masumiノート

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2015年03月06日 | ガソリンスタンド2

系列間仕切り格差拡大

業転格差は11.2円
系列仕切りの最高は125.3円で最低は111.5円 
系列内格差は13.8円で業転格差を上回る。

◎・・・業転格差ばかりが喧伝されるが、系列間格差も広がっている。
原油急落で業転格差が広がったため、解消目的に仕切り調整を度々実施した結果とみられる。
一部の販売店は「業転格差以上に系列間の仕切り格差拡大が問題」と指摘する。


SSの減少・事業縮小が続く 厳しい決断迫られる経営者達



系列仕切り格差の正常化最優先

元売はここ1カ月間で10円以上の値上げを実施しているが、異業種セルフは6円値上げにとどまっている。
元売販社は異業種セルフと同じ価格で販売している。

小規模な地場の三者店はSSを続けるならどうぞ的な対応で、仕入れ値を交渉する余地はなく、いやなら辞めてもらって結構ですといった態度に出てくる。
地場の三者店はいくら頑張っても立ちはだかる壁が高く、乗り越えられるものではない。
引き際を考えろと言われているようだといった声も地場業者から聞かれる。

3月5日 燃料油脂新聞より

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SS閉鎖 地域に打撃 「地方軽視は責任放棄」


山口県北部の民族系業者は「元売の目は完全に都市部と量販店に向いている」という。
「われわれのような販売量の少ない業者はどうなろうと眼中にないようだ」と元売の地方(中小業者)切り捨ての姿勢を指摘する。
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自由化以降に台頭してきた元売の自己責任的思考。
これはSS経営の最終責任は業者にあるとするもので、これを理由に援助や補助を打ち切った。
これがSSに効率化・合理化を押し付け、自分の利益になることだけを考える自己主義の傾向を強めていくことになった。
ただ地方に行くほど“自分だけ良ければ”の商売は成り立たず、その意味ではこれも都会(量販)重視、地方切り捨ての裏返しということができる。

儲からない商売を続ける意味はない。
経営者も生活者であり借金してまで続ける事はできないからだ。

ただ、SSに限っては効率が悪いというだけで簡単に閉めることはできない。

燃料油という生活必需品を扱い、地域住民の生活を支えているためで、とりわけSS過疎地では唯一のSSをなくすわけにはいかないものだ。

代用が訊かないSSの閉鎖は地域(住民)に大きな負担を強いることになる。

元売のなかには「儲からないのなら閉鎖を検討してはどうか」と簡単に言うところもあるが、ほとんどは「閉鎖しても大した問題(販売量)にならないわれわれのような小規模業者にたいするもの」と、先の業者。

「こうした地方の切り捨ては元売にとって企業的責任の放棄になるのではないか。それならいっそのこと、地方への安定供給はやめましたとはっきり言うべきだ」としている。

3月6日 燃料油脂新聞より
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仕入れ値の格差問題が解消されない限り ガソリンスタンドの減少は止まらないでしょう。



当店も含めて、これまでもう10年以上、どれだけ苦しくても信念を持って系列仕入れを貫いてきたような経営者が、
公取委が「系列でも業転OKですよ」(業転を仕入れることで粗利を確保して自分の身は自分で守りなさい)と言ってくれたからって、「待ってました♪」なんていうことにはなりません。

先日の業界紙に、自民党石油流通問題議連の議員さんが今のこの業界の有り様に「われわれのしてきたことが無になってしまうようでは困る」と発言されたとありました。
公取委はこの見解によって皆が業転購入に走ることで 元売の仕切り格差是正への道筋をつけたい、という考えだったのかも知れませんが、
私たちにとっては、公取委の出した見解こそが「われわれのしてきたことを無にする気か!?(怒)」、という思いに他なりません。
「系列でも業転OK」は逆効果です。

業転の存在すら消費者に説明できないなかで営業を続けてきた規制緩和以降の15年間は、そんな簡単なものではないのです。