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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

2024年4月 読書の記録

2024-05-23 18:04:11 | 好きなもの・音楽や本

4月に読み終えた本は4冊ありました。

『チェコの~』は2月に友人と行った【出久根育展】で、
迷いに迷ったすえに購入した本。
でも、ずいぶん前に図書館で借りて読んでいたことが
あとからわかり‥でも、まったく覚えてないので、
ま、いいか、というか、今回読むことができてよかったです。



偶然出会った方から、チケットが余っているからと
誘いを受けて音楽会へ行ったり。
雪景色を描くために、山へ行ったり。春を祝うお祭りに
参加したりしている出久根さんと、季節や街の様子を
自分なりに思い浮かべ、楽しみました。





次の本はなににしよう、と探していた時に、2月に
角野さんの映画を薦めてくれた友人が、読んでいた本を
思い出し、借りてみました。
(表紙絵が植田真さんだった!ことに何か偶然の繋がりを
感じたりして‥)

内容は中学生女子2人と男子ひとりの物語。
おもしろくない日常から逃れるために、ネットのセカイに
逃げ込みそこから帰って来られなくなる、かも?
主人公以外の二人はすでのそこに居るの、居ないの??

結びの文

何が本当なのか‥苦しい日々だった。
境い目なしの不気味な世界。そこのいたのは、この
私だったのかもしれない。

あとがきで角野さんは、中学生ぐらいの年頃を
回想し、「子どもと大人の境い目に居るのに、
気持ちには境い目がない」と書いていて‥それに
いまどきのスマホやSNSを絡ませていって出来上がった
ストーリーでした。







角野栄子さんのデビュー作。

2月に観た【カラフルな魔女】の中で、この本のモデルに
なった(かつて)の少年‥ルイジンニョと再会する
シーンがあり、とても感動的でした。

本は事実とは異なる箇所もあり、子ども向けにわかりやすい
ように仕立てなおされているのが、かえって読みにくく(笑)、
なかなかページが進まなかったけれど、後半はいっきに
読み終えることができました。

ブラジルという未知の場所の魅力を、作者から丁寧に
教えてもらっているような気持ち‥。


106ページ

ブラジルは広い。日本の22.5倍もあります。その広い大地が
ドクドクとみんなのからだの中にながれているのです。
きびしいしぜんとたたかってきた、むかしのことをけっして
わすれていないのです。
てんでん、ばらばらに世界じゅうからあつまった人たちが、
顔の色や文化のちがいをのりこえて、なかよくやってこられ
たのも、たすけあわなければ生きられなかったブラジルの
きびしいしぜんがあったからだと思います。そしてそこから
よろこびやたのしさや、やさしさがどんなにたいせつなもの
かということを知るようになったのです。







長いこと図書館で順番待ちをしているうちに、どーして
この本に興味を持ったのかを忘れてしまって(笑)。

たしか、美容院で読んだ雑誌に載っていたからかー。
斬新なタイトルに惹きつけられたからかも‥?


作者の稲垣さんは、50歳で新聞社を辞め、それまでの
高収入とともに住まいも多くの持ち物も、最初は
しかたなく手放し‥しかし慣れていくにつれ、現在の
生活スタイルがとても心地よいものになっていったと
言っていて‥。

何しろ狭い住居は収納スペースがない。(江戸時代の
庶民の長屋住まいを手本にするほど)
服はもちろんのこと、調理器具や用具をしまっておく
場所もないので、捨てざるを得ない。すると、難しい
料理を作ることができない。ならば、質素、簡素を
モットーに、けれどそれが(負け惜しみではなく)、
体によいばかりではなく、とても美味しいのだそう。

こうなってほんとうによかったと心から思っている
ので、本に書いたのでしょうね~。

私にいちばん響いたのは、途中、老いて認知症を患った
母のことを書いた箇所。ナンスタディ(ココに説明あり)
に言及し‥

集団の中で、自分のできることはしっかりと行いながら、
環境の変化の少ない暮らしを何十年も続けている

本文では、母もそんなふうに暮らしていれば、認知症に
苦しむこともなかったかも、と作者は書いているのですが。
要するに大事なのは‥

自分のできることを自分でしっかりと行う。
変化の少ない暮らし=自分の手で行えるシンプルな
暮らし、ということなんだ!と思った次第です。

そして。
娘が使っていた部屋を自分の部屋にすべく、あれこれ
揃えたいものを考えていたのですが‥その前に、本棚の
なかの本の整理からはじめよう‥自分の手の届く範囲で
気持ちの良い空間づくりを心掛け、それから、本当に
買う必要があるのかどうかを考えよう、と、自分の気持ち
が変化していたことに気が付きました。これも読書の
おかげです。















コメント
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