「17歳の肖像」をDVDで鑑賞。
ご存じアカデミー主演女優賞にからんだキャリー・マリガンの代表作になった作品です。
2009年製作、この時の彼女は22か23歳くらいだと思いますが16歳のティーンエイジの役が見事ぴったり。
美人というよりは童顔のキュートな女の子です。
ちょっとだけミッシェル・ウィリアムズに似てるかも。
さて、内容は・・・
1961年のロンドン郊外。
厳格な教育パパの元で暮らす16歳のジェニー(キャリー・マリガン)は成績優秀な高校生。
オクスフォード大学に進学する事を目指していて、煙草も吸うしフレンチポップスや絵画にも夢中になる普通のお年頃。
そんなジェニーがある日出会った男性がデイビッド(ピーター・サースガード)でした。
彼は言葉巧みにジェニーやジェニーの両親まで信用させ虜にさせる口達者でした。
賢いはずのジェニーも大人の世界にあこがれているのでデイヴィッドにすっかり夢中になります。
彼と出かける絵画オークションやパーティー、パリの街、そして大人の恋愛にもワクワクドキドキするジェニーの様子は良くわかりました。
制服の時は子どもっぽいのに髪をまとめてドレスを着るとまんざらでもない表情で生き生きとしていました。
そして、本当のデイヴィッドの素性がわかる時にはジェニーは高校を退学していたのでした。
まぁ、デイビッド役のピーター・サースガードは胡散臭い男に見えるから予想どおりかな。
薄ら笑いの表情ばかりだったし。
(彼は実生活でマギー・ギレンホールの夫ですよね)
こんな男にだまされるジェニーの両親はハッキリ言って情けなかった。
娘の進学はあくまでも女性としての幸せのステイタス狙いだったのは時代背景からして仕方ないけど、真の教育パパとは違うと思う。
ジェニーの立ち直りの早さにはびっくりしましたが、この映画の本当の意味はここからですね。
原題が「AN EDUCATION 」・・・まさに教育、学問と言う意味です。
成績優秀のジェニーが学校の校長先生(エマ・トンプソン)に「教育の意義を教えられる教師を揃えた方が良い。また私のような生徒は出てくる。」のような言葉を言います。
それからジェニーに論文を教えるスタッブス先生がまた良かった!!
生意気なジェニーの反発にも必死に学問の大切さを静かに教える先生、こんな人が本当に教育者なんだろうな~
ジェニーがスタッブス先生の自宅を訪れるシーンが一番好きです。
ジェニー一人だったらどうなったかわからない。
周りに支えてくれる人がいて再スタートができたように思います。
その後オクスフォード大学に入り、日々の事が語られるシーンがあります。
正直言ってそのシーンはあまり好きではないかも。
誰もが子どもから大人になるステップを上った瞬間があると思うけど、ジェニーの胸のうちは聞きたくなかったな。
それでも、退屈な当時のロンドンで一人の女の子がいろんな経験をして自分でやり直す事ができたストーリーは良かったと思います。
この後、ビートルズやローリングストーンズが出現して熱狂のロンドンになるはず。
その前のお話だったからこれはこれで面白かった。
今回の評価は・・・ 星3つ半 ☆☆☆★