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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

かちかちやま スノーウィとウッディ

2019-11-15 18:21:55 | ひらきよみ(読み聞かせ)

本日は3年生のクラスでの読み聞かせ当番でした。
ひとりで、2冊読みました。

最初は、今回の「届ける絵本」『かちかちやま


昔話なので、いろんな方の組合せの絵本が出ていますね。
読み比べをしたことがないのですが、おざわとしおさん再話のこちらは
かなり辛口というか、残酷?ヴァージョンでしょうか?
赤羽末吉さんの描くたぬきの表情は、今日の3年生には「受けた」ようで、
前の方も男子たちはいちいち反応してました。

ま、最初に、豆をまいているおじいさんにちょっかいを出してきたのは
たぬきだし、うまいこと言って縄をほどかせたおばあさんを、杵で
うち殺し、しかもばあ汁にして食べてしまう!(おじいさんにも食べさせた!)
なんて極悪非道なたぬきですから、うさぎに敵討ちにあっても当然なんですが‥。
後半は、知恵のあるうさぎに比べて、たぬきの(よく言えば)純朴さ、愚鈍さが
目立ちますね。

「きのふね ぽんこらしょ」
「つちぶね ざっくらしょ」
「きのふね ぽんこらしょ」
「つちぶね ざっくらしょ」

土の船に乗って、うさぎと調子合わせてる場合じゃないのになあーと
哀れみのような気持ちさえ、最後には湧いてきました。

いろんな見方、感じ方ができますが(深読みしないで)、昔話なので
絵とお話の面白さをただ楽しむ、というのが一番かなーと思い、そういう
点からいくと、教室で読むのなら3年生が適している絵本だなと感じました。



2冊目は、先日、三蔵さんの「リアルシトロン」で買ったこの絵本を
読みました。『スノーウィとウッディ


今年の8月でたばかりの、デュボワザンの新刊です。

余談ですが、この絵本、本の大きさといい、紙の感じといい、
絵の雰囲気といい、フォントといい、とっても私好み♡なんです(笑)。
(しかも翻訳は石津ちひろさんだし)


シロクマの名前はスノーウィ、ヒグマはウッディ
二匹は別々の場所に住んで居たのですが、カモメのキティから
野原に花がいっぱい咲いている、しぜんゆたかな くに の話を
聞いたスノーウィはそこへ行ってみたくなり、泳いでいくことに。
初めてみる、花や野原の美しさにうっとりみとれましたが、
そこに居ると、真っ白な自分は目立ち過ぎてしまうことに気が付きます。
ハンターたちに空から狙われてしまいますからね。

キティの機転で、難を逃れたスノーウィ。最初は険悪な感じだった
ウッディとも仲良くなり、楽しい夏を過ごします。そして季節は
秋から、あっと言う間に雪降る冬に‥。
雪の中では、今度はウッディが目立ってしまい、空にはハンターが
乗った飛行機が!

ウッディは すぐに、ゆきの うえに うつぶせに なり、
スノーウィが そのうえに おおいかぶさりました。そして ひこうきが
おかの むこうに きえるまで、そのまま じっと していたのです。

スノーウィは、「ぼくも ウッディの やくに たてて、よかった!」と
こころから おもいました。


再会を約束してそれぞれの場所へ旅立つさんにん。

「また げんきで あえますように‥」と ねがいながら、
それぞれの みちへと さっていきました。

終わり方もよい感じです。


スノーウィとウッディの「友情」が、子供たちそのものに私には思えましたが、
3年生はどんなふうに感じたでしょうかー。


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