型大型セルフや広域量販店などは粗利(マージン)5円でやれるようですけど、小規模店では難しいです。
「やれるところがあるのに、何で?」
それは・・・
この給油履歴は、2012年5月25日の ほらね(^▽^)で使った画像ですが、
こうちゃん一人で、30分強で約460リッターを売り上げています。
2010年5月15日の過酷な一日、これはmasumiさん一人で、1時間で350リッターくらいですね(^^;
これだけ見たら「よう繁盛して儲かってるな」、と思われるでしょうか。
この頃には既に近隣に自店の仕入れ値で売る店がありましたから、必要な粗利を乗せて売ることがままならない状況でした。
なので粗利は、近隣の安値店より13円高く売っても、5円しかありませんでした。
上の画像(給油履歴)を見てもらえれば分かるように、1時間に400リッター販売しようとすればフィールド上には常に複数台の車があり、セルフではないので給油作業の為に走り回らなければなりません。
それでいくらの粗利が確保できるかというと、400リッター×5円で2000円です。
忙しく働いても1時間に2000円にしかならない粗利。
これでは社員どころかアルバイトでさえ雇用できません。
というより、設備の維持管理費を払えば自分たちの給料すら満足に取れません。
どうして営業を続けていられるのか不思議でしょうね。
これは店頭だけの販売数量で他に配達もありますので。
そしてお蔭様で当店には安値の営業を受けながらも当店に残って下さった大口顧客がありますので何とか営業を続けてこられました。
走り回らなければ給油台数を捌けないので油外販売のための声かけも、世間話も出来ません。
こういう状況でしたので業転玉に手を出す販売店があったことは仕方が無かったとは思います。
元売や特約店は「リッター5円の粗利で油外を売って経営できる体質になりなさい」と指導されるようですが、
敷地面積の狭い店で、またその地域の需要自体も少ないようなところでは、リッター数円での経営は無理です。
リッター数円での経営が可能なのは、計量器が10台くらいあって同時に20台くらい給油できるような大型セルフくらいではないでしょうか。
仕入れは優遇されて安い、そして低マージンでも良い量販型(大型)セルフ。
仕入れは高い、そして10円以上のマージンを必要とする地場小規模店。
販売価格に30円もの差が付いた地域があるのも当然ですね。
3月25日 ぜんせき
PM2.5問題で望月環境大臣要請 SS網維持に配慮を
(仮にガソリン供給時のベーパー排出抑制対策が義務付けられた場合)、
1SS当たり数百万から1千万円の費用が発生すると見込まれ、厳しい経営環境下にある中小SSにとってはこれらを負担することが不可能となることを強調。
その一方で、SSは東日本大震災以降、エネルギー供給の“最後の砦”として重要性が再認識されており、地域に必要な公共インフラとして石油製品の安定供給に支障をきたさないよう、配慮を強く要望。
全石連の森副会長らは「SS業界は地下タンク問題もあってこれ以上の負担は難しい」などと窮状を訴え、これに対し望月大臣は業界の要望に深い理解を示した。
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義務付けられるとすればこれも地下タンクと同じように間違いなく補助金対象となると思いますが、
それでも地下タンクと同じように自己負担分が捻出できずに、また捻出できても回収不能だとして廃業を決める業者が出ると思います。
最後の砦、供給網を維持しようと思うなら、小口配達を担っている地場零細店には全額補助とすべきでしょう。
そもそも地場業者が自力で法改正に対応できなくなったのは、系列の枠の中での仕入れ値の格差によって本来得られたハズの利益を逸失し続けてきたからです。
ですからその分、差別対価での安値仕入れを武器に地場業者の安定経営を妨げる安値販売をしているセルフを運営しているような業者には補助金を渡さないで頂きたいです。
そして、兎にも角にも解決すべきは仕入れ値の格差です。
3月26日 燃料油脂新聞
3月27日 燃料油脂新聞
元売も、ジレンマを抱えているのかも知れませんが・・・・・