masumiノート

何を書こうかな?
何でも書こう!

果たすべきサービスは燃料油を安定的に供給すること。

2017年01月31日 | ガソリンスタンド2

地場店は、サービスも愛想も悪くなってでも、店を続けていかなきゃいけない。

これは 初めてご訪問くださった方へ の最初の一行です

この意味を理解できる方はどのくらいいらっしゃるでしょうか?







1月26日燃料油脂新聞より サービス維持困難に



1月30日燃料油脂新聞より 


記者の目 果たすべきサービス 地域でのSSの役割


SSが消費者に果たすべきサービスとはなにか。
それは第一に燃料油を安定的に供給することにあるはずだ。
だが決して正しいとは言えない方向へと競争が進んだ結果、安定供給を受けることすらままならない地域が出始めているのは周知の通りだろう。



***

窓拭き、吸い殻&ゴミ捨て、タイヤの空気圧などの点検など
それらの無料サービスは当たり前。

中にはボックスティッシュ5箱プレゼントも当然のように思っている消費者も多いと思います。
(元売の「利益は油外で」の施策を2者店が忠実に行ってきた結果です)




卸格差を武器に安値+モノクレで集客する店の出現は、大勢の消費者には吉でした。
しかしその結果、ガソリンスタンド過疎地や灯油難民といった問題を引き起こしました。

業界紙の記事(サービス維持困難に)で「利益が出なければ、サービスを維持していくことも難しくなる」とあります。
でも実際は、全国の地場業者は利益が出ないなかでもサービスの提供を続けて来たと思います。
最後の最後まで。


今まで利用していたガソリンスタンド(地場フル)がある日突然閉店していたー
このようなことを経験された方も多いと思いますが、そのお店は、そのような兆候を見せていましたか?
混雑時は別として、最後の日までいつものように窓拭きなどをされていたのではありませんか?


全量を高値の正規ルートで仕入れる昔ながらの地場店は“卸格差のせいで”本来得られるべき利益を失いながら、個人の資産を食い潰しながら、大手セルフ等が不採算だとして切り捨てた小口配達などを行ってきたのです。


「利益が出なければ、サービスを維持していくことも難しくなる」の次は、「撤退せざるを得ない業者も増え、」と続きます。

(12月末現在の系列SS数が業界紙に載りましたが減少は続いています)





当店は撤退を先延ばしにして当店顧客への燃料供給を一日でも長く続けるために、目に見えるサービスは(時と場合によって)省くことにしました。


そのために「もう来てやらんからな!」「愛想(感じ)悪いわね!」「そんなことでは潰れるぞ!」というお声を頂戴することもあります。

実はそういうお声は既に15年程前から頂戴していますが、“ほんとうのお客様のお蔭で現在も営業を続けさせて頂いております。

理不尽な思いの中でも、ほんとうのお客様のお蔭で救われてきました。





2016年07月29日ぼちぼち開始します。



追記

昔からの常連さんは高値にもかかわらずご愛顧下さいます。
その上、店頭が混雑すれば窓ふきなどのサービスを何もしなくてもそれで何か文句を言われることはありません。
黙って帰って下さいます。或はご自分で吸い殻を捨てて下さいます。更には「こっちは(ゴミ捨ても窓拭きも)何もしなくていいから、先に向こうをしてあげて」と言って下さる方もあります。
混雑していない時でさえ、そうです。

若い世代はセルフを基準にするのか、少しのサービスでも感激してくれてこちらが恐縮する場面もあります。

「発券店値付けカードは給油のみ」に対してお怒りになるのは一見の中高年男性に多いです。
元売の「利益は油外で」の施策を2者店が忠実に行ってきた結果、ガソリンスタンドは過剰サービスが当たり前だと刷り込まれた年代なので仕方がないとも思いますが・・・

サービスをお望みの場合は、そのカードの発券店や元売から調整金などの支援を受けているお店(主に2者店)へ行かれることをお勧めします。







次に投稿する記事の前振りみたいな記事です。

2017年01月31日 | ガソリンスタンドでの出来事

先日、発券店値付けカードで満タン給油のお客さんに灰皿を出されたので「このカードは給油のみです」とお断りしました。

数日後、再来店されたとき、今度は一般提携クレジットカードを出されて車に満タンと携行缶への給油を注文され、「このカードやったら吸い殻捨ててくれるんやろ」と言われました。


(このままにしてたらアカン)と思った私は言いました。

「しますけど」

「出来ない時もあるからね
もうこれからは、こういう店は、給油をするのがこういう店やと思っといてくれた方がええと思うよ」



精算時にmasumiノートで検索の紙を「これ、前に渡してなかったっけ?」と渡したら、サッと目を通して「どういうこと?」と耳を傾けてくれ、

「窓拭きとか吸い殻捨てとか、できる時はさせてもらうけど、できない時は堪えて欲しいねん」そう言うと、

気持ちよく「わかった」と言ってくれたのです。

***

そういう時期が来たのだと思います。


※「偉そうに」と思われるかも知れませんが、そうではありません。
窮鼠猫を噛むではありませんが、そこまで追い詰められたというか・・・

ともかく次の記事を読んで頂ければ、と思います。




2014年07月08日 えっ!?そんなことしたらお客さんもう来てくれへんようになるやん

業界紙「論説」より

2017年01月30日 | ガソリンスタンド2

1月25日ぜんせきより


ガソリン小売粗利10円割れ 関東の推定逸失利益は30億円超に

※小売業者の利益逸失=税収逸失


「論説」 仕入格差と販社SSの問題
今回も全国各地から迅速な是正を迫る声が続々と集まった。経営実態調査・販売業者の声2016
残念ながら、ほぼ同様の問題提起が3年間繰り返されたことになる。
中小石油販売業者の懸念、不安、不満は解消に向かうどころか、さらに増している

数年前、「地場SSの経営を持続させていくことは困難だ」と悩んでいた組合員は、いまも踏ん張られているだろうか。
他方、地域市場を席巻しようとしている量販店と同じ商圏にある掛売り主体の地場店は、顧客に対する価格設定を「申し訳なく思いながら商売している」とも嘆いていた。

「業転格差が系列SSを窮地に追い込んでいる」との指摘は多い。

元売の責任は重い。

自社の競争力を高めるため余分に生産する。
系列外に割安で卸す。
SS競争の激化を招く。
系列量販SSの重点支援に回る。
こうした負の連鎖を断ち切る覚悟で各自が臨まない限り、石油産業は低収益体質から抜け出せない。


***

同様の問題提起が3年間繰り返された

自由記述欄が始まってから3年、
中小石油販売業者の懸念、不安、不満は、15年以上前からのものです。






1月27日燃料油脂新聞より












西洋朝顔・ヘブンリーブルーの種が採れました。

2017年01月30日 | 自然や動植物


2016年10月11日の西洋朝顔・ヘブンリーブルー


今、このような状態です。





種が採れました。
実際には12月には採れましたが、花が終わってから暫く置いてからしか採れないみたいな感じです。
枯れたままの姿は格好悪いですよね。




店の鉢植えで今咲いている花はロウバイです。





自宅の前栽では梅の蕾が少し膨らんできました。


灯油ポリ容器2つ、福岡県まで

2017年01月28日 | ガソリンスタンドでの出来事

午後2時頃に電話が鳴った。
「はい、○○石油です」
「すみません、灯油の配達をお願いしたいのですが?」
(ん?この声は・・)「どちらへでしょうか?」
「福岡県の○○市まで、灯油をポリ2つ」

爆笑

「いくらですか?」
「そうですね~、10万くらい頂きましょうかね」
「9万円で」
「いやあ、無理ですね~10万はまけられませんねー」
「10万出したらポリ容器2つ手に提げて福岡県まで来てくれるんですか?」
「うーーーん、どうしましょうかね~、まぁ考えてもいいかな~」

爆笑

「masumiちゃん、お誕生日おめでとう」


以下略。


小学生の時からの友人です(笑)

あー楽しかった♪




マージン18円論

2017年01月28日 | ガソリンスタンド3

1月24日燃料油脂新聞より (※青系文字がmasumi)


マージン18円論台頭 販売店の大勢 質販重視

大分県市場では、新年に入り燃料油マージンリットル18円論が台頭している。
大分市場や別府市場などがすでに採算体質を築き上げており、平均マージンは15円強。
しかし1SSオーナーなど地場業者からはプラス3円の底上げの必要性が叫ばれており、変化への波が高まっている。


※数円のマージンで営業を続けている激戦地からは想像もできないマージンですね。
でもこれを、消費者はもう「暴利」などと言ってはいけない。


15-20円のマージンは規制緩和以前がそのくらいだったそうです。
(販売価格が横並びの時代ですから、仕切りで優位な立場の2者店は更に大きな利幅を得ていた)



***


「店頭での給油だけ」という大手セルフなどとは違い、
昔ながらの地場店には町工場や個人宅への配達という役目があります。


「店頭での給油だけ」という大手セルフなどとは違い、
昔ながらの地場店が扱っている燃料油は、ガスや水道と同じライフラインです。





だから、
卸格差のせいで”、
「低マージンで未来への明るい展望もない」ような業界ではいけないのです。

今のような「息子はいても跡継ぎはいない」というような状況ではいけないのです。
元売が「安定供給を約束するものでは無い」としている業転玉で「一時凌ぎ」をしていてはいけないのです。



給油施設も、配達用車両なども、
(元売が「安定供給+品質保証」をしている系列玉で)
再投資可能なマージンを得られるようでなければいけないと思います。








残存者利益実感できず 中小業者の需要減少深刻

※卸格差のせいで新規での顧客獲得が困難です。

昨年、市内のフル店が閉鎖廃業されたことで、配達(企業や公用施設等の大口)への問い合わせが数件ありましたが、全て受注には至っていません。
相見積もりですから、

卸格差があり、業転玉にも手を出さず系列玉での単価を提示することになる地場店は、不利です。







業界再編“予測できない事態”警戒 元売は地域経済へ配慮必要

「本当に市場正常化されるか」  過去振り返り懐疑的な見方も

元売の基本的な戦略は「効率化の追求」で「エネルギーの安定供給」への関心は低くなっている。







コストコ名古屋進出に警戒「常滑の比ではない」










数年前に、恐らく業転玉を仕入れていると思われる方から「アンタ正論ばっかりやん」という怒りのコメントを頂いたことがあります。

私も分かっているのです。

「業転は命綱」
それは
近隣に他市から進出してきたセルフでもない2者店に自店の仕入れ値で価格看板を掲出された当店が一番分かっています。

だから他社買い業者を責めたいわけではありませんでした。

でも、自己を正当化しようとして全量系列仕入れを貫いている者のことを愚弄するような発言を無視することは出来ませんでした。




別の2者店が「赤字でこれ以上は無理」と撤退しようとした店を元売がCAセルフにしたとき、
「業転玉では地場中小零細店が救われることにはならない」、「正論でしか元売を責めることは出来ない」と思いました。




今日の燃料油脂新聞のトピックのなかに
「大手元売りにターム契約で相当台数を抑えられたら、業転は運べない」(ローリー不足)とあります。

もしそんなことになっても「業転は供給を約束するものではない」と元売が表明している以上、地場中小零細1SSPB業者は元売を責めることができないのです。

流通も元売の手中にあるのです。


地域への供給責任を担っている我々地場業者は、「ブランド料には安定供給と品質保証が含まれている」という元売の説明を逆手に取って、元売の責任を質すしかないんじゃないかなと思ったのです。


でもそれもただの理想論かも知れません。

私たち3者店の声を元売は直接聞いてはくれません。「特約店を通して下さい」と言われます。
特約店曰く、元売は巨大化したので「暖簾に腕押し」だそうです。

残る頼りは組合ですが、その組合の幹部役員は“調整金などの元売支援を受けている”特約店の方々が大勢です。



話はマージン18円論に戻りますが、
マージンが18円あれば雇用も可能かと思います。
が、それが続くという保証はない。

この、斜陽産業と見られるガソリンスタンドでも、コストコ等の異業種が参入し、次々と出店しています。
18円もマージンが取れるとなると、確実にその商圏には猛者が参入して価格競争が勃発すると思います。


一旦他人を雇用したら、そこにも責任が生じます。



私たちは、それぞれのやり方で「やれるところまでやる」
それしかありません。







タマとココも可愛いよ。

2017年01月27日 | ペット
























カメラ目線のタマを撮るのは至難の業。








ココさん



舐めるなら全面お願いします。





鳥がいる。





もう組み立てたから説明は読まなくていいよ
あ、同じ系統のネコちゃんがモデルなんだね







クールビューティーココちゃん・・・











・・・ちゃうにゃあ



健全化を阻むもの

2017年01月27日 | ガソリンスタンド2

今週の仕入は値下げでした。
でも販売価格は下げません。

何故なら・・・
未転嫁分を値上げできたばかりなので。


でも...
事後調整を貰うために必死になっている店(主に2者店)などは、もしかしたら値下げするかも知れません。

その前に値上げすらしていないかも?




以下、st31掲示板より









事後調整も業転玉と同じで功罪があります。

2016年、SS倒産は32件の中にあるように、
>「昨年12月は事後調整のおかげで助けられた」
>「事後調整が続く限り健全経営は不可能ではないか」


2012年11月09日の当ブログ記事業転玉の功罪にはこうあります。

>「業転玉がSS業界から消え去れば、市況は健全化するはず」
>「業転玉のお蔭で黒字にすることができた」


事後調整と業転玉、
これで「助かる」なんていう業界は、「不健全」です。


流通も、価格も思い通りに出来る相手(元売&商社)
業転玉を出している相手(元売&商社)
その相手、元売(販社)&商社(PB)と同一の商圏で競合しなければならない1SS1オーナーである地場中小零細店
少し考えれば、地場中小零細店にとって業転玉は「一時凌ぎにしかならない」と分かるはずなのに・・・


事後調整も同じです。

こうちゃんも「無いよりは、あった方が良い」と言うけど、

・・・

その考えがこの業界の健全化を阻むのです。
元売に足元をみられるのです。

(販売業界は業転玉というアメ玉をしゃぶらされて口を噤ませられてきたことを認識しましょう)



私たちのような地場中小零細店は、もし事後調整というこの業界独特の“悪”慣習が無くなったとしてもダメージは少ない。

私たちは身を切るだけで済む。

けれども大手は、骨を断たれる。



それからインセンティブ。

数量インセンティブは肯定的に捉えられているけど、それだって歪です。

もしインセンティブを認めるとしても、
企業単位ではなく店舗単位で考えてもらわないと、地場1SSは業界での居場所を失くします。



※地場1SSの廃業は灯油難民を発生させ、災害時の「最後の砦」を失うーということです。






おてんとう様様

2017年01月26日 | 日記

今日はお客さんが全然途切れなくて、今午後6時前でやっと一息つけてます。

久々に気持ちの良い青空になったから、かな?

おてんとう様様ですね^^



お客さんから色々お野菜も頂いたし♪
「masumiノートで検索」の紙を渡した人は、ちゃんと聞く耳を持ってくれたし♪

ありがたいです☆♪


で、忙し過ぎて精神的には気持ち良いのですが、腰に来てるので今晩は外食しようかと思います。

こうちゃんに「ゴメン、晩御飯作る力がもう残ってないかも知れんから、食べに行こって言ってもいい?」と訊くと

「猫が(留守番で)可哀想」と申すものですから、

「猫よりmasumiさんの方が大事ちゃうんかい!!?」と言ったのですが、見事にスルーされたのであります。


・・・どゆこと?



ひとり言

2017年01月25日 | ひとり言

もしかしたら、みんな誤解してるんじゃないかな?

ガソリンスタンド業者も、消費者も、




ガソリンスタンド業者の、「声」

卸格差による低マージンで悲鳴を上げているけど、


倒産するところもあるけど、




ガソリンスタンド業者は、その気になれば店を畳むことが出来る。


店を畳んでしまえば、

それで(一応は)済む。





確かに生活の糧を得るための生業でもあるけれど

じゃあ何故、利益のないままに、中には自己資産を食い潰しながらも、営業を続けているのか。


こんなおかしなこと(業界の歪み)が是正されずに何時までも続くはずはないーという思い。

そして、

大手セルフなどが行わない、ポリ容器1つ2つの小口配達

自分が店を畳んだら、では誰が代わりに行くのだ?-という思い。




大多数の消費者にとっては、
代わりはいくらでもあるガソリンスタンド。


だけど、

そのガソリンスタンドが無ければ「困ることになる」

極々少数だけど、そういう消費者は確かに存在する。



だけど、

自己資産を投入しながら店を続ける事は出来ても、

借金してまでーというわけにはいかない。

そして、
90歳になっても100歳になっても続けられるーというわけにもいかない。


・・・と、思いませんか?




お得意様企業で働いておられたKさん(昨年春に定年退職)が、昨日「こっちに買い物に来る用事があったから」と持って来てくれた手作りの生チョコ☆♪
美味しかった~☆♪


2016年、SS倒産は32件

2017年01月24日 | ガソリンスタンド2

1月23日ぜんせきより


帝国データバンク発表の2016年SS倒産件数は前年比4件減の32件
負債総額は221億4800万円
ベストプライス、ガソリンスタンド経営業者としては過去最大の倒産があったので、)

件数は減少傾向にあるものの、石油製品の需要減や過当競争の激化によるSS収益の低マージン化の影響から、中小販売業者の倒産が目立ってきており、SSを取り巻く経営環境の悪化が浮き彫りとなっている。


12月市況概要 粗利大幅悪化1桁に






1月21日燃料油脂新聞より


事後調整に不安 「値決めの判断材料がない」

新潟県内の民族系販売店の経営者は「昨年12月は事後調整のおかげで助けられた」と前置きしながら「事後調整が続く限り健全経営は不可能ではないか」と強調する。

同販売店は系列仕切りが高かったため12月は商圏内の最高値とみられるリットル133円で販売を続けたが、利幅は10円に満たず「商売が続けられるギリギリの状態だった」と振り返る。

ところが特約店から5円以上の事後調整が伝えられると12月の業績は大きく回復。

「事後調整が事前にわかっていれば、もう少し安い価格でお客に提供できた。結果的に儲けられたが、事後調整が続く限り健全経営は不可能ではないか。値決めする際の判断材料がなさすぎる」




**以下masumi


仕入れ値が“建値”なんていう業界が他にあるでしょうか?

ほんとうの仕入れ値が分からないまま値段を付けて売る=まともな商売ではありません。

そしてその事後調整も、
金額(単価)はバラバラで、その時期もバラバラで、
してもらえる特約店(販売店)と、してもらえない特約店(販売店)があるーということ。






2月6日 追記

本日6日の燃料油脂新聞に「2016年SS業倒産33件 負債総額229億」とありました。



倒産件数は過去20年間で最も少ない。
倒産件数は2年連続で減少したが、従業員が4人以下の小規模事業者が6割超
負債総額は1社で100億円を超える大型倒産(ベストプライス)があった影響で膨らんだ。

倒産原因は24件が販売不振、運転資金の欠乏が3件、他社倒産の余波2件、赤字累積3件、設備投資過大1件。

民事再生法を活用して再建を目指すのは2件にとどまり、破産が26件を占める。(あと5件は?)



*****


4人以下の小規模業者ということは、昔から生業として事業をしてきた地場店でしょう。

生活の糧を得るためというより、恐らく従業員の生活を守るため、大手が切り捨てた小口配達を「自分が止めたら、では誰が代わりに行ってくれるのだ」という思いと、業界の是正を信じながら営業を続けて来られたのだと思うと私は怒りに震えます。

元売に対して。
組合に対して。
国に対して。
全量系列仕入れの3者店をスケープゴートに業転や差別対価で安売りをしてきた同業者に対して。


自分が正義だとは思っていないけど、業界の有り様はあまりにも理不尽すぎます。



>倒産件数は2年連続で減少したが

業界の状態が良くなったから減少したわけではない。
もう既に減少し尽くした(まだだけど)からに過ぎない。

まだガソリンスタンド(※)の減少は止まらない。

※サービスステーションではなくガソリンスタンドです。
地域への小口配達を担ってきた、昔から営業している地場店のことです。


経営実態調査・販売業者の声2016 「地場SS全滅」

2017年01月24日 | ガソリンスタンド2

1月20日ぜんせきより



全国石油協会調査統計委員会が毎年行っている石油製品販売業経営実態調査で、2014年度調査時からスタートし今回で3回目となる自由記述欄には、各地の販売業者から年々深刻化するSSの経営状況に悲鳴の声が続出している。

業転格差の問題、ガソリンなどの過当競争・低マージン経営、そしてこれらの問題に起因する人材確保難、後継者問題など、廃業・撤退に直面する石油販売業者の悲痛な叫びが目立っている。

(上、中、下の3回にわたって掲載)



(上)
“業転格差”不満が続出 「地場SS全滅」と危機感訴え
■業転玉と系列玉との価格差


メーカーの価格の出し方が不透明だと思います。
2段階による価格や事後調整などは明らかにおかしいと思います。(北海道)


業転品との価格差がひど過ぎる。
元売系列特約店としての優位性、災害時対応を含めた地元企業の優位性を確立していただきたい。(北海道)


業転との価格差があり過ぎ。
マージンが5円ほどではやっていけない。
PBなどの安売りがなぜできるのか知りたい。
系列に対して、もっと安く仕入れをしてほしい。(東北)


仕入れの段階から大きな価格差があっては対等な勝負にならない。
せめて2~3円くらいまで縮小してほしい。(東北)


業転品との価格差により、小売単価・マージンの確保がむずかしくなり経営環境は厳しさを増す傾向がまだ強く、業界全体として価格体系の健全化を要望いたします。(関東)


業転品との価格差に端を発する、差別対価の横行をこのまま放置すれば、これまで石油のサプライチェーンを担ってきた地場販売店が全滅に追い込まれるのは目に見えている。
行政が本気で、石油サプライチェーンの維持を望むのならば、早急に仕入れ格差問題の是正に動かなければ、どんなSS支援策を行ったとしても、ただの延命措置として終わるだろう。(関東)


近隣のセルフSSの価格は業転品を仕入れた場合に見合う価格となっており、業転品をあまり仕入れていない当店にとっては販売価格面で勝負にならない。
お客様にもなぜこんなに差があるのかと信頼を失ってしまう。(関東)


業転と元売の格差があり過ぎる。
最大で5~8円くらい違うので何とかしてほしい。
声を大にして。(中部)


系列仕入れと系列外仕入れの価格差が大き過ぎる。
系列仕入れ価格とPB店の販売価格が同程度では商売として成り立たない。
元売に対し、公正取引委員会はいままでと違う角度からメスを入れてほしい。
価格差は2~3円程度まで縮小してほしい。(中部)


業転との価格差は最大2円までとすること!(近畿)


元売からの仕入による販売のみを行っているものにとっては、マージンが少なく他の店舗との売値価格との競争にとてもついていけない。
借入返済が多く経営が苦しい。
どのようにすれば安く仕入れができるのか知りたい。(近畿)


業転物と系列仕切価格の是正を訴え続けているが、格差は広がるばかりで、同じ土俵での営業は、苦戦をしいたげられ続けているのが現状。
また我々が最も頼りにしている公正取引委員会も当てにならず、石油組合の機能強化に少しの望みを持ちながら不当廉売に対する対応を期待している。
規制緩和策により、大手業者、メーカー直営店の採算を度外視した低価格販売に、長年過疎地区に貢献をしてきた小規模店は窮地に立たされ、災害時の対応もかなり厳しい経営状態に追い込まれている。
この不景気にいつまで耐えられるか不安の中、営業を続けているのが現状です。(中国)


元売と業転との価格差があまりにも大きい。
末端での小売業者は非常に苦労している。
いつまでこのような事態が続くのか、不便な田舎でこそ、必要な給油所なのに、閉店を考えさせられるのが現状です。(中国)


系列玉と業転玉との価格差があり過ぎる。
8~10円くらいひどい!
系列玉では経営が成り立たない!(四国)


業転と系列玉との価格差が非常に大きい。
PBが業転価格をもとに安売りをし、系列業者の首を絞めるというパターンが長期にわたり継続している。
元売は本当にこの価格差を縮める気があるのか疑問。
系列店を苦しめているのは系列の元売のような気がする。(四国)


メーカーの業転品出荷が許せない!(九州)


PBとのあまりの価格差により、経営を圧迫している。
これに対して、卸元と商社に是正をしてもらいたい。
また、この不当廉売に対する行政の措置が有形無実になっている。
行政は業者になめられている。(九州)



(中)1月23日
不当廉売・差別対価  問題視相次ぐ 切迫感増す“適正口銭”確保
■低マージン、不当廉売・差別対価問題


低マージンが続き、経営を悪化させている。
価格の安定を強く望みます。それがすべてであると思う。
石油業の看板はお客様には便利かもしれないが、店と店間での価格差に対しては過ぎた対応になり不利益だと思う。(北海道)


業転業者により市況の低迷を招き、業界の破綻が一層増える。
低マージンにより設備への資金が乏しいがゆえ、将来に希望がない。(北海道)


あまりに価格が違い過ぎる。
ブランド名を掲げている以上、そちらの油を仕入れなければならず、利益圧縮につながっている。どうにかならないものか。
また、利益が少ない中で、安売(大手)店の進出は大きな痛手。
油外収益がある程度なければSS経営は苦しい。
価格の最低ラインを業界で決められないものか。(東北)


異常なほどの低価格での販売は目に余るものがある。
仕入れが低価格なのか不明であるが、一般常識仕切りを参考にするとひどい。
適切な指導が必要であろうと思われる。(東北)


不当廉売で何回も訴えましたが、だめ。
現にメーカーの子会社が我々の仕入より安く販売している。(関東)


ワンオーナー、ワンSSの個人会社に対して価格差が非常に大きい。
販売店自体で営業をしなければならないのに、大資本を抱えた直営SSに対する差別対価はいかがなものでしょうか?
資本主義社会において自由競争とは言えあんまりでございます。
販売店は死ね!ということなんですね。(関東)


不当廉売、差別対価。
近隣のSSの販売価格をみると、当方の仕入れ値を下回る価格で販売しているのが常態化している。
問屋に仕切り価格の改善を求めても、一向に聞き入れてくれる気配がない。
この状況が続けば廃業を考えざるを得ない。
元売に再考を促したい。元売に潰されそう。(関東)


JA-SSの安値販売への不満。
当地域ではJA-SSが安値販売を先導しており、私たちSSは振り回されています。
当店の仕入より安い販売価格が表示されます。
“公共的な組織”であるはずのJAが、なぜ市況を混乱させるような安値で販売するのか、ずーっと疑問に思っています。(中部)


販社の仕入価格と販売価格に問題あり。
経費保証で最安値で売られては、PBでも経営を継続するのは困難である。
元売(販社)は製造と販売の両方でマージン調整でしる。
精販分離すべき。(中部)


当SSの周辺地区では価格競争が激しく、セルフ、フルを問わず、当SSの仕入価格より安い価格で販売しているのが大半で、当SSの販売量も次第に減少に転じつつあります。
3年前には業転品を少し仕入していましたが、品確法を楯にとって元売は絶対認めない強硬姿勢で臨んできているのが実情です。
また、元売の経営方針も以前は家族主義制度で経営方法や内容についても常によく面倒をみてくれていましたが、創業者関係が撤退してからは、その方針もなきに等しい状況です。(近畿)


元売が製油所の稼働率を上げて、系列特約店に販売する価格を大きく下回る価格で系列外やJA、商社などに販売することにより、まじめに商売している系列特約店の経営を脅かしています
このままでは、大手か資本力のある会社しか生き残れず、地域の雇用や、地域のライフラインを守ることができません。
公取には不当廉売の運用の厳格化と差別対価(業転と系列)2円以下を守るように、経産省には、中小石油販売業者が不公平な仕入格差で元売から不当につぶされないように監督官庁として元売、公取に働きかけていただきたい。(中国)


業転が存在する以上、流通上の価格差は避けられない。行政で規制できないものか?
業転がなくなれば良いが、一向に将来が見えない。トンネルの先が見えない。(四国)


業転格差、不当廉売、差別対価問題については、過去何年も問題視されているにもかかわらず一向に改善されていない。
我々業者で解決は無理。
行政も対応していると思うが、なにも結果が出せない
いつまでかかるのでしょうね。(九州)




(下)1月25日
深刻化する人材確保 EV等との課税公平性訴え
■後継者問題、人材確保

小規模のガソリンスタンドは、どだい後継者を期待するのは無理。
スタンドそのものが減少していることがその証。(関東)


ガソリンの利益、油外利益が少なく、人材、後継者確保が難しい。(関東)


スタンド自体が古くなりました。
また後継者問題にとても悩みます。
地下タンクの修理にも莫大な資金がかかるとも聞いています。
補助金はいくら出るものでしょうか?(中国)


■過大な課税負担

石油の税金の過大。
徴収した税(ガソリン税・軽油引取税)がなにに使われているのかを明示する必要がある。(北海道)


ガソリン・軽油は、電気同様、生活必需品であるのに、税金が価格の半分を上回っています。
灯油価格になるようお願いします。(東北)


現在の販売価格だと50%以上が税金である。
ところがHVやEVはガソリン車と比べて圧倒的に納税額が少ない。特にEVは0に近い額しか納税していないのに公道を利用している。
その補修や更新はガソリン車や軽油車が負担している現状を変えるべきである。(東北)


課税負担が大き過ぎる。
疲弊する僻地での地域への貢献・雇用の場をなくしてはならないと頑張っているが、経営はとても難しい。(中国)


税の割合があまりにも大き過ぎる。世間に知れ渡っていない。
そのため利益があまりにも少なすぎる。(九州)


■SS支援について

軽油ローリーの補助金支援を早急にお願いしたい。
当社、地域では豪雪による徐・排雪のため大型機械が多く、ローリーでの配送給油が行われておりますが、道路がアイスバーンとなるため、塩化カリウムが散布されるため車体の痛みが激しく、(フレームなど下廻り部)安全を考えると早めの車両入替となります。
また夏は土木現場や畑の土地改良現場も多くなり、大型重機への給油が増えております。(北海道)


私たちが住んでいる町は高齢化が進んでいる地域です。過疎化も進んでいて人口が非常に減少しています。
灯油などの配達に対しても山の奥の一軒家までの配達が1時間以上かかる地域の仕事をしております。
その割には売上が伸びず、そうしたSSに対しての補助金制度の検討をお願いしたいと思っています。(東北)


経営安定化促進支援事業などの補助を引き続きお願いします。(中国)


近々にタンク入替えのため、店舗を改装しなくてはなりませんが、資金の問題で頭が痛いです。
いままで以上にSS支援をお願いしたいと思います。
セルフの店が多くなり、田舎でもトータルでサービスするフルサービスの店がなければ、山間地域および老人家庭への配送、小規模運営や農家への配達をする店がなくなります。
現在、従業員は高齢化しています。若い人材確保も悩みの種です。(四国)




※書き写しは以上です。