すこし前の、ことり文庫さんのインスタで知った
児童書(といういい方でよいのかな?)2冊、読んでみました。
最初に読んだのはこちら。表紙の絵がステキなので、なんか
お話もそんなようなのを期待してしまいますが、、、重いです。
妻を病気で亡くしたことから立ち直れず、殻に閉じこもって
レモンの研究書を書くことに没頭している父と、二人暮らしの
主人公カリプソ。
傷つかずに一人で生きていくために、人を信じすぎないように
「強い心を持たなくてはいけない」と父から言われ、自分だけの
図書室にこもり本を読むことだけに時間を費やす‥。
でも、本好きの友達とその家族の助けを借りて、最後には再生への
道が開かれていくので、胸をなでおろして本を閉じることはできたの
ですが‥それにしても、モンダイのある家族を支える子供たちのための
セラピーまであることを、この本を通して知りました。
もう1冊は、こちら。
『レモン~』に比べれば、こちらはもう少し下の学年からでも読める内容で‥
大人だったら一日かからずに読んでしまうけれど、考えさせられることが
いくつもありました。
ひとり親家庭の春菜は、自立支援センターの中にある「あけぼの住宅」へ
引っ越してきて、隣にある建物に足を踏み入れ、そこが「図書館」という
ものだと、小学5年生で初めて知ることに。
引っ越しを余儀なくされてきたので、掛け算の九九も満足に言えず、
国語もだいぶ遅れていて‥そのせいで、教室に座っていることも苦痛
だったけれど、図書館と、友だちの存在によって、本も勉強も好きに
なっていくというお話。
本が好きな人は、たくさんの本がある図書室や図書館が大好きで、
そこに流れる静かな気配と、本を読んで居るときの、「たったひとり」と
いう感覚も、きっと好きなのではないかと思うけど。
そこを出て、帰る場所があるという「安心」があってこそだよね、と
強く思いました。