ガソリン価格が約2年5か月ぶりの高値となっている。

 石油輸出国機構(OPEC)の協調減産などで、原油価格が上昇しているためだ。ガソリン価格は、半年で約1割上昇しており、家計の負担は重くなりそうだ。

 資源エネルギー庁が27日発表した全国のレギュラーガソリンの平均価格(25日時点、1リットルあたり)は、前週より0・2円高い141・7円と、2015年7月以来の高値を記録した。

 同庁によると、値上がりは2週連続。ハイオクは0・1円高い152・4円、軽油は0・1円高い119・6円だった。灯油の店頭平均価格(18リットルあたり)は1520円で4円高くなった。

 東京都世田谷区のガソリンスタンド「シンエネ八幡山SS」では、半年間でレギュラーガソリンが1リットルあたり10円程度値上がりしており、「これ以上上昇すると、客足にも影響が出てくるだろう」と懸念する。


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シンエネ(セルフ)の看板価格が140円ですか。
数年前までこの手の安売り店とは10円以上の販売価格差が普通だった地場3者店の、当店(フル)の、現在の販売価格は143円です。
系列と業転の格差が縮小したことを実感させるシンエネの看板価格です。


>これ以上上昇すると、客足にも影響が出てくるだろう

別に構わないんじゃないですか?
要るものは要るのです。
必要な分だけ使って頂ければそれで良い。


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配達した灯油(ボイラー)の代金をお支払いに来て下さったお客さんのひと言。

「ガソリンも灯油もドンドン値上がりして困るわ~。でも石田さんに配達してもらわなかったら凍え死んでしまう~」(朝の気温は氷点下の当地です)


現在一人暮らしで会社勤めの60歳台の女性の方です。
曳き売り業者さんが来る時間帯は留守で、お風呂を沸かすためのボイラーへの給油になるので、セルフやホームセンターでというわけにもいかない。



この人だけではありません。
当店だけの話でもありません。

地場店の小口配達がなくなると困る人は全国におられます。


「自分が止めたら、では誰が代わりに配達してくれるのだ?」「使命は理解している、だが赤字では苦しい」

そうして踏ん張ってきた(いる)、地場店も全国に存在しています。

大きな卸格差による客離れ(販売数量減)で、廃業撤退した地場店の数はどれくらいでしょうか?

ガソリンスタンドの数はピーク時の半数にまで減りました。
減少は今もまだ続いています。


結局のところ、しょせん他人事。

結局のところ、しょせん他人事。の続き。



「愚策でした」と言う理由より一部再掲

「使命感ある中小零細支える施策を」

市町村にSSが3カ所しかなく消費者が不便を強いられるというのが「SS過疎地」問題。
SS経営を成立させるだけの需要が望めないことがSS過疎地を生む大きな要因になるが、十分な収益が得られないのなら石油販売業者は撤退すれば良い。
SS過疎地が生まれることで不利益を被るのは石油販売業者ではなく、あくまでも消費者だからだ。

しかし地域への安定供給を自らの使命と自負する地場業者はなんとか燃料供給の拠点を維持しようと努める。

その状況について宇都宮市の販売業者は
「中小零細業者が元売の量販政策のつけを払っているようなもの」と指摘する。

「安定供給は元売こそが果たさなければならない使命。しかし実際には数量の望めない地域に元売が自らSSを出店することはない。結局、元売がすべきことを地場業者が肩代わりし、身を削って地域への安定供給を支えることになる」としたうえで

「今年4月以降、ガソリン小売市場が大きく改善された。元売もリットル15円以上のクラックマージンがとれているはず。
面倒なことを中小零細に押し付けるだけではなく、安定供給に努める中小零細を経済的に支えるような施策を打ち出すべきではないか」と話している。