日々、心のつぶやき☆

映画やフィギュアや好きな事を勝手につづっています。最近、弱気なのでダニエウ・アウヴェスのようなタフさが欲しいです。

「いつか晴れた日に」

2010-09-19 12:40:28 | 映画・DVD・音楽・TV・本など


ちょっと前にWOWOWで放送、録画しておいた「いつか晴れた日に」を観ました。
これは時間の余裕のある時にゆっくり堪能したいと思っていたのです。
質の良い作品であるのはもちろんですが・・・とにかく私は
「ジェイン・オースティンの作品は好きだ~!」


1995年の作品。
原題は「SENSE AND SENSIBILITY」つまり「分別と多感」です。

原作はイギリスを代表とする作家ジェイン・オースティン。
監督はあのアン・リー。
製作がシドニー・ポラック。
そして脚本が役者としても素晴らしかったエマ・トンプソンです!


おもな内容は・・・

19世紀初頭、イングランドの東南部サセックス州に住むダッシュウッド家では主人を亡くし彼の妻と3人の娘が遺された。
当時の法律では遺産の相続を受けるのは先妻の息子ジョン。
残された妻と娘達は亡き主の言い残した約束を反故にされ、悲しみの中で少ない予算を考え新しい棲み家を探します。
長女エリノア(エマ・トンプソン)次女マリアンヌ(ケイト・ウィンスレット)そして三女マーガレット(エミリー・フランソワ)の新しい人生は?
そして愛する人と幸せになれるのか・・・
イギリスの美しい風景とともに壮大な愛が描かれていた作品です。



さて、また出ました!
この時代を象徴するかのような生き方。
女性に相続権がなく、仕事をする事もできない階級の暮らし。
女性の幸せはただ条件の良い相手との結婚だけ、って言うのは今考えるても不思議な感覚です。
たとえ愛し合っていてもお互いに貧しいと一緒になっても苦しみだけというのも時代的には仕方ないのですね・・・
う~ん、なかなか生き辛い時代だったのか・・・。



この時代の衣装は本当に好きです。
胸のすぐ下で切り替えになっているドレス、というか普段もそんな服ですが。
衣装の色やデザインがまた登場人物の性格までも表しているようでした。
やさしいしっかり者のお姉さんエリノアはブルー系でシンプルなデザイン。
情熱的で可愛いマリアンヌは色使いも淡い可愛いものでフリルやレースが好み。
帽子やストールのおしゃれも見ていていっぱい楽しめました。

  


さて、登場人物では一番良かったのがエマ・トンプソン!
設定よりはだいぶ年齢も上だけど、彼女の存在が一番この作品を生かしました。
優しく誠実でしっかり者のエリノア役、自分の本当の気持ちを抑えながらこの時代を生きていく長女をとても巧く演じていてビックリ。
最後のエドワードからの告白を聞いて嗚咽するシーンがまさに秀逸でした。
思わず涙がでそうになります。



次女マリアンヌ役のケイト・ウィンスレットも良かったです。
ふっくらお顔の可愛いケイトを見て、もしかして「タイタニック」よりも魅力がいっぱいかも。
ピアノを弾きながら歌い、詩を朗読し、「ウィロビー」に恋をする。
その感情を全て表に出して喜び、泣き、苦しむマリアンヌを好演。
  


  


男性陣ではブランドン大佐役のアラン・リックマンが最高にカッコよかった。
最初はダイハードのテロリストのイメージが強くて「嫌な役で何かやらかしそう」と思ってしまったけど最後までりっぱな紳士でしたね。
大佐は心に傷をかかえながら、ダッシュウッド家の女性陣を支えてくれました。
そして最後はマリアンヌと幸せにコインシャワー~!
この作品の中ではアラン・リックマンに愛されるのが一番幸せに思えた私です。





そしてちょこっとだけの登場なんだけど印象に残ったのはパルマー夫人の夫を演じるヒュー・ローリーです。
おしゃべりな夫人の連れ合いにはぴったりの寡黙なMr.パルマー。
目つきも悪くどこか不機嫌そうなんだけど、決して意地悪じゃない。
なぜか印象に残った素敵な役者でした。




最後にエドワードを演じたヒュー・グラント!
彼の事は大好きなんだけどな~
この時代の衣装が似合わなかったのは残念。
首周りが不自然で歩き方も可笑しい・・・
(「ジェイン・オースティン 秘められた恋」のジェイムズ・マカヴォイは颯爽としてカッコよかったのに)
今回の作品では大佐のカッコよさに比べてエドワードの魅力があまり感じられなかったのです。
ヒュー・グラント好きなのにな~
もっと歳をとってからの方が良い感じかも。
この前観た「ラブ・アクチュアリー」の製作シーンでヒュー・グラントとエマ・トンプソンの共演した話があったのですが、このお二人はやっぱりエマがお姉さんに見えてしまいます。
しっかり者のエマと頼りないヒュー?(首相役は良かったけど)




思うままに書いてしまいましたが、上質な作品で良いものを観た満足感があります。
衣装やパーティでのダンスや男女のチョコンとおじぎする挨拶などお気に入りのシーンがあふれていました。
この時代は会いたくない人ともきちんと応対しなくちゃいけない礼儀があるのも興味深いです。
(今だったら面会拒否、着信拒否ができるのにね)



エマ・トンプソンの魅力に気付いた良い作品でした。

今回の評価は・・・   星4つ   ☆☆☆☆



    





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